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謡ふ酒屋樗堂一茶/烟しての巻

    日常平語
     35

 寝て草臥し花の古里
なつかしく謡ふ酒屋の春造り        樗堂

名ウ五句、樗堂こと、廉屋専助は酒蔵の店主でした。

     〇

なつかしく 懐かしく

謡ふ うたふ

酒屋の さかや・の

春造り はる・つくり

     〇

 ねて くたぶれし/ はなのふるさと

なつかしく うたふさかやの はるつくり

酒は寒い時期に仕込んでいました。伊予の杜氏は、伊方や越智郡の島々の人々が知られていたようですが、さて、松山の廉屋はどこの杜氏だったのでしょうか。

     〇

俳諧に

いざ汲ん年の酒屋のうはだまり     其角
猿の寄る酒屋きはめて桜哉        仝

句に

一徹な杜氏を恃みの寒造り       宏晃
輪飾に山の音ため酒造る        和子

などが。

22.12.2023.Masafumi.

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