今年のお年玉

 もともと実家も近く、母方も父方も親戚は近くにはいないので、お年玉をあげる相手は、甥っ子姪っ子しかいない。
 だが、弟んとこは四人もいるので、売れない作家(とさえ名乗れなくなりそうで毎年ヒヤヒヤしてるレベル)の伯父さんには、申し訳ないがとても気前よく払ったりできない。この時期は特に懐が寂しかったりもするし。
 そこで毎年、「お年玉札」を渡すことになる。
 もう何年も、彼らに渡すお年玉は「お年玉札」である。

 「お年玉札」とはなにか?
 私がずっと昔にハマっていて、とっくに辞めてしまったMTGのカードの中から、私自身も今の価値など知る由もないカードを適当に4枚選んで、付せんを貼って渡すものである。

 付箋には、私の署名と共に、ルールがこう書いてある。
このカードは2018年の6月以降に「弐千円札」と交換できます。同年5月までに交換したい場合は千円と交換になります。2018年12月まで有効。

 さすがに、即座に千円と交換したがる刹那的な子は毎年一人もいなくて、ちょっと安心する。もちろん、状況次第でその判断をするのもありだが、今からそんな考えでは、将来心配なので。
 今の条件もそうだが、この「お年玉札」には、色々とゲーム的な要素が含まれている。
 まず、カード自体が高価かもしれないということ――。
 MTGの第三版やアイスエイジなどがメインなので、あながち嘘ではない。二千円以上の可能性もある。
 それと、交換が二千円札だということ。千円札が二枚とかではない。私が二千円札を持っていたら(なるべく持っているようにしているけど)交換してもらえるが、たまたま手元にない場合もあるのだ。
 あと、毎年二人くらいは次の年のカードをもらって「あっ! 忘れてた!」となること。期限切れである。
 伯父さんとしても、多少はそれを狙っているし。

 それと、今年から中学生たちには、以下の条件も書き記しておいた。
※今後の定期テストの70点以上の答案を三枚提示することで、上記の期限に関わりなく「弐千円札」と交換できるようになります。

 お金で勉強する気を引き出すってほどのことはしたくないので、この程度のルールがいいかなあと。

 私自身が子供の頃は、前述のように近所に親戚がおらず、遠くの親戚にも、こういう変わり者のおじさんも一人もいなかったから、ちょっとやってみたくなってしまうんだよなあ。
 いや、ケチなだけかな。
 でもねえ。
 こっちは子供いないし、ただお金が出ていくばかりですからねえ……。

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伊豆平成

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