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【週刊恋愛サロン第44号3/3】搾取されないためのGIVER講座

こんにちは。オンクです。

Twitter界隈ではいつの間にかGIVERキャラとして認知されてますが、どこでもかしこもGIVEしてるわけではありません。明らかに炎上しそうなプロジェクトの協力を頼まれてスルーすることもあれば、同僚からの合コン開催依頼を断ることもあります。なにか頼まれそうになったら頼まれる前にその場からしれっと消えたりもします(笑)。GIVERといってもただ普通に与えているだけでは本当にいい結果にはならないからです。というわけで、今回はGIVERという概念について正しく理解する回にします。もしかすると『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』を読もうとして挫折した人にはちょうどいいかもしれません。よろしくお願いします。

<目次>
・GIVER、TAKER、MATCHERとはなにか
・ただGIVEするだけで成功できない理由
・しっぺ返し戦略は本当にベストなのか


GIVER、TAKER、MATCHERとはなにか

世の中は資本主義である限り、原則としてGIVE&TAKEで成り立っています。行動という意味では、人は誰しもある場面ではなにかを与え、またある場面ではなにかを受けとっています。
GIVER(与える人)、TAKER(受けとる人)、MATCHER(バランスをとる人)というのは、組織心理学者アダム・グラントの提唱する概念で、このGIVE&TAKEにおいて思考と行動のタイプを3つのタイプに分類したものです。
実はこのアダム・グラントさんは30代という若さにして史上最年少のペンシルベニア大終身教授というただの天才です。ハゲてるので目指すべきリスペクタブルハゲメンのひとりでもあります。しかもこの『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』の監訳は、こちらも目指すべきリクタブルハゲメンの経営学者楠木さんだったりするので、まさに日米のリスペクタブルハゲメンがコラボした至極の一冊といえます。モテ始めると何の音沙汰もなかった女から急に連絡がくるといった宇宙の法則があるように、リスペクタブルハゲメンたちにも宇宙の法則があるのかもしれません。

それでなぜこのGIVERという概念が大事になってきたかというと、天才リスペクタブルハゲメンのアダム・グラントさんが約10年にわたりグーグルやアメリカ空軍で大きく成功する人の共通点を調べたところ、「やる気」「能力」「チャンス」に加え、4つ目の要因としてGIVEするかTAKEするかの選択、すなわち見返りを求めず価値あるものを与えるか、相手から価値あるものをなるべく多く受け取るかの選択がその後の成功に決定的な影響を及ぼしている、とわかったからです。

この3つのタイプは以前にも紹介しましたが、簡単に復習しておきましょう。

週刊恋愛サロン第31号『心の美しさでスクリーニングする術』 

先ほど思考と行動と3つのタイプに分類したものと書きましたが、結局のところその違いはGIVE&TAKEするときの目的にあります。
GIVERの目的は相手の利益です。GIVERは他人がなにを求めているかに注意を払い、まずは相手に利益をもたらすために行動し、自分が受けとる以上に与えようとします。その時点では見返りとして相手から受けとることはそれほど気にせず、相手のことを真っ先に考えて行動します。
それに対して、TAKERの目的は自分の利益です。TAKERは自分がいかにして多くを受け取るかを考えて行動し、与えるよりも多くを得ようと行動します。自分の利益を得る手段として有効なときのみGIVEします。
そして、両者のバランスをとることを目的とするのがMATCHERです。損得は五分五分に分けることを重視し、いつも「これだけしてもらったからこれだけお礼をしよう」「これだけしてあげたからこれくらいはしてもらえるのが当然だ」などと考えています。MATCHERは公平性を重んじ、コミュニティー内でTAKERがGIVE&TAKEの原則を破って多くを得ようとしてるのに気づくと、目には「目には目を、歯には歯を」の精神で仕返しをしたり、制裁を加えたりします。


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