見出し画像

2021 横浜DeNAベイスターズ中継ぎ展望

皆さんこんばんは。iwoです。いよいよ開幕を明日に控え、いかがお過ごしでしょうか。プロ野球が開幕するということに対する感謝の気持ち、シーズンが始まることへの昂ぶり、期待、不安、、様々な感情が絡み合いつつも無事にシーズンが遂げられることを祈るばかりです。
さて、今夜は今年の横浜DeNAベイスターズの中継ぎ事情・運用についてつらつらと書いていくnoteです。大したことは書いていませんが、興味のある方は目を通していってもらえればと思います。

こちらが今日発表された開幕1軍メンバーです。中継ぎ投手としては、伊勢投手・石田投手・三嶋投手・山﨑投手・平田投手・砂田投手・池谷投手・国吉投手・笠井投手の計9投手が開幕1軍の座を掴んでいます。
また、現時点で7回を山﨑投手、8回を石田投手、9回を三嶋投手という勝利の方程式でいくというプランを三浦監督が公言しています。

したがって、以下そちらを前提に中継ぎ運用を考察していきます。

1.Bチーム・モップアップ(池谷・笠井)

まず、ビハインドの展開で主に投げるモップアップとしての役割。こちらはキャンプ2軍スタートから開幕1軍を掴んだ笠井投手ルーキーながら開幕1軍を手にした池谷投手が務めることが予想されます。外国人の来日が遅れているというチーム事情的にも、開幕直後は苦戦を強いられることが予想され、この役割の投手の出番が多くなることも見込まれます。かつては同じくBチームリリーバーから成りあがった平田投手や、現クローザーの三嶋投手のように結果を出してより上位の立場に食い込んでいってほしいと思います。序盤でビハインドの展開になっても点差を拡げられずに粘れるかはこのポジションの投手にかかっています。
笠井投手は今年、スライダー系がよりはっきりした軌道を描いているように見え、球種ごとに明確な意図を持って投げれるのではないかと思っています。池谷投手は初見ではタイミングの取りづらそうなフォームから来る真っ直ぐに、球速以上に打者がさされる場面が多く見られ、またチェンジアップは1軍でもある程度武器になるのではないでしょうか。まずは慣れられるまで、どれくらい通用するのか期待大です。

2.火消し・僅差ビハインド(砂田・伊勢)

僅差のビハインドを耐え勝利を呼び込み、先発が降板するタイミングでの火消しにも駆り出される。数字以上の貢献と負担を強いられるこのポジションは開幕段階では砂田投手と伊勢投手が務めるのではないでしょうか。
2人ともいわゆるシチュエーショナルな投手だと思われがちですが1イニング任せられるだけの実力の持ち主だと思っています。しかし編成上、一人一殺ができるタイプの投手も必要ですし、このメンバーなら左右でこの2人が適任かなと考えました。特に砂田投手はエスコバー投手が来日するまでは”左投手だから”という理由で任される場面も多くなるとは思いますが、頑張ってほしいですね。
砂田投手で言えば生命線は左打者の内角へのコントロール。伊勢投手は多少甘くてもゾーン内のストレートで空振りをとれるか。このあたりがバロメーターの投手だと思うので、是非注目してみてください。

3.便利屋・準勝ちパターン(国吉・平田)

このポジションの投手は試合展開によって僅差ビハインドから同点、勝ち試合まで行くことがあるでしょうし、火消しに跨ぎさらにはブルペンデーの頭やオープナーとして投げる機会もあるかと思われます。とにかく大車輪の働きが期待されるのが国吉投手・平田投手です。
横浜中継ぎ陣の強みというのはこの2人を便利に使えるという点だと思っているので難しいとは思いますが与えられたミッションを都度遂行してくれることを期待しています。ちなみにエスコバー投手が来日したらこのポジションをともに請け負ってもらうことになると思うので、それまで耐えてね、、というお気持ちです。
国吉投手はいかに配球のバランスを整えられるか。強度のないカットボールを続けて甘く入って打たれるケースが多いので、真っ直ぐ・フォークをどれだけ信頼できるかが(日々状態を保てるかが)カギになりそうです。平田投手はスライダーとツーシームがともに独特な投手です。不用意な四球を減らしていければ数字はついてくるのかなと思います。仮に勝ちパターンの1人に何かあれば、そこで投げてほしい投手の筆頭かなと思っています。

