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【漫画エッセイ】母が大動脈瘤破裂で運ばれました【episode20|困ったら先祖に頼れ。】

■このシリーズの続きです■

<困ったら先祖に頼れ。>

<余談あれこれ>

前回で母の入院生活を描き切りました。(読んでくれてありがとう!)

さて、これからはりの家族の心の中で起きていたあれこれを、アナザーストーリー的に書いていきたいと思います。

家族が突然倒れて入院するっていうのは、我が家にとっては結構な一大イベントでした。

そりゃ、周りも相当ざわつきます。

日常にいきなり非日常がブッ込んでくると、普段は隠されているものがぞろぞろっと表に出てくるので面白いです。穏やかな日常生活の中では、なかなかこんなチャンスありませんからね。

不安を感じやすい時って、人が今まで取り繕っていたり、なんとなくでOKにしていた色々な不安定さが、ここぞとばかりに出てきます。普段は目をつぶっていた弱さが一斉に騒ぎ出します。

なので「心の中の大掃除とデトックスタイムだな、こりゃ」と思って、都度都度いつもは感じないようなことを感じたら、スマホのメモにとって置いて、夜になって一人になった時に、じっくり感じ直してみたり整理してみる。ということを毎日続けていました。(傷口を抉って痛みを感じるドM的な行為だいうことは自覚している。だがこういう性分なのだ。人間っぽくてエモいのだ。仕方ない。)

こういうのって「日にちが経ったり、落ち着いてから」その時に何を感じたのか、思い出そうとしても思い出せないものです。せっかく発生した自分の思いは、向き合ってあげたいじゃないですか、それがどんな性質のものでも。一度逃したら、無かったことになっちゃいますからね。動揺する自分も大切な自分の一部だから、なんだかそういうのもったいなくて。

ナマモノは腐らないうちに。

発生した気持ちはちゃんと感じて成仏させてあげないと、消化不良になって、そのうち原因不明のモヤモヤになって行動を妨害してくるので、いいことないです。結果、なんだかわからないけれど、気持ちが重くなって塞ぎ込んだりしちゃいます。そういう状態ってわたしは性に合わないんです。

というわけで、アナザーストーリー編は、そんな人間模様も書いてみようと思います。また違った角度から、母の入院イベントのストーリーをお楽しみください。


<あ、今回の話についての余談書いてなかった>


すっかりアナザーストーリー編についての話をして、今回の4コマについて描きそびれるところでした。長くなってきましたが、もうちょっと書いていいですか?


今回の話は、ちょっと息抜き回のつもりで描いてみたのですが、

皆さんも困ったら先祖呼びますよね?





霊能力とかそういう話じゃなくて、わたし、これ、みんな普通にやっていると思っていました。

最後のコマで話しているように、祖母も生活の中でふつうに先祖と話していたんですよね。朝晩、仏壇に向かってあれやこれや報告したり相談したり、夢でこう言われたのよ、とか、よく話に出てきました。

だからわたしも、人生の中で困った時とか、誰かに相談したいけれど周りの人には言いづらいor誰も居ない時には、「おーい、どなたかー」って先祖を呼んで、力を貸してもらったり、質問を投げかけて意見をもらったりしていました。

今回は、名指しで祖父(大好き)を呼んでみたのですが、予想外のさっぱりとした返答と雰囲気が返ってきて、虚をつかれました。

ん?なんか特別なことが起きているのか?そんなに騒ぐことじゃ無いだろ。いつも通りでいいんだよ。

そういう雰囲気感じだったんですよね。

これを受けて、魔法が解けたように冷静になりました。この先祖イベントが起きたのは入院2日目の夜なのですが、そのあとはずっとこの祖父の言葉が、何が起きてもどーんと構えられる意識を支えていたように感じます。

<参考記事:入院2日目の様子>

それに加えて、祖父の雰囲気から、父娘の信頼関係を感じました。

「あいつはあいつで自分でなんとかできるから、何も心配することはない」というニュアンスが含まれていて、なんだか素敵だなって思っちゃいました。母、信頼されてるね。


そして、さらにすごいのは(祖父好きすぎで申し訳ない。これで最後。)

おじいちゃんがこう言ってたよ、と話すと、

祖母も母も「あら、そうなの。それならきっと大丈夫ね」と、わたしと同じく謎の説得力で安心してしまうこと。

もはや、生きてるとか死んでるとか関係ない存在感に、孫はときめいておりました。やっぱり祖父はかっこいいぜ。

自分もこうありたいものです。そして、そこをめざして今日も漫画を描きます。

存在感って生きている間にこの世界に刻んだ思いの濃さだと思います。自分の見た世界や感じたことが、自分がいなくなっても誰かのそばに居られる状態を作ることが、わたしの作品づくりの原動力なのかもしれません。

それでは、また!

J humind association 清水楚央


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広大な仮想空間の中でこんにちは。サポートもらった分また実験して新しい景色を作ります。