ママため将棋講座#6 将棋は宇宙



こんにちは。今日も我が子のために迷えるママさんのために、少しでもお役に立てる情報を書いていきたいと思います。

さて、皆さんは子供の頃に将棋の指し方を教えてもらったことはありますか?
教えてもらったことがあり、駒の動かし方を覚えたばかりの頃、将棋を指してみてあまり面白くないなと思ってしまった人は多いと思います。
周り将棋や将棋崩し、挟み将棋は面白くできるけれども、所謂、本将棋はどう指していいか分からないし、1局指すのになん十分も時間がかかるし、勝ち方もわからないし、つまらん!って思いませんでした?
私は最初、そう思っていました。
恐らく、子供達もそう思っている子は多いのではないかと思います。
それは当然なんです。

将棋盤は宇宙ですから。

誰が何回指しても、ほとんど同じ結末にならないぐらい広い世界が、将棋盤の上には広がっているのです。

そんなだだっ広い宇宙空間に、宇宙船と仲間の動かし方だけを教えてもらって、放り出される子供を想像してみてください。
何から始めて何をしたらいいか、途方に暮れると思います。
特に子供は、頭が柔らかいですから、いざ将棋盤上の宇宙に突入すれば、宇宙の広さにすぐ気が付きますので、最初は楽しく自由に宇宙空間を飛び回りますが、進めば進むほど、ますます指し手の選択肢が拡がって決断できず、時間が掛かり、そのうちに頭が疲れて眠くなってしまいます。

ですから、宇宙空間に放り出しっぱなしにすると、楽しめる子は楽しめますが、楽しめない子は将棋が辛くなってしまいます。
なぜならば、自由に宇宙空間を泳ぐだけでは勝てないからです。将棋には玉を追い詰めて勝利せよ!という至上命題が課せられているのですが、将棋の宇宙空間のあまりの広さに子供達はしばしば目的を見失い、相手玉をそっちのけで小競り合いを繰り返すことも少なくありません。この広い将棋宇宙に最低限、勝つための指標が必要になります。

勝つための指標は、「定跡(じょうせき)」と呼ばれ、様々な方法が生み出されており、それを解説する定跡書が沢山発行されています。
様々ある定跡書の中でも、この広い宇宙の道標となる「棒銀戦法」という銀河があります。この定跡は、かの有名な加藤一二三(ひふみん)九段の得意戦法でもあり、長い間、多くの人に愛されてきた定跡です。

棒銀戦法を簡単にいうと、自分の王様の守りは最小限に抑えて、残りの戦力で攻め切る戦法です。銀を棒のように真っ直ぐ動かしていって、その銀を犠牲にして相手に飛車や角の大駒で攻め入ります。この棒銀の攻め方は、全ての作戦の基本となる動きが入っており、この棒銀での攻め方を知っているだけで、他の作戦にも共通して有効な基本動作が学べます。

詳しくは貼り付けた本を購入して、お子さんに読ませるまたはママが内容を理解して教える・・・などしてこの広い将棋宇宙の指標として「棒銀河」の基本をマスターして貰えれば、最初に何を目指せばいいのか、どこを狙っていくのかを学んで、勝ち方が見えてくると思います。

小学校低学年のうちは、まだ字もしっかり読めないので、ママさんの努力が必要ですが、だんだん大きくなったら1冊だけ定跡書を買い与えてあげてください。何冊あってもいいのですが、結局は勝てるようになるかどうかは、一冊をどれだけ集中して覚えたかであると思います。

ですからママさん、子供に勝ち方を覚えてもらうには、一冊だけ定跡書を買ってあげて下さい。



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