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独立5年目でやっとお金に立ち向かえるようになってきたかもしれない

お金あるといいよね。ないと生きていけないよね。でもそこに縛られると、色々つらい。立ち向かえるようになると本当の人生を生きられるかもしれない。独立5年目で、やっとそんな風に思えるようになってきています。

収入が途絶えることが怖くて仕事の空白を作れなかった

40過ぎて会社をやめて独立をするときに、もっとも怖かったのは収入が不安定になること。その恐怖心から、独立の決断に時間がかかりました。

大学卒業から20数年、ずっと会社員として毎月給料をいただけていたわけで、それが無くなることには底知れぬ怖さがあります。

そもそも若い頃から独立したい気持ちがどこかにありつつできなかったのは、お金に対する不安が強くあったことも大きいです。独立して稼ぐための特技がなかったというのもあるけど。

次の会社を決めずに退職し、しばらく自由時間を楽しんでから就職先を探す人もいます。いいですよね、そんな時間の使い方。

でも自分にはできなかった。収入がなくなることが怖くて、仕事を途切れさすことができなかった。

最後にお世話になった会社に入るときに、ここを辞めるときは独立以外の道は選ばないと決めていて、友人の言葉にも後押しされて、やっとの思いで会社生活に終止符を打ったのです。

クリエイティブ系の仕事に移れなかった理由の1つもお金

CGに出会ったのは20代の中頃。パソコンで描かれた3DCGの美しさに魅了され、こんな絵を作る仕事ができたらいいなと思いました。

別に独立しなくたって、そういう会社に転職することはできたはず。でも私が住んでいる中部圏には、当時CGができそうな仕事は多くありませんでした。あってもパチンコかゲーム系。どちらも興味なし。

結婚して間もない頃だったし、出会ったばかりのCGに人生をかけるほどの勇気もなく、中部圏を離れて関東圏に行くこともできませんでした。

そもそも美術系の学校も出ておらず、転職も何度か経験していたので、そういった会社に応募しても難しかったと思います。

グラフィックデザインなどクリエイティブ系の仕事には興味がありましたが(入れたかどうかは別にして)、それまで私が勤めていた会社と比べるとどこも給料は安く、抵抗感がありました。

異分野で仕事を始めたいなら、実力をつけるための時間が必要なわけで、本当にやりたいならそんなことをいってる場合じゃないんですけどね。お金の壁を超えられませんでした。

独立後はお金に対する不安が途切れることはない

独立するときに色々と予防線を張ってはいるけど、やっぱりお金のことは頭から離れません。

ある程度の貯金はある。無収入になったってしばらくは生きていける。でも会社員のときのように決まった金額を毎月稼げるわけではないので、ずっとお金が稼げなければ無一文になります。

毎月の手取りが20万だったら安いと感じますか?会社員の経験しかない人はそうかもしれません。でも独立して収入が不安定になると、そのありがたみがわかります。

会社が払ってくれていた保険料も年金も、フリーランスは自腹。もちろん税金も。これ毎年結構な額なんですよね。

今月100万円の売上があったとしても、来月は10万円かもしれないし、そもそも売上からは経費が差し引かれるので純利益ではありません。

たまに大きな金額を稼いでも不安。あまり稼げなければやっぱり不安。お金に対する不安が途切れることはありません。

独立とはそういうものとわかっていたので「こんなはずじゃなかった」とは思いませんが、不安なものは不安なのです。

独立して自分の弱さと向き合う

普段は自宅が仕事場だけど、たまに知り合いと外で飲むこともあります。

そしてバリバリ稼いでいる知人達があれを買った、これを買うなどと威勢よく話しているのを見ていて、ふと寂しい気持ちになることが。まだまだ不安定な収益なので引け目を感じてしまうのです。

会社員のときの給料は、家計だけではなく自尊心も支えてくれていたのかもしれません。そこが不安定になることで、気持ちが揺らぐのでしょう。

独立して、そんな自分の弱さに否応なしに向き合っている感じがします。もちろん、いつもそんなことばかり考えているわけじゃないけど。

独立5年目はお金より作品の優先度を高くする

フリーランスになってから早いもので5年目。多くの人達に支えられて、実績も増えてきましたが不満もあります。それは作品があまり作れていないということ。

仕事の幅を広げるためにもCGやダンボールアートの作品をもっと形にしたいのに、あまりできていないのはお金に対する不安が大きいから。

私はブロガーでもあり、ブログの広告収入も僅かばかりあります。例え月2万だとしても年間24万。この小さな積み重ねは馬鹿になりません。ブログの収益を伸ばすために時間を使ったこともありました。

そうやっていつもお金のことを考えていると、中々作品制作に手が付けられなかったのです。でも今年は考えを改めました。

2019年は作品制作を優先する年にする。お金が1円も稼げなかったとしても、これまでどおり過ごせるぐらいの貯金はあります。

1月には、これからの稼ぎ方についての記事を書きました。その中でも特にCGとダンボールアートの制作に重み付けしていきます。

クリエイターにとっての作品は未来の自分への投資。おもしろいものを作り続ければ、誰かの目に止まって結果的に仕事にもつながっていくはず。

以下、岡本太郎さんの著書「自分の中に毒を持て あなたは"常識人間"を捨てられるか 」 の冒頭からの引用です。

 人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、積みへらすべきだと思う。財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、かえって人間は自在さを失ってしまう。過去の蓄積にこだわると、いつの間にか堆積物に埋もれて身動きができなくなる。

 人生に挑み、本当に生きるには、瞬間瞬間に新しく生まれかわって運命をひらくのだ。それは心身とも無一物、無条件でなければならない。捨てれば捨てるほど、いのちは分厚く、純粋にふくらんでくる。

まだこの境地には至っていないし、至ることはないかもしれないけど、お金にとらわれてしまうと身動きがとれなくなることはわかります。

お金に対する不安はつきないけど、独立して本当によかったと思っています。きっとこういう生き方が性分にあっているんですね。

今年はお金ではなく作品を形にすることに重きを置く。そうすることで新しい道が開けていくことを信じて。

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