4.勝ちパターン・7回(山﨑)

今年は7回の男からスタートするのが小さな大魔神・山﨑投手です。昨年はまさかの絶不調でプロ入り後キャリアワーストの一年となってしまいました。今年もキャンプは2軍スタートと状態が心配されましたが、ファームで結果を残すとオープン戦終盤に1軍昇格。23日に行われたロッテとの練習試合では3者連続三振を奪う快投をみせ、滑り込みでの勝ちパターンいりとなりました。
火消しや回跨ぎの経験が豊富な投手ではないため、1イニングを仕事場として与えるのはいい判断ではないかと思います。昨年は対右被打率.367と打ち込まれてしまったため、勝ちパターンとしてはこの辺が課題になってくるでしょうか。とはいえ元来(多少左のが得意とはいえ)左右差の大きな投手ではないですし、今年は右打者のインコースに真っすぐを積極的に投げ込み、新ツーシームでえぐる意識も見せていますし心配いらないかなと思います。
何より一番の武器はストレートのコマンドなので、また糸を引くようなボールをアウトローにバンバン決めてカウントを簡単に稼ぐ姿で感嘆させてほしいものです。

5.セットアッパー・8回(石田)

8回を任されるのは中継ぎとしても経験豊富な立場となってきており、存在感と信頼感が増すばかりの石田投手です。
今年も例年通りオープン戦序盤から徐々に球速を上げて仕上げるスタイルで、開幕にきっちり仕上げてきているのはさすがの一言です。中でも今年は例年のこの時期に比べるとスライダーが速く、球速と変化量を両立した、いわゆるスラット質のボールになっているように感じます。個人的には昨年、特に夏場以降はスライダーに強度が感じられない場面が多く、スライダーで行きたい場面もチェンジアップに頼っているように見受けられました。
今年は真っ直ぐとスライダーを軸に、ウイニングショットのチェンジアップで仕留めるという王道配球で1点台、35Hを期待しています。

6.クローザー・9回(三嶋)

2021年横浜DeNAベイスターズの守護神として開幕を迎えたのは三嶋投手。昨年山﨑投手に代わってシーズン途中から務めたポジションを圧倒的な結果で完全に自分のものとしました。
真っ直ぐ・スライダーに加えてカーブ・フォークも超高水準牽制・フィールディングも上手く、ランナーを出しても狙って併殺を取れるボールとインテリジェンス。さらに得点圏にランナーを背負えば三振を取りに行ける支配力とギアを入れれるメンタリティも持ち合わせており正直言うことがありません。
あえて不安要素を挙げるとすれば本人も言っていましたが、いまだクローザーとして負けがついたことがないので、1度失敗した後にどう切り替えるか。あとは通年クローザーを務めたことはないことくらいでしょうか。幾度となく辛酸をなめながら腕を振り続けてきた選手なので杞憂に終わる可能性が高いでしょう。期待するのはもちろんセーブ王です。

7.最後に

NPBはコロナ対策の一環で延長戦を行わず、9回打ち切りにすることを発表しました。様々な意見があるとは思いますが、個人的には横浜には不利に働くのかなぁなんて思っています。
理由としては、上位3人くらいの勝ちパターンであれば各球団そこまで差はつかず、横浜の中継ぎ陣がアドを取れるのはそのあと、4枚目5枚目の質の高さだと感じているからです。「延長にもつれて、お互い勝ちパターン以降の出し合い」みたいな試合が減るという意味ではそこのアドは失われるのかなと感じます。とはいえ、中継ぎを早めの段階から注ぎ込めるという意味では横浜にも追い風ですし、延長を見越さなくていいためオープナーやブルペンデーもやりやすくなったと思います(やるかどうかは置いておいて)。様々な工夫を凝らし、パターンを生み出しながら最適なものを探っていってほしいところです。
開幕1軍から漏れてしまった選手の中でも経験豊富な三上投手や武藤投手はいつでも行ける準備をしてくれてるでしょうし、ケガからの復帰を目指す田中健二郎投手や進藤投手新加入の風張投手や宮國投手来日次第戦力になってくれるであろうエスコバー投手やシャッケルフォード投手を含めチーム一丸となって助け合えるのが中継ぎ投手というポジションです。彼らは基本的にどんな試合でも準備をし、どんな試合展開でも腕を振っています。そんな中継ぎ投手に少しでも注目してシーズンを見てもらえれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?