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『 社会教育委員 』って知っていますか?

社会教育委員。

5年前、私は全く知りませんでした。「教育委員」じゃなくて、社会教育委員?何をしているの?そもそも「社会教育」って何だ?

・・・あれから5年。

昨日、教育委員長からの委嘱で、社会教育委員としての活動 5年目(3期目)がスタートしました。

おそらくこのページにたどり着いた方は、

① 私のフォロワーの方

② たまたま新着で発見した方

③ noteではなく、検索エンジンで「社会教育委員 仕事」「社会教育委員 ブログ」などを調べ、ネットサーフィン中にたどり着いた各地区新任の社会教育委員さん

ではないかと思います。何を隠そう、私も就任前、めちゃくちゃネット検索しました。一体何をする仕事なんだ!?と。

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♦ 社会教育委員とは?

① 文部科学省のHPより

社会教育委員は、「社会教育法」に規定され、社会教育に関する計画の立案や調査研究を行うなどによって、社会教育に関して教育委員会に助言をする役割を果たしています。社会教育委員は、学校教育関係者や社会教育関係者、学識経験者、家庭教育の向上に資する活動を行う方々に委嘱され、地域において社会教育に優れた知見を有する人々の知識を社会教育行政に反映させていくことが期待されています。

と、あります。(社会教育法は昭和24年制定で、そこに社会教育委員の意義も記載されていますが、上記の説明の方が具体的なので割愛します。)

私の所属する高崎市も学校教育関連で校長会の代表、PTAの理事、学識経験者として学者の先生、家庭教育の協議会会長、市議会議員、各地域の代表・・などで、合計20名で構成されています。

② 社会教育の位置づけ

平成24年度 文部科学白書第2章(文科省)に分かりやすい図があったため、抜粋します。

言葉で簡単に説明することが難しいのですが、図を見るとなんとなく立ち位置が分かってもらえたかと思います。

よく社会教育は、地域行政の中では「社会教育課」として独立しているケースや「生涯学習課」というカテゴリーの中に包括されているケースがあります(まあ、ニュアンスや守備範囲が似ているということです)。

文科省では、

【 生涯学習 】

一般には人々が生涯に行うあらゆる学習、すなわち、学校教育、家庭教育、社会教育、文化活動、スポーツ活動、レクリエーション活動、ボランティア活動、企業内教育、趣味など様々な場や機会において行う学習の意味で用いられます。

【 社会教育 】

地域住民同士が学び合い、教え合う相互学習等を通じて、人々の教養の向上、健康の増進などを図り、人と人との絆を強くする役割を果たしています。これに加え、多様な学習活動を通じて、地域住民の自立に向けた意識(「自助」)を高めるとともに、学習活動の成果を協働による地域づくりの実践(「互助・共助」)に結び付けていく役割があります。

と分けてはいます。

・・う~ん。スッキリ分かった!とはなりませんね 汗。

なかなか難しいですが、図にあるように、社会教育委員の最近の立場としては、「地域と行政」のパイプ役、学校や家庭教育支援団体、地域団体、行政、公民館等、教育に関する「あらゆる組織」のパイプ役として、教育委員会へ意見を申す組織という認識だと思います。(教育も子供に問わず、若者、高齢者等幅広く対象としていますが、議論になるテーマはやはり「子育て」が多いです。)

任務は、主に会議への参加と教育委員会への提言の作成、各種研修会への参加などです(毎月活動があるわけではありません)。地域によっては、もっと積極的に動いている地域もあります。

(例えば、高崎市社会教育委員の過去の取り組み)

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♦ ワタクシゴト(なんでやっているのか)

普段のビジネスや子育てとは全然違う話題なので、・・ここまで辛抱強く読んでくださったフォロワーさん、ありがとうございます。

昨年のものですが、高崎市の社会教育委員名簿は以下の通りです。

私の「推薦団体」、1人だけ場違いですよね・・。というか、そもそも税理士会は推薦しておらず、これは単なる職業の記載です。正確には、私は「前社会教育委員」という意味での学識経験枠で、最初は「公募委員」でした。

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【  はじめたきっかけ  】

きっかけは社会教育の活動をしていた知人から。「市で、若い子育て世代の声を必要としている公募がある。ぜひ応募してみてくれ」という話がありました。長女が生まれたばかりで、イクメン・イクボス研修を受講したり、子育てに関する取り組みに燃え始めていた頃。

「子育てしている当事者の声を、行政に直接、伝えられるなんて、素晴らしいじゃないか!(鼻息フンフン)」

と、応募。書類選考を通り、最終面接。

面接官(現議長)「岩下さんは、社会教育に関する活動を・・ひとつもやってきていない?地域のボランティア活動も?」
「はい!ありません!!(キッパリ)」
面接官「・・・そう」(苦笑い、頬杖、腕組みの無言の三段動作)

・・こんなやり取りもありましたが、2名の枠に入れてもらえました。

面接をしてくださった議長になぜ私を選んでくれたのか聞いたところ、

「経験豊かな委員さんはたくさんいる。やっぱり子育ての当事者が今回手を挙げてくれたことがまず嬉しかったんだよ。そして、熱意。一番思いが強かったよ。期待しているからね!」

と話してくれました。

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【 現状と思う事 】

確かに社会教育委員はどの地域もおそらく60代以上が圧倒的に多いです。もともと学校や家庭教育等、教育現場での経験豊富な方で構成されていますので。

今まで4年間参加してみて、思う事。我々世代が「よく知らない委員」ということは、世の中で活躍できていない仕事なのかもしれない。ここでの会議が現実社会に生きているのか。ただ話し合って、困ったね、改善したいね、で終わっていないか。そんなことです。

公民館をよく利用される層や社会教育の現場にいる人にとっては、社会教育委員は頑張っている、とても大事な役割を担っている、と思うかもしれません。いろいろな地域の社会教育委員さんに会い、地域の事例発表も見てきました。大活躍している現場もたくさんあります。でも、子育て世代の支援や若者支援も重視するのであれば、やはりその当事者にも知られる存在でなければならないのではないか?(縁の下の力持ち的な立場でも、多少は)

高崎の会議も、私が言うのもおこがましいですが、本当に皆様、情熱的で、問題提起から改善策まで素晴らしい会議が行われていると思います。

私なんて、学識経験者どころか、ド素人。子育てだって、まず身近な妻には到底かないません。上の子が年中ですから、年長や小学生、それこそ中学生や高校生の子を持つ親と比べても経験値が足りません。

だから私は経験値ではなく、現状を伝えること。

他の委員さんにとっては生意気だな、青いなと感じるかもしれませんが、目の前で起きていることを「等身大」で「素直」に伝えることを意識しています。変に背伸びせず、オブラートに包まず。

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この活動自体に、意味があるのか。そんな疑問もあります。先にも述べたように、どんなに良い会議であっても「机上の空論」で現実社会に落とし込まれないようでは、虚しいだけなので。でも、この会議の声が、行政に働きかけ、そして、社会に生きていく。この会議で得た知識がまた私にとってもプラスになる。そんな期待を持ちながら、

「やるからには」

また2年間、当事者の声を会議の場で発信したいと思います。


皆さんも興味のある方は、ご自身のお住まいで「〇〇市 社会教育委員」と調べてみてください!

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