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【CoC】タイムキープで心掛けていること



はじめに

 CoC、ボイスセッションをメインに遊んでいるTRPG民です。今回は、タイムキープで心掛けていることを備忘録も兼ねてまとめていきたいと思います。

まず、私はタイムキープを「予定時間に納めること」というよりは「セッションにメリハリを与えシーンを維持すること」だと考えています。

正直な話、RPを全カットすれば推定時間に収めることは自体は非常に容易です。その為どうしたらセッションに緩急をつけドラマを生み出し、時間を管理できるかという視点に立ってまとめていこうかと思います。

※利用規約を遵守した上で、プレイスタイルやPC設定に合わせて改変を多用するKPです。そういった要素も含みますのでご注意下さい。
また、使用しているサイトは「ccfolia」です。

タイムキープにおける不確実要素

シナリオに記載の推定時間通りにならない大きな理由に「RP量」「KPのレスポンス速度」の2つがあると考えています。逆を言えば、この2つをある程度管理出来ればタイムキープはほぼ可能と言えます。

RPの時間について

 RPはTRPGにおいて大きな醍醐味だと私は考えていますし、極力削ることはしたくありません。ただ、やはり時間が有限であることやセッションの起承転結を考えるとKPが多少手を加えることで良い方向に行くこともあるのではないかなと思います。

一概には言えませんが「交流のシーンや要所」は多く時間を割き「探索箇所やシリアス、緊迫したシーン」は気持ち早めに切り上げた方が、セッション全体にメリハリがつくと思っています。追われている場面で長々と雑談をしていたり、シリアスシーンで毎度口を挟んだりしていては、ミスマッチに過ぎます。また、PC同士の交流も毎度毎度シーンの切り替えの度に長時間行っては助長かなと思います。そう言った際に巻く、切り上げを促すのも1つ必要な行為かなと思っています。

では具体的にKPからアプローチをかけるときの話ですが、「視覚的演出」「聴覚的演出」は非常に有効だと感じています。

場面の転換ではよく襲撃、意識の暗転、人物の登場、時間の経過などがあります。会話のちょっとした沈黙にBGMを止める変える、SEで緊迫感を持たせる、画面を真っ暗にする、時間の経過を認識してもらうために夕方の背景にし時報を流す……などは描写に最適な沈黙が生まれやりやすいです。

※ジャンプスケアが苦手な方もいますので、描写でワンクッション挟む等の配慮は地雷チェックの際にしっかり考慮しております……!

他にもNPCがその場にいるならそれとなくシーンの切り上げを促す、もしくは無理矢理NPCが話している時に被せて演出を行うとやりやすいかもしれません。

NPC「あぁ……そうだ、あの時の…」
そう言いかけた彼の声は、耳を劈く破裂音に遮られる。

KPのレスポンス速度

 KPの進行速度は、セッション全体の進行そのものと言っても過言ではないくらいに如実に影響する要素だと思っています。最近のシナリオは特にページ数やNPCの人数も増え、単純に情報量や時間のかかるシーンが多いなと感じます。私は未通過KP(PL通過を経ずにKPをすること)の機会も多いので、予想外の展開に戸惑うことも多々あります……。

当たり前の話かもしれませんが、シナリオの内容を頭に入れておく、PLさんが躓きやすい場面や質問を想定しておく、情報をテキストページに入れておくと言った準備は本当に大事かと思います。また、リプレイ動画や配信も参考にすることが多いです。

私はマルチタスクが非常に苦手で頭の回転速度もあまり早くない為、ギミックが多いシナリオや大人数シナリオの際は進行がモタつきがちです。初回しや未通過、長編シナリオの際はKPが進行の妨げにならないように準備は多めにしています。シナリオPDFは常時3つ以上開いて、すぐ応対できるようにはしています。1つはPLの質問が多いNPC情報頁、1つは現在の場面部分、あとは次の場面やギミック処理の頁です。

また、モニターやタブレットをサブツールとして用いると言った環境の整備もあるかもしれません。切実にモニターが欲しいです……正直pdfタブとccfoliaタブをいちいち切り替える時間が自分でもどかしいです笑。

処理や進行の工夫

 ここからは、私が良くやっているセッションの改変や処理などの工夫について話していきたいと思います。小手先のテクニックに近いかもしれません。

処理や進行について

クリティカルやファンブルの処理を上記の場面転換や進行と絡めると非常にドラマ性が生まれる上に時間の短縮にもなります。

例えば、不法侵入している家で探索系技能でファンブルをしてしまった場合、大きな物音を立てたという描写だけをとりあえずしておきます。そうすれば、PCは焦燥感にかられて素早く探索することを試みるだろうし、RPが長引きそうな時には家主の足音やサイレンの音を聞かせて早めに出た方がいいかも知れないといった演出もできます。

他にはビルや病院で聞き込みをしているときにファンブルしてしまったら、警備員や職員がPCに悪い印象を持って会話を切り上げてもいいですし、黒幕や幹部に報告が行き、多少のペナルティを与えてもいいと思います。その後、黒幕と会話した時に報告が上がっていましたよ、などの発言も混ぜてみるのもいいかもしれません。

