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例えるなら、選手と監督を同時にやってしまった話【インドア目線】

久々に実家にいるのですが、
良くも悪くもリズムが変わってしまうのを感じる井澤です…。

noteでは公式の企画として
お題つきのハッシュタグが出されることがありますが、

今回はこちらの個人企画に乗っかりました

●あなたが今年経験した「 #失敗話 」を教えてください。年末お題企画を開催してみます。|りょうかん@毎日更新 @ryokan_1123|note(ノート)https://note.mu/ryokan1123/n/n73917428a15a

さて、僕が思い浮かんだ2018年の#失敗話 は、

馴染みのカフェで開催、
そして運営もさせていただいた

「深夜の美術展in鳥取」でのことです。

関東などで開催されている方から引き継ぐ形で
11月の開催分を
僕と同い年の友達との2人をメインに運営をさせていただきましたが



「運営側・出展者の両面で関わったこと」

これが自分にとっての「失敗」でした。

運営目線と
出展者目線の

2つのラインで書けたらと思います。

●運営目線。(準備編)

僕自身はアートを専攻してる人ではないのですが

サークル活動やその延長線上、
他のサークル・他の大学の学生などとの合同で

自分たちの作品展を企画・運営することがありました。

イベントの広報も、
会場に並ぶ作品の制作
展示当日の来客対応なども

全て自分たち主導でやるわけなのですが

深夜の美術展でも、

その時の学生テンションの延長線上で
やればいいやと思いながら
今回取り組んだのです。

しかし、 学生の延長でやった展覧会と

深夜の美術展の運営とで

大きく違った作業がひとつ。

部内での馴染みのメンツや
長年の団体単位での繋がりのあった人だけで
準備するものとは違い、


出展者や作品を
ギャラリーでよくお会いする方へ直接伺ったり
SNSも使いながら

イチから公募すること。

サークルの団体単位で関わりのあった方々や
同世代の人だけで

作品展を作り上げるわけではありません。

出展者によっては
多少他人からの紹介などはあっても、

今回が全くの「初めまして」の方もいます。

住んでいるところが遠い方へは
SNSなどのツールを使ったりして


ほぼ1から、
相手との関係を作るやり取りから、始まります。


そして、そんな「初めまして」の方から作品をお預かりする…という
準備を進めていくうちに

ますますその重みを体に感じていきました。

僕自身は作家の顔をしての活動を
広くやっている者でもないので、

(地元新聞で何度か名前を見た…くらいの方を除けば)

作品・出展者を呼びかけるための
コネのようなものは
それほどアテになりません。

●出展者目線。(準備編)

アレが準備できてない、これはまだ日数を要する…

そんな作業を尻目に、

自分は出展者側としても作品を作っていました。

この時の作業は、

パーティーをセッティングするような
全体を見た作業ではなく

たたただ、自分の作業に集中するだけです。

展覧会のテーマや時期、立地などによって、

カタチにしてみたくなるもの、思い付くもの、
やってみたい試みなど
多少(いい意味で)影響することはあるのですが

しかし、

高校の時のコンクール、
住んでる街単位でのコンクールなどで

自分の作品が会場のどこに置かれるかは、

あくまで運営側の人の仕事。

極端な話をすれば、

展覧会当日、あるいは作品を会場に納める期限になったタイミングで、

たとえ作者本人が
40度の高熱を出してぶっ倒れてたとしても、

作品自体が100%になっていればそれでいいのです。

作品自体が自分の中で100%できていれば、
それ以降のことは出展者はできません。

●運営目線。(当日)

しかし、運営側でもある僕は

自分の作品を会場に持ってきたらおしまい…というわけではありません。 風邪とか引いていられません。


試合をどう始めてどう終わらせるか
一連に関わる必要があります。

地元在住の出展者さんは
直接作品を持ってこられたり、

その場で作品を飾ってくださったりするので、
その対応なども必要です。

当日。

会場に送ってしていただいたり
直接お預かりしてきた作品たちの実物を

一同に集め、


全体のバランスを見て…

会場のキャパシティ、
奥行き、出入り口からの光景、導線,
照明は動かせるかどうかetc...

それらを吟味しながら、

それぞれの作品がちょうどよく発揮される、
最大公約数みたいなものを探します。

個性の異なる選手たちを
ルール内でどう配置するか

スポーツの監督のような役割です…。

●出展者目線。(当日編)

会場にこんな人が来るのかな…という想像を膨らませながら
自分の作品も小脇に抱えて当日を迎えていた僕でしたが、

すでに、

全体を見て指示・調整するのが仕事
という監督的役割をしていたがゆえに、

いち選手としての準備ができない、

メンバーには入ってるのだけど、他にすることがあって素振りすらできない。

自分の作品を展示するための作業ができない…という、プチ問題が発生しました。

配置だけは決まれど、
自分の体は、ひとつしかありません…。

遠方から送られた作品を
展示する作業が第一になりました。

(運営側の2人以外にも、当日作業を手伝ってくださった方もいましたので、
これをうまく調節・連携できたか、監督としての反省点でもあります…。)

どうにか展示作業がおわり、
イベント開催時間になりますと、

本来出展者は
自分の作品の近くに位置取ることで、
お客様との話をしやすくなったり、

他の出展者さんとの話が生まれたりするのですが、


当の僕は
レジにいるか(出展料、入場料、物販品の対応)、

自分以外の作品の説明をしたりしていました。

(もっとも、こういった語り部的関わり方が好きなこともあって、
運営側をやらせていただいたのですが。)

見に来られた方の層は
知人もいれば、

こういう機会やご縁があったから鳥取でお会いできた方、
移住して間もない方など、様々でした。

そういった方々のための
ゲート的な役割をできたのなら
監督、運営側の人間としては、とても嬉しい反面、

いち作り手としては


自分の作品を見ている=
自分の考えに興味を持って聞こうとしてくれている時間(めっちゃ嬉しい)なので、



公的な事情を取っ払った話、
フェチ全開な話もしたい部分もありました。

もっとも、鳥取のギャラリーで出会う方々や
これから観に行きたいと思ってる作品展の中には

自分たちで作品作り運営側もして

ひとつの作品展を作る方も知っています。

いわゆる自己プロデュースが上手かったり、
出展者の中でもポジションや役割を小さく変えて対応してるのかなと想像しますが、


今後自分がこの役割をするときは、

作品は出さず、
頭の中を監督業に専念させるか、

作品を出すにしても、
自分の(物理的な)立ち位置の近くに設置するなど、
もう一工夫する必要があるように思いました。

2019年3月にも、第3回深夜の美術展in鳥取
の開催が決まりましたので、

出展してみたい方、作品発表の機会が機会がほしい方、
作品や作家さんとの近い距離での関わりがほしいなという方…

出展・参加をお待ちしております。

2019年も、どうぞよろしくお願いします。

~終~

#失敗話

読んでいただきありがとうございます。いただいたサポートは、鳥取のアートシーンで活動されている方々を応援する際に使わせていただきます。