ファンタジーRPGに役立つ?! またまた帰ってきた背負い袋にこの一冊!

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※2003~2006年に雑誌『RPGemer』に掲載された記事です。

第十四回:『だれも知らない小さな国』『水の都の王女』etc……

ファンタジー編 ~こんなのもありますぞ~

(本のデーター:※データは掲載当時のものです)
①『だれも知らない小さな国(コロボックル物語1)』
 佐藤さとる 著
 講談社(青い鳥文庫) 発行 620円+税


②『水の都の王女(上・下)』
 J・グレゴリイ・キイス 著 岩原明子 訳
 早川書房 発行 660円+税(絶版or在庫無)


③コロボックル物語・続刊
 『豆つぶほどの小さなイヌ』
 『星からおちた小さな人』
 『ふしぎな目をした男の子』
 『コロボックル童話集』
 『小さな人のむかしの話』


④水の都の王女の続編
 『神住む森の勇者(上・下)』


まずは最近のニュースから……

 こんにちは、謎のメカ侍・伊豆平成です。
 ファンタジー特集と聞いて、またしても背負い袋に本を詰めて帰ってきちゃいました。
 もともとこのコーナーでは「ファンタジー作品はRPGには当たり前すぎる」という理由であまり取りあげませんでしたが、実は私、ファンタジーも大好きなのです。
 あ、でも本題に入る前にこの場を借りて吉報を二つほどお伝えしようと思います。
 まず一つめ。
 去年の今ごろ本コーナーで取りあげた新城カズマ氏の『サマー/タイム/トラベラー』が、見事に星雲賞を受賞されました(おめでとうございます!)。
 おかげで私は「やっぱりあの時点で『背負い袋~』で取りあげたのは正解だったぜ」などと悦に入ることができました。←そこかい!
 で、二つめ。
 最近の吉報といえば、なんといってもこれ、「デュマレストサーガの復刊」です(万・歳・三・百・万・唱・!)。
 5号で紹介した当時は、デュマレストは絶版状態で大変悔しい思いをしました。『背負い袋~』では、「入手可能な文庫本を紹介する」という条件を自らに課していたのに、こいつが唯一の例外になってしまったからです。海賊特集のときの『幻影の航海』を入れると黒星が二つだなあ……そう思っていたのです。
 ところが、前号の読者コーナーで「絶版や希少本が多い印象があった」とのご意見を見かけ、愕然としたのです。
 ええっ、知らない間に絶版になってた本が?
 と、気になって気になって……で、せっかくの機会だしバックナンバーを見ながら再調査してみたのです。インターネット注文による入手の可・不可を紹介順に○×で表してみますと……。
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『北壁の死闘』○
『プリンセス・ブライド』○
『リプレイ』○
『密偵ファルコ・白銀の誓い』○
『デュマレスト・夢見る惑星フォルゴーン』○!
『デュマレスト・空想惑星エスリン』×
『パイド・パイパー』○
『死が最後にやってくる』○
『闇の殺戮』○
『富豪刑事』○
『マンハッタンの戦慄・上下』○
『サマー/タイム/トラベラー(1・2)』○
『幻影の航海』×
『少女海賊ユーリ(1~9)』○
『ヤマネコ号の冒険』○
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 今のところ、入手不可能な本は二冊だけ――ほらね、思ったほど多くないでしょ。
 デュマレストが復刊した分、手に入る本は増えたくらいです。まあ「注文すれば手に入る」ってだけで書店に並んでないことが多い本ばかりなのは確かですが。
 ……って、なんでこんなことを長々と書いているかと言いますと(察しのいい方はもう気づいてるでしょうけど)、今回も「限りなく絶版に近い状態」の本を紹介するつもりなのです。その予防線というわけですな。
 だからどうか、今回の一冊(上下巻だけど)に限っては、古本屋を探すか出版社に強硬に復刊を呼びかけてください。ごめんなさい。
 ――と謝ったところで、本題に戻ります。

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