見出し画像

本を選ぶ技術〜理系にはしっくりくる良い本の選び方〜

こんにちは。オンクです。

以前『本をソクる技術〜まともな速読のやり方〜』で速読について紹介しましたが、駄本にあたってしまってはせっかく速読で時間を節約したのに本末転倒です。駄本をはじき出すという意味では、良い本を選ぶことは速読の第一歩ともいえます。というわけで、今回は本の選び方についてです。



そもそもなぜ本を読むのか

いつもどおり目的から考えてみましょう。そもそもなぜ本を読むのでしょうか。

当たり前すぎますが、本で得た新たな知識を使って現実世界の問題を解決するためです。人間は長くても100年くらいしか生きれません。もし経験のみからしか学ぶことができないのであれば、たった100年という時間は圧倒的に短すぎます。12世紀のフランスの学者シャルトルのベルナールの言葉で、

Standing on the shoulders of giants.(巨人の肩の上に立つ)

とあるように、「経験→学び→問題解決」よりも「知識→学び→問題解決」の方が早く解決にたどり着け、役に立つから本を読むわけです。



役に立つ知識とはなにか

では、役に立つ知識とはなんでしょうか。

本を読む目的は現実で直面する問題を解決するためですが、その問題はどんな人生を歩むか、人生のどのタイミングかによって千差万別です。残念ながら、どの分野の知識が役に立つかなんて100%事前にはわからないということです。

生産管理の分野で「事前合理性」「事後合理性」という考え方があります。簡単に言うと、事前合理性⇒やる前から理にかなったことだとわかる、事後合理性⇒やってみた後で理にかなっていたことがわかる、という意味です。つまり、「事前に合理的だとわかったうえで意思決定をするには限界がある」ということです。スティーブ・ジョブズのあの有名なスピーチの「Connecting The Dots.」と同じ考え方です。キャリア形成なんかはまさにそれにあたります。

かといって落ち込むことはありません。「どの分野の知識が役に立つか」まではわからなくても、「どんな知識であれば役に立つか」であれば、ある程度共通項があります。それはなにかというと、

ここから先は

7,476字

オンクの思考メモ

¥490 / 月 初月無料

オンクが書いた過去の週刊恋愛サロンやその他の記事が読めるマガジンです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?