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オレンジ色の境界線(2023.11.4 清水vs大宮)

前回、大宮の劇的な大逆転勝利を記事にしてからSNSを通じ複数の大宮サポーターさんとSNS上で交流が産まれ、
それなら大宮応援しに来てよ!と誘われてJ2残り2試合になった清水のホームIAI日本平スタジアムに足を運びました。

両チームこの試合に勝つと、
清水(2位)→J1昇格に大手
大宮(19位)→J2残留への望みを繋ぐ
と言った天国と地獄のような対極的な状況で、
試合前から注目度も高く約2万枚のチケットは試合前に完売となっていました。


今季3試合目の満員の日本平



大勢の清水サポーターの後押しに負けない少数派ながらエネルギーのある大宮サポーター。


同じオレンジ色のチームカラーの両チームということもありスタジアムはオレンジ一色に染まりました。

順位の差はあれどこの数試合の結果は互角なだけに拮抗した試合になると思っていたが、
試合は開始早々から清水がボールを握り大宮が清水陣地に一度もボールを運べないまま、
開始2分に清水がエース、チアゴサンタナのスーパーゴールで先制。

その後も一方的に攻める清水、守る大宮の図式で試合が進み、
J1目前に迫った清水のクオリティに大宮の勢いと気持ちだけではどうしようもない絶望に近い状況が続く。
それでもこのまま一点差で前半を終えて後半を迎えられればと思っていた前半51分、
清水の左右にグランドを広く使った展開に後手後手になり最後はカルリーニョスに追加点を奪われる。

この前半終了間際の一点が重くのし掛かり後半所々で反撃を試みるも、
63分、68分と清水に追加点を奪われそのまま4-0で清水が勝利。


試合後の大宮の選手たち。

写真奥、この日大活躍の乾選手がインタビューを受ける逆側で実質J3降格の現実を見せられる大宮の選手たち。



大宮の選手も決して質が低いわけではない。
この日の清水に勝てるかと言うとそうでもないとは思うが少なくとも4点差で負ける選手層ではない。

では何故ここまで差がついてしまったのか。
この試合を見せてもらった限りだと私は「攻守の切り替えのスピード」と考える。
清水の得点を振り返ると、
1点目→クロスが大宮の選手に当たりその跳ね返りをチアゴ選手がシュート
3点目→大宮選手が奪還したボールを乾選手が即時奪還して、パスを受けた岸本選手がシュート。
4点目→大宮選手がサイドでもたついたところを奪ってカウンターで優位に立ち、そのまま乾選手がシュート。

と4点のうち3点が大宮の選手が起点となっている。
大宮に足りなかったのは切り替えのスピードが清水に比べ圧倒的に足りなかった。
技術レベルの向上は一朝一夕には難しいが切り替えスピードの意識は一瞬で出来る。
正式に大宮の降格が決まったわけではないが大宮がかつての輝きを取り戻すのはまず意識から。

清水と大宮
同じオレンジをモットーにした両チームには意識レベルの大きな境界線があった。
これは即ちJ1に昇格するチームとJ3に降格するチームの境界線。
そんな境界を垣間見た日本平の大一番だった。


        OJA

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