デザイン留学出願エッセーの仕上げ方と、私の合格サンプル全文掲載

最近、今年のデザインスクール出願についての質問を頂くことも増えてきたので、久々にデザイン留学の出願Tipsの記事を書く(これまでのデザインスクール出願Tipsまとめはこちら)。
12〜1月といえば各大学への出願締め切りの時期で、去年は自分もこの時期全くクリスマスも新年も無かったことを思い出す。

今回の記事は私が出願したデザインスクールのエッセーを5校ぶん全文掲載(総計30000文字オーバー!)しているので、その部分は有料とさせて頂いた。出願エッセーはほぼ丸1年悩み続け、有償の英文校正サービスを何度も往復し、時間とお金をかけてようやく最後に結晶化させることができた成果物だからだ。
有料部分では、以下の学校の私のエッセーを全文晒している。どのようにそれぞれ文字数の異なるエッセイで文章構造を組み立てるのか、そして下記を並べてみると分かるが、複数校を併願する際はどの部分を使い回して要領良く書くのか、私が大いに悩んだ部分なので、参考にして頂きたい。
(2019/3月更新:既に10名近くの方にご購入いただき、参考になったと反響をいただいております。これから留学を目指す方は、是非頑張ってください!)

・Parsons / Design & Technology (合格 75%奨学金付き / 750words)
・NYU / ITP (合格 $5000奨学金付き / 1000words)
・ArtCenter College of Design / MediaDesignPractices (合格 / 1500words)
・IIT Institute of Design / Design Methods (合格 / 2000words)
・MIT / Media Lab (不合格 / word limitなし)

この中で最も時間をかけたのも、昔から憧れがあったのも、1番行きたかったのもMIT Media Labだったのだが、残念ながら不合格だった。ただ100%納得のいく、全力のステートメントで挑戦した結果なので悔いは無い。この不合格エッセイについても少々恥ずかしいが、誰かの何かの参考になるかと思い、そのまま全文掲載している。

ということでここから本題の、エッセー執筆のプロセスとTipsを話す。

1. 下準備: 2冊の本

まずは参考図書を2冊挙げたい。
1冊目は、MBA合格者のブログで必ずと言っていいほど挙げられている、カーティス・S・チンの「大学院留学のためのエッセーと推薦状」である。ほぼ唯一の日本語で書かれたエッセーの戦略本であり、何はともあれ手元に置いておいて損は無いと思う。この本の良いところは、合格者の実例が沢山載っていることだ。エッセー執筆において一番参考になるのは実例なので、うまい表現や似たようなバックグラウンドの合格者の文章構造を参考にした。

ただこの本はMBA・ロースクール受験者を対象としているので、デザインスクール受験には多少異なる面もある。そこで私がもう1冊買ったのがアルクの「留学入試エッセー 理系編」である。こちらもデザインスクール向けではないが、理系大学院出願の雛形を以下のように読み替えることで、デザイン留学にも流用可能だと思う。
・研究したい理系テーマ → 探求したいデザイン領域・課題
・その研究が必要な背景 → そのデザイン領域を学ぶ必要性
・研究へのアプローチ → アプローチしたい具体的なツールや教授
・期待する研究結果 → デザインのアウトプット先、インパクト
他にも、ITP合格者のサンプルが載っていたり、文章構造の戦略や何が良くて何がダメなのかもわかりやすく書かれているのでこちらもエッセー執筆において参考になる。

2. 執筆

上記の本で基本構造やボリューム感のイメージができたら、いよいよ執筆に入る。私が実際の執筆プロセスで心がけたことは以下。

1. 日本語で時系列のアウトラインを作る
いきなり英語で書き出すと支離滅裂になりがちなので、まずは日本語でアウトラインを作ろう。大学時代→現在に至るまで、時系列でなぜ今この大学を受験しようとしているのか一貫したストーリーにしよう。これは就活の自己分析と似たタスクかもしれない。以前の記事で出願までのマスタスケジュールを書いたが、私は本当に唯一無二の自分の「WHY」に辿り着くまで、なんだかんだで数ヶ月推敲を重ねながら日本語の段階で悩んでいた。

