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20240207 ほろびて

水曜日。
東京芸術劇場へ。ほろびて「センの夢見る」を見に行く。「砂の国の遠い声」でご一緒させてもらった細川洋平さんが作・演出で、大石継太さんが出演している。

自由席。嬉しい。一番前に座った。映画も芝居も前で見るのが好き。目も悪いし。

昨年見たリーディング公演の時の感触と違う。あれから稽古場でみんなで丁寧に大切に思いを繋いで作っていったのだなあと感じた。厳しい物語だけどその感触は私には柔らかなものにも思える。俳優さんの印象、というか、役の印象もそれぞれ違った。特に日本の二人(大石継太さんと佐藤真弓さん)が私の中では全く違った。どうしてだろうと考えていて、二人のパートは戯曲が結構変わっていることに(確信ではなく、うっすらだけど)気がついた。大石さんと佐藤さんの優しい笑顔にこの深き舞台全てが包まれていたのは揺るぎない。ありがとうございます。さらに、油井文寧さんの存在感が全然違った(とってもキュートで素敵だった)ことと、リーディング公演の時から配役が変わっていたことも大きかった。サルタという役の持つ意味についても。変化したこと、していないこと。大切なこと。気になることがたくさんあって唆られたし刺激を受けたし、エネルギーをいただいた作品だった。どうやって創作したのか、稽古場見学したかった。出演者のインタビューとかしたかった。みんなの話が聞きたい、って、私どんなポジションなんだ。

演劇年齢的(そんな言葉ないけど芸歴っていうのもちょっと違うしなあ)に勝手にほぼ同期みたいな気持ちでいたが、細川さんは私よりもずっと前から書き続けている作家だ。演劇の継続が筆舌に尽くし難い程にどれだけのことか、はるか遠くに走っている彼の背中を私は見る。想像する。それは自分への想像でもあるわけだが。想像する。

夜、読書、作業。セリフ。


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