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改めて感じたスポーツの価値。そして現場で感じた難しさ。

 実は10月からご縁があって、スポーツイベントプロデューサーの佐藤奨のもとで、スポーツイベントの体験価値を考えることをテーマにしたインターンを始めた。11月16、17日の2日間、そのメインの活動である「※アクティブキッズフェスタ」が行われた。中学生の時にツエーゲン金沢のホームゲーム運営のお手伝いをして以来、5年ぶりくらいにスポーツの現場にスタッフとして携わった。自分がスポーツ界に関わりたいと思うきっかけになった5年前から変わらないスポーツへの思い、そして5年たって自分なりに様々な経験をしたきたからこそ感じた疑問、迷いなど様々な感情があった2日間だった。

※アクティブキッズフェスタ・・・2~5歳向けのランニングバイクのレースやその他スポーツ関連のブースもあるイベント。(詳細はコチラ→https://www.info-activekidsfesta.tokyo/)


まず2日間を終えた時自分が感じたのは、「やっぱりスポーツっていいな」ということだった。朝家から会場に向かって向かってくるときのワクワク感、レースが始まる前の緊張感、レース最中の飛び交う歓声、ゴールできた子どもを抱きしめてあげてあげる両親、その他のブースも全力で楽しも子どもたち。競技をする人はもちろん、観戦者も日常を忘れそれだけに集中し、感情を爆発させ、時には涙を流したり...。初めてランニングバイクに参加した子がなんとかゴールでき、両親が涙する姿を見て自分も涙が出そうになった。言うまでもないがこの「非日常」を演出でき、そこに100%の感情移入をできる。小難しいことを考えるようになってから忘れがちになっていたが、やはりスポーツの一番の価値はそこである。スポーツの現場で働く人たちの仕事はいかにそのような場を創出するかということである。忘れかけていた大事なことをもう一度思いだすとてもいい機会だったと思う。

自分が目指していくべきものを見つめ直せた一方で、現場ではないと感じれない課題も感じた。今回のイベントでは、ランニングバイクのレースの合間に「Air Trick Show」というBMXとパルクールのショーを行った。ショーではプロの選手がコースの真ん中で様々な技を披露していく。自分は当然のことのように観客の人はショーに注目し、大歓声が沸くものだとばかり思っていた。しかし実際には、もちろんちゃんと観ている人もたくさんいるのだが意外に観ていない人もたくさんいた。また、盛り上がりどころでもイマイチ拍手が沸き起こらない・・・。自分の想像からかけ離れていて本当に驚いた。どうしてそのような雰囲気になるのか、自分なりに問題点を2点考えてみた。一つは御幣を恐れずに言うと選手の知名度、選手と観客の接点の問題だと思う。BMXやパルクールは人気スポーツとは言い難く、いわばマイナースポーツである。スポーツ選手を応援する動機には、競技面に加えて、選手の見えない部分のストーリーを知っているという点がある。つまり競技以外での選手との接点がある。しかし、マイナースポーツであればそのような選手との接点をもてる場が圧倒的に少ない。そのような自分との接点がない選手のショーをいきなり観れと言われてもあまりピンとこない。マイナースポーツ普及における難しさの1つもそれにあると感じる。選手と観客との接点づくり、ストーリー作り(とってつけたようなお涙頂戴のものはもちろん論外だが)は見過ごしてはならない課題だと思う。その点からいうと、SNSがどんどん普及し情報発信の手段はいくらでもあるのだから、これからは選手の工夫次第では様々な可能性が生まれてくるとも思う。少し逸れたが、話をショーの話に戻すと、盛り上がりに欠けってしまった問題点のもう一つは、人をどう集めるか?ということである。今回のショーはレースのコースのや会場全体の構造上、観客の人ショーを見る場所はかなり散らばっていた。満員感を創出するかはスポーツイベントで盛り上がりのポイントである。そのためには、人を散らばりさせ過ぎずに一か所にまとめる方法が考えられる。しかし、会場の導線上、人を一か所にまとめるのはそう簡単ではない。その二点のバランスをどうとるかは難しい問題である。

今回、自分たちはインターンを始めたばかりでアクティブキッズフェスタ当日の業務的なところにしか関われていない。これからは来年のアクティブキッズフェスタに向けて自分たちが準備段階から関わることになる。今回改めて感じれた価値、そして改善点を踏まえアクティブキッズフェスタをもっともっとよいイベントにしていきたい。

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