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大学院を修了しました。

先週水曜日に政策研究大学院大学の修士課程を修了し、公共政策の修士をいただきました。Young Leaders Program 行政コースという、世界からの留学生と共に経済・国際関係、そして日本の政治行政について学ぶコースです。

論文は民間の政策起業家が政策形成に成功するためにどのようなネットワークを形成するのかについて仮説を提示するというものでした。インタビューにご協力いただき貴重なご経験や知見を共有頂いた皆様本当にありがとうございました。

1年間という短い間でしたが大学院だけでなく、家族のことや自分のことも考え行動しなくてはならないことが多く、1日1日が濃密かつあっという間でした。

毎日のように大学院の何かに追われる日々は一応一段落。これで私が公共政策の専門家になったとは全く思いませんし、なれないとも思う。これからも社会について一生動きながら学び続けることが必要だと思っています。
しかし勉強のやり方をもう一度インストール・アップデートし1日を濃い密度で過ごせるようになったこと。
長らくアナウンサーとして、そして一人の人として必要だと思っていた政治・経済・国際関係の基礎の部分を学ばせてもらったこと。
そして各国から留学してきた仲間に出会い様々な国の文化や価値観に触れこれからも続いていく関係性ができたことは非常に得難い経験でした。

自分としては一つの分野に自分の興味を定めるのではなくこれからも様々な分野について学び人と交流していくことで教養を高め、自分なりの視座を持っていきたいという自分の方向性についても再確認することができました。

本当はいろいろな分野に興味があるのに自分の指向を一つに定めなくて良いのか、心の中で葛藤していた部分が長らくありました。そのほうが人に説明しやすいし理解してもらいやすいし、そうした方が良いような空気を感じていたからです。しかし、公共政策はまさに社会をどう良くしていくかを考える学問。そうすると社会のことを知らなくてはいけないわけです。世界・社会は一つの分野だけじゃなくていろいろなことがつながって成り立っている。そのためには幅広くいろいろなことを学ぶ人が一人くらいいても良いのではないかと感じるようになりました。

そして、大学入学時も似たようなことを感じて法学部政治学科を志したことを思い出しました。また就職活動の時もNHKならば、社会のありようをいろいろな角度から見て知って伝えられるのではないかと思って志したことも。人間って結局根本の部分は変わらないのですかね。

そのおかげで、NHK入局後も、富山局・大阪局での多種多様な経験、東京ではまたニュースウオッチ9やクロ現+などで国内外の様々なトピックを取材・放送させていただきました。またプライベートでは会社の許可を得てスイスの国際会議に参加させてもらったり日本とアメリカの様々な分野のリーダーたちと交流をし続けたりするなど自分なりにずっともがいてきました。そして今回GRIPSでアジアや東ヨーロッパ、オーストラリアなどの人々との関わりができました。私は私なりに日々人と交流し情報を取捨選択・学ぶことで世界と日本の流れを見つめ、どうしたらより良い社会を作っていけるのかをいろいろな形で提示・考えることで社会に少しずつでも貢献していきたいと思います。

NHKを辞めた時の思いはもっともっと自由に自分が面白いと思うものや人、そして社会のためになりそうなことに携われるようになりたいというものでした。その思いは今も変わりません。何かできることがあればお声がけいただければ幸いです。

そして、仕事はずっとしていきますが家族との時間・自分の時間も同じように大事にしていきたいと思います。その時々で仕事や家庭、プライベートのバランスが変わるのは当然だし、それで良いと思っています。論文を提出した後、夏は思いっきり家族と過ごし子どもと遊ぶ日々を大切にしました。息子と二人だけの旅もしましたし、一日中一緒に過ごして疲れてお互いが機嫌が悪くなることも多々(笑)。でもこうした時間も今しかない本当に貴重なものなんだと思います。

後から振り返った時にあの時こうしておけばよかったと思わないように、とにかく悔いなくやりたいこと・今できることに正直に貪欲に!もちろん疲れた時は少し休みながら、これからも過ごしていきたいと思っています。

また今後行っていくことについては随時いろいろな場所でお知らせしていきます。

卒業式の日。各国の国旗が並ぶ、GRIPSならではの光景。

noteを読んでくださっている方々においてはこの一年間 #ママ大学院生 の生活を見守ってくださり誠にありがとうございました。
この挑戦をサポート・応援してくださった全ての方々に感謝いたします。

田中泉



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