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サイン

最近、日本国内において、印鑑の使用をサインに替えるという方向に動いているようだ。

ある公的機関でサインを求められた時に、活字印字された自分の名前の脇にサインをした。いつも書き慣れている、書きなぐりに近い、他人には絶対真似のできない字体で書いた。

係員に、「これでは読めませんから読めるように書いてください」と言われた。驚いて係員の顔を見たが、ふざけているわけではなさそうだ。仕方なく活字に近い字で書き加えた。

サインとは、書いた本人を特定するために書くもので、他人に真似をされないように独特の自体を使わなくてはならないはずだ。

昔、私の友人でニューヨークの弁護士 P はサインについて私に教えてくれた。サインというのは実は日本語英語で、現地ではシグネイチャーとアートグラフと使い分けている。

契約書などに使うのはシグネイチャーで法的拘束力を持つ、アートグラフは芸能人やスポーツ選手が書くもので、法的拘束力はない。厳密に使い分けている。

アメリカでは社会人になる前のハイスクールでシグネイチャーの練習をするとのことだ。何度書いても同じ字体になるように、何度も何度も練習を重ね、字体が固まったらそれを登録する。

大学に入れば大人扱いなので、このシグネイチャーが有効に使われている。

私も、アメリカで法人登記をした時に自分のシグネイチャーの登録をした。登録時にシールという印章を使うのが決まりだそうで、このシールは登記所で発行してくれる。

日本もなし崩し的にサイン時代になろうとしているが、サインの偽造、模造を防ぐためにサイン(シグネイチャー)の登録制度が必要になるのではないかと思う。



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