2. 結論(志望動機)を一番最初に持ってくる
1で時系列のストーリーができたら、インパクトを出すため結論部分(私が今やりたいのはXXデザインだ!)を頭に持ってこよう。上記の本にも書かれているが、結論→時系列経緯(志望動機)→結論という文章構造が、王道だが一番ストレートに自分の物語を伝えやすい。

3. ストーリーをめちゃくちゃ具体的に語る
デザインスクールの先生たちは物語が好きだ。単なる箇条書きでは退屈なだけなので、話をもっと面白くしよう。めちゃくちゃ具体的に書くことを意識しよう。日本人的な感覚だと「そこまで書かなくても、ニュアンスで相手も察してくれるだろう」みたいなコミュニケーションが成立するが、今回は相手がアメリカ人なので、1から10まで説明しないと伝わらない。文章がめちゃくちゃ長くなってしまってもいいから、とにかく具体的に、自分の人柄や性格が滲み出るまで具体的に書こう。自分を表現できるのはこのエッセーしかないのだから。

4. その学校へのPassionを示すエピソードを語る
使い回しの文章やどの学校にも使えるような一般的な書き振りはすぐにバレるので、その学校へのPassionやLoveを語ろう。MBAの学生はよくキャンパスビジットをするが、そんな感じで、実際訪問したとか、教授の講義や学校の公式動画をyoutubeで見たとか、在学者とskypeして雰囲気を感じたとか、何か一つ、その学校のことをこんなに知ってるんだぜ!というエピソードを語ろう。

3. 校正

上記のプロセスを経て、英語で文章が書けたら校正にかけよう。私は帰国子女でも何でもないので、まずはGrammarlyで機械的に最低限の問題は潰し、有償のネイティブのエッセー校正サービスを何度か利用した。私が利用したサービスは以下。

TOP Admit
最も出願時期の早かったMIT Media Labのエッセーに利用。金額は高いが、文章校正のほか、ストーリーや文章構造自体のドラスティックな改善も提案してくれたり、より良くするための今後のレコメンデーションやアドバイスも別途もらえる。まだ柔い段階で、カウンセラー代わりに利用するような感覚。(留学コンサルタントのカウンセラーとかはもっと高いからね・・)

JM Translations
値段もお手頃でスピードも早く、同じドキュメントを複数回やりとり(ドキュメント内の一部だけの校正)も可能だったので、パーソンズ他併願のエッセーのため3-4回利用した。エッセイのほか、自分で準備した推薦状ドラフトも校正をお願いした。推薦状は3通、同じようなものにならないよう、3人別々の人に校正してもらうなんてお願いも快諾してもらえた。
基本的には文法チェックのみで、ドラスティックな文章構造の変更までは見てもらえない。中盤〜終盤の最終チェックに利用。

校正も1度かけて終わりということではなく、見直せば見直すほどアップデートが発生するので、私の場合は3−4回校正サービスを利用しながらアップデートを重ね、ようやく納得行くものに仕上がった。

4. 最終化

全ての準備が整ったら、最後にWordのフォーマットをフォーマル文書に合わせることを忘れてはいけない。フォントはTimes New Roman、サイズ12、行間2.0が一般的である。ペーパーサイズはA4で良い。あと、ヘッダーも忘れずに。

ということでここから先は有料記事として、これらのプロセスを経て仕上がった、以下の私の出願校のエッセーを全文掲載している。これで受からなかったらどうかしてるぜ!というレベルに仕上げたつもりなので、これから出願される方も、そうそう何度もチャンスがあることではないので、ぜひそこまで自分がちゃんと腹落ちするレベルまで仕上げて、出願に向かっていただければ幸いである。

・Parsons / Design & Technology (合格 75%奨学金付き)
・NYU / ITP (合格 $5000奨学金付き)
・ArtCenter College of Design MediaDesignPractices (合格)
・IIT Institute of Design Design Methods (合格)
・MIT Media Lab (不合格)

これまでのデザインスクール出願Tipsまとめはこちら

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