十六夜(izayoi)

その日の気分で過去、現在、未来へと旅をしながら綴ります。楽天的な性格と波乱な人生を足し…

十六夜(izayoi)

その日の気分で過去、現在、未来へと旅をしながら綴ります。楽天的な性格と波乱な人生を足して2で割ったらいい感じに仕上がった女の戯言です。

最近の記事

結婚相手はATM?

「経済的に生活レベルが下がるってわかっていたのに何故、離婚したの?わからないように上手く遊べば良かったのに」 友人からの言葉に価値観の差を感じた。 私にとって、結婚相手は、生活レベルを維持するための人ではない。生活を保障する人でもない。人生を共にする人だから。 安定よりも、より良い状態へと変化する方を私は選ぶ。 たとえ、生活レベルが下がったとしても、それで精神的な向上がみられるなら、そちらを選ぶ。 お金は稼げば良い。 でも、愛情を復活させる事は1人では難しい。 年収が

    • 捨てられた猫と年越し

      私には帰るべき実家がない。 友人のほとんどが故郷といわれる実家に帰省したり、同居家族と過ごしたりするというのに…。 それでも毎年、年越しくらいは誰かと過ごしてきた。 姉や弟を呼んだり、帰省しない友人を見つけて声をかけたりした。 だけど、昨年はじめて1人で年越しをすることにした。自分で選んだ事とはいえ、若干センチメンタルになった。 「はぁ〜、今年はひとりかぁ」 深いため息をつく。 ボリボリボリ… 家猫2匹がカリカリご飯を食べている音だけが響く、淋しい。 猫は

      • 男性に女性にもなりきれない女の苦悩 最終回

        その6の続きです。 私は数年前まで女性であることを心のどこかで否定し、その性を心から楽しむことが出来ずにいた。 「可愛くなんていたくない、格好良くいたい」 「守られるより、守りたい」 何故、私は男性になりたかったのだろう。 おそらく、家族の期待に応えたかったのではないかと思う。 私には姉がいる。次に望むのは男児。 「男の子だったら良かったのに」 「男の子の名前しか考えていなかった」 「大事なものを忘れてきたのね」と何度も母から言われた。 生まれた時からガッカ

        • 男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その6

          その5の続きです。 それから数年して、ある男性と結婚した。夕食は毎日作ったし、できる限りの家事はして、完全に仕事と両立していた。 しかし、ここでも私の中の男が顔を出す。 夫婦の会話は完全に男女が逆転していた。 「仕事と俺、どっちが大事なんだよ」 「主夫になりたいから、十六夜が養ってよ」 本気なのか、試しているだけなのか、ただの憎まれ口なのか… 夫「この服おかしくないかな?」 私「大丈夫だよ。スーパーに行くだけだし、先週と同じだしね」 夫「適当に言ってるよね?

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          男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その5

          その4の続きです ある日の飲み会で、下ネタに大笑いする私を見て 「十六夜さん、そういうキャラだったんですか⁈えっ?そのキャラ…えっ?」 他部署の名前もしらない年下男性が、私と同じ部署の同僚の席に座り、視線を送って来ていたのは知っていた。 「メル友になってもらえませんか」 はじめてのコンタクトは彼からだった。 恥ずかしそうに目を伏せる姿が可愛い、そう思ったけれど、それ以上の気持ちは芽生えなかった。 当時はまだLINEは主流ではなく、メールでのやり取り。 たわいもない彼

          男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その5

          男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その4

          その3の続きです。 「今日のパンツ何色?」 これが、直属の上司と2人きりの車内で言われた最初の言葉だった。 新人社員の私は、セクハラなんて言葉も思いつかず、何色のパンツを履いていたかも思い出せず、とにかく上司の質問に答えなければと焦って「えっと…多分、グレーだったと思います」と生真面目に答えていた。 その後の会話は全く憶えていない…。 今考えればおかしな話だ。 そんな環境で仕事をしているうちに、免疫がついたのか、年上男性嫌いは、いつの間にか克服していた。

          男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その4

          男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その3

          その2の続きです。 中学校生活は辛かった。 非常に厳しい校則と先輩との上下関係、毎日毎日その息苦しい空間にいるものだから、その歪みとしてイジメが横行していた。 くだらない校則とくだらない上下関係とくだらないイジメ… そこを飛び出して、新しく仕切り直しする。 中学校では、ほとんど男子と話をせず過ごした。高校に入学してからも、それはしばらく続いた。 友人は普通に男子と話をしているけれど、私は押し黙って頷くだけだった。 そんな無愛想ぶりと雰囲気から、いつまで経っても"さ

          男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その3

          男性にも女性にもなりきれない女の苦脳その2

          その1の続きです 中学生といえば、思春期真っ只中。 女子のグループ行動は小学生の時よりも固定化されていくように思う。 あの女子特有のトイレ移動はなんなのだろう。行きたい人が一人で行けばいいのに、行きたくもないのに道連れになる。 断ることは簡単だが、下手に波風も立てたくない。トイレに行く時は友達と一緒。それが常態化すれば疑問にも思わなくなるから不思議だ。 そして、人の目を気にするお年頃。 例外にもれず、私も人の目を気にするようになり、さすがにクラスでは小学生の時のような

          男性にも女性にもなりきれない女の苦脳その2

          男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その1

          6歳になったら男の子になる! 4歳の私が自分に課した到達点。 "おママごとセット"の代りに、当時流行っていたボロットを手に入れ、近所の悪ガキ共と追いかけっこをする日々。 こうして男の子と遊んでいれば、6歳には男の子になっているはず! 私は、おママごと遊びに惹かれる気持ちを抑えながら、ひとつの希望を胸に外へ出て行った。 しかし、お気に入りのロボットを取られては泣き、ちょっとした高さから飛び降りることが出来きないと言っては泣いて帰った。 「そんな簡単に男の子になれるわ

          男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その1