私はクリファンはチケット制にせず、全てその場で処理しているのですがこういった処理のしやすさがあるのが理由です(KP都合の演出に使える)
その場で明確な補正や追加情報が思いつかなくても、次の展開などに繋げられる描写をし、未来のPCに恩恵ないしは不利益を多少与えられれば十分かと思います。

それからセッション中に気をつけているのは、PLのレスポンス速度とやりやすさを考慮することです。頭でしっかり考えてから発言したいスタイルの方や、直感的に思ったことを口にするスタイルの方がいます。急にシナリオから難しい質問を投げかけられても全員が全員、即答しまるで会話のように進むことは中々ありません。

私は、PLが考慮する時間を作り、発言量が均等になるように心掛けています。
例えば、質問や問答が発生する際はNPCに先に回答させて回答例を提示することで、やりやすさや思考時間を生み出すことができます。その場にNPCがいないならレスポンスが早いPCを先に指名し、後は流れに任せるのもありです。

録画を見返して自分で思うのは、やはり、シーンの切り替えの後や何か質問された時に「沈黙」が生じているということです。この無言の時間はある意味のRPを考えている時間に等しいのですが、これが無いに越したことはないと思っています。
勿論そんなことは不可能なので、どれだけやりやすいバトンを渡せるか、というのはKPとして意識しています。


タスク管理について

PLがやりやすいように、情報整理しやすいように、こちらでスクリーンパネルを用意したりタブの整理をしたり、チェックリストを作成したりしています。多少の効率化になるかなと思います。

他にも誘導に近い話ではありますが
•この部屋の探索は以上です。
•次に取れる行動は……
•NPCは…と思っているので、
と言語化することでやるべきことが明瞭になりグダる可能性を極力抑えることができます。


※勿論、探索や高難易度をコンセプトに掲げているシナリオではむしろ不要と思います。PLのプレイスタイルやシナリオ傾向によっても採用するかは都度変えています。自分で雑然と並んだ情報を整頓するのが好きという方もいますし、ヒアリングや傾向把握はきちんとしております……!

休憩時間について

 謎解きシナリオや情報量が多めのシナリオに顕著ですが、PLやKPの集中力というのも意外に大事な考慮すべき点だと思っています。私は1時間に10分を目安に休憩時間を設けるよう心掛けてはいますが、やはり終日のセッションになると夜付近はかなり疲れが見え隠れします。後半は気持ちゆっくり目の描写読みにするなど集中力のケアも1つ考えています。あとは、PL相談や情報量が多いシナリオは25分程度をPL相談を兼ねた休憩とし、休憩後の本編でまとめの議論に入って貰うといった構成を取ることが多いです。

また、この時に進行が押しているならば正直に進捗の共有を行なって良いと思います。セッションは参加する人間が同じベクトルを向いて作り上げるものだと思います。PLを頼る、というのも立派な選択肢の1つではないかなと思います。


改変について

戦闘における改変

戦闘もまた時間がかかる要素かと思います。戦闘の目的に応じてエネミーデーターに手を加えるにもおすすめです。チュートリアルや雑魚戦にも関わらず5R以上かかる場合はPCのステータスに合わせて敵のHPをあらかじめ削っても良いかと思います、その戦闘の目的はあくまで「前哨戦」だからです。
逆に、強いと描写されているエネミーをあまりにもあっけなく倒してしまいそうなPCステータスの場合は、エネミーを強くしても良いかと思います。その戦闘は「強敵との死闘」だからです。時間を逆にかけることもタイムキープの一種かなと考えます。

※勿論、エンド分岐に関わるボス戦や戦闘シナリオ、その他の特殊なコンセプトにおいては上記の処理は不要かと思います。目的に応じてやりやすい、盛り上がる方向に持って行くことへの提案に過ぎません。

探索箇所を前後もしくは省略する

 シナリオの探索箇所は一部の高難易度、ギミックありのシナリオを除いて基本的に順番に探索することを想定しており、置かれている情報もそれに対応していることが多いです。つまり、探索順や探索箇所に特別な意味がないとも取れます。
そういった場合はまとめて技能を振って貰ったり、省略してしまって別の箇所で同じ情報を出すもしくはNPCに喋らせる、いうことをよくします。

特にシティシナリオなどの非線形シナリオではPCの行動によって、展開や描写の流れがあるので、そちらを優先した方が結果的に収まりの良い美しい構成になります。特別シナリオで指示や意味がない場合はいじって良いかなと思っています(繰り返しになりますが、規約は遵守した上での話です。)

さいごに

 長々と書いてしまいましたが、やはり大事なのはシナリオのコンセプトに合わせること、PLのプレイスタイルを考慮することだと思っております。

タイムキープは「最適化」と「シナリオコンセプト」の両立と言えるかもしれません。限られた時間の中で、PCの設定や行動に合わせて各シーンを調整しシナリオ意図を演出すること、ということです。言葉を敢えて乱暴に使うならば、要らない時間を削り、要る時間を増やすかもしれません。

PLから最近はKPをやるようになり、色々と模索する日々ですが備忘録も兼ねて書きました。乱文ではありますがそれがもし、誰かの参考になれば嬉しいです。



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