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Magnacore LARSEN

こんどの演奏会に向けて、チェロの弦を交換した。これまで、A線、D線をLARSEN、G線、C線をSpirocoreという定番の組み合わせで弾いていたのだが、少し冒険がしたくなって、全ての弦をLARSENのMagnacoreに張り替えてみた。

しかし、なんとも、これまでの気に入っていたぼくの楽器の音色とは全く変わってしまった。気持ちよく鳴らない。とくにG線は金属音が気になって仕方がない。結局、G線とC線はストックしていたSpirocoreに戻してしまった。正直、A線、D線も不安だったのだが、不思議なもので、G線とC線をSpirocoreに戻したところ、A線、D線の音も変わった。倍音が豊かになった、ようするによく鳴るようになったのだ。

それから数日経ったが、それが、なかなか良い。だいぶ鳴るようになってきた。A線、D線は音が出しやすく、前よりもクリアな音になった。小さい音で弾いているときでも細かいニュアンスが出せる。まぁ、交換する前の弦がへたっていただけで、最初は同じ様に鳴っていたのかもしれないが。

チェロの弦は沢山の種類が存在する。より良い弦を求めてウェブで検索したり、引き比べの動画を見たりもしたものだが、実際どんな音色になるかは自分の楽器との相性が支配的なのでいろいろと試してみないことにはわからない。しかし、なにしろ、チェロの弦は高価なので、プロの演奏家でもない自分がそうそう頻繁に交換、あれこれと組み合わせを試すこともできない。

それでも、こういう楽しみ方ができるのも弦楽器の楽しみの一つなのだろう。

Photo information
写真本文中上:チェロでは定番と言われるA線、D線にLARSEN、G線、C線にSPIROCOREの組み合わせ。
写真本文中下:LARSENのMagnacore。普通のLARSENよりちょっと高価。
いずれも、FUJIFILM X-E2, マウントアダプターを使用してAI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S 単焦点レンズで撮影

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