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東京秋川渓流釣り場案内 第五回「南秋川-支流編」

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東京都心からもっとも近くで本格渓流釣りが愉しめる秋川。多摩川の最大支流である秋川は東京都檜原村の山々から流れを集め、あきる野市を東へ流れたのち昭島市付近で多摩川へと合流する。秋川の魅力はなんといっても東京都心から近くJR武蔵五日市駅から電車やバスを利用しての釣行が可能だということにある。そして人情味あふれる里山を縫うようにしてつづく流れの中には美しいヤマメやイワナが逞しく泳いでおり、我々渓流釣り師を楽しませてくれるのである。

※追記2020年春YouTube動画「テンカラ教室」「俺たちのテンカラ」で再訪しました。E2からE3区間を釣り上がりました。昨年の台風19号の影響で渓相は多少変わってしまっているものの新たにポイントが形成されたりしていますので十分に1日楽しめます。なかなかのヤマメも出てくれましたのでこれから季節が進むにつれて楽しみな釣り場です。追記おわり

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前回第四回から檜原村役場先の橘橋を左へ進み南秋川の釣り場について記述してきた。橘狭と呼ばれる南秋川前半のゴルジュ区間から支流矢沢出合いまでの約7キロの釣り場を紹介させていただいた。北秋川との分岐から最上流まで約17kmの流程があり、その間いくつもの入渓ポイントが存在している。都心から近いこともあり残念ながら先行者問題は想定内であり、その都度互いに気を使いながらの釣行になることは避けては通れないだろう。何度も同じ川へ通うことは大切だ。比較的に人が入っていないポイントを見つけたり、前の釣行で釣り逃したポイントを人とは違う釣り方をしてみたり、あの手この手で作戦を変えて攻め直すことが出来る。それは結果的に上達への近道となる。
ルアー、餌、毛鉤と釣り方によって好まれる区間に若干の違いがあったりもするのでそのあたりも考慮し入渓するのも都心近郊の人気河川で釣果をあげる秘訣になる。

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できることならば本流で気持ちよく竿を振り丸々と太ったヤマメを狙いたいが、あまりにも釣り人が多い日は支流の藪沢へ逃げざるを得ない時もあるだろう。そんな日にオススメなのが今回紹介する南秋川支流である。規模としては小渓流ではあるものの東京近郊でヤマメはもちろんのことイワナまで狙える流れであり以外と流程も長く懐の深さも魅力になっている。筆者も年に一度は訪れている渓である。

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読者の皆様に願うことは、種沢になっている上流域の魚はリリースをお願いしたいということである。もちろん強制をするわけではないのだが、餌釣りは鉤ごと飲み込んでしまう恐れも多いので上流域の細流ではせめて「ちょうちん毛鉤」釣りで楽しんでいただけたらと思う。ルアーの3本鉤で引きずり上げたときの魚に与えるダメージを想像してみて欲しい。元気な状態でリリースするためにはバーブレスフック、シングルフックの使用が好ましいということは筆者の変わらぬ考えである。釣りは難しければ難しいほどに面白くなり、自分の中での一匹に対する満足感が格段に上がるはずである。  

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前回同様に、掲載している地図と写真を参照しながら読み進めていただくと釣れるポイントや要所などの全貌が分かる内容になっているので、釣行の際に参考にしていただけたらと思う。
こうした釣り場案内に対して、情報の量、信憑性、秘匿性について様々な意見がある。筆者の考えとしては、自分の足で実際に釣行取材を行い、その川の実際の姿を記述することを第一に考えており、そうでなければいけないと考えている。そしてビギナーさんや渓流釣りに興味をもっている方の参考になれたらと思うし、はじめの一歩につながればと思う。尚、ロープや登山道具を使用する等の高度な遡行技術を要する場所は危険であることから未掲載にしている。注意していただきたいのは、ここで紹介している釣り場においてロープの携帯は必要ないと推奨しているのではないということで、安全に遡行しようと考えれば常に道具を携帯しておくことは必要なことである。
まずはこちらの動画で釣り場の全体像をご覧いただきたい。筆者が実際に釣行取材し記録した内容で「釣りしている様子」だけではなく「釣り場の様子」にも重点を置いて編集しているので、どんな釣り場なのかイメージを掴んでいただけると思う。
ぜひ東京秋川であなたの釣り物語を。

↓動画(収録時間 約9分)
本編/東京秋川渓流釣り場案内 第五回「南秋川-支流編」

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