ロングノーツはつまらない

音ゲーのロングノーツが嫌いな人と、
「は?ロングノーツ最高だろ。嫌いとか意味わからん!」な人向け記事です

いきなりですが僕は音ゲーのロングノーツがとても嫌いです。
大人げないことこの上ないですが、「ロングノーツ全部廃止されればいいのに」くらいに思ってます。
なぜそこまで嫌いかというと、そもそも嫌いになった理由としては

途中で指を放してしまってミス!
最後で指を離し損ねてミス!
何本も降ってきて、順番がわけわからん!

みたいなことが多い、つまるところミスりまくるからですね。
似たような経験をしている方は多いのではないでしょうか。

とはいえ、「ミスが出るからつまらない」という単純な話ではないと思うんですね。
それなりにロングノーツを処理できるようになった今でさえ、「ロングノーツはつまらない」と感じてしまっているので。
それで考えてみましたが、おそらく「無意識でプレイできないから」というのが本当の理由だと思います。

音ゲーは基本的に
「音楽のリズムに合わせてノーツが流れてくる」

「ノーツに合わせて、正しいボタンを押す/画面をタップするといった動作をする」
という流れをこなすことで、ステージがクリアできたり、スコアが伸びたりするゲームです。
で、プレイしていく中で、「指や手が勝手に(無意識に)動くようになる段階」というのがあります。
レベルが上がっていくと、「押すボタンの種類」だったり「押す速度、頻度」だったりがどんどん上がってきます。当然「ここにノーツが来たからこのボタンを」なんて考えている暇はありません。しかし人間面白いもので、「ノーツが来る→ボタンを押す」の動作に慣れてくると、何も意識せずとも正しいボタンを押せるようになってくるんですね。
これはテニスとかと同じです。テニスだと「ナイスショットを打つ腕の動き」や「最適な立ち位置」などを身体が覚えていて、変に頭を使わず、身体が覚えたフォームで球を打つことでナイスショットが生まれます。
この「身体が勝手に動いて、良い結果が出る」というのが、僕の思う音ゲーの最大のカタルシスです。

ただ。

ロングノーツは、この「無意識に叩ける楽しさ」に対して、
超強力な妨害要素として働いてしまうんですよね…

ロングノーツは「終点まで押さえたまま」でないといけないので、当然指が離せません。
そうなると、「指を離さないよう意識」してしまいます。それに加え、「他のボタンを押す指や手の動き」にも制約がかかるため、そちらも「意識してしまいます」。
これが強烈にストレスで、「安眠してるところを無理やり起こされる」くらいの不快感なんです。
たとえるなら、「カラオケで、採点のリズムに合わせて歌う」とかの感覚が近いかもしれません。カラオケで採点に合わせに行く場合、自分の無意識の歌い方(音程の走りや、リズムのクセ)を抑えて、採点機側が求めるリズムや抑揚を意識しながら歌う必要があります。実際、私はカラオケの採点機能もかなり苦手です。

まぁ、つまらない原因が分かっているだけに、つまらなくなる方法自体はとても単純です。
ロングノーツを無意識に叩けるようになればいい。
実際、beatmaniaシリーズのスクラッチや、SOUND VOLTEXシリーズのエフェクトつまみなどは「スクラッチ/つまみが来た時でも体が勝手に動くように、慣れる」ことで無意識に処理できるようになった感覚がありますね。
で、無意識でスクラッチできると超楽しい。
ロングノーツも同じように「慣れる」ことでつまらなくなるんだろうなとは思っています。
だだ、これもそう単純じゃないのではと感じます。
「ノーツを離す」ことによるフィードバックを用意するのが難しいからです。
この点で言うと「デレステ」が強いですね。ロングノーツを離した際にもタップ音が鳴るようにして、「ノーツを離す音」まで含めてリズムになるように譜面が作られていたりします。
ただ、基本的にロングノーツは「ノーツを押さえている間音が鳴って、離すと鳴らなくなる」ことが多いので、「身体へのフィードバックがない」→「身体で覚えにくい」という流れが生じていそうです。

結論としては、
・ロングノーツは無意識で捌けないからつまらない!
・無意識に捌けるようになればロングノーツも楽しいはず!
・でも実際、そこまで慣れられるようなレベルデザインをするのが難しいのでは?
という形になりますね。

んで、ここまで散々ロングノーツ面白くねぇって話をしてきたわけですが、
逆説、「ロングノーツが超面白い!」な音ゲーが生まれたら

それは強烈なパラダイムシフトをもたらすんではないかとも思ってます。
というわけで、ここ数日それを考えていたりします。

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