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【悲報】俺の漫画がAmazonに50冊ぐらいしか配本されてない件について

窪谷純一です!この度めでたくデビュー作品の単行本が出ることになりました!わーい!発売は9月11日なのですが、8月24日現在既にAmazonでは予約在庫が終了してしまって再入荷のめどがたっておらず予約ができない状況です!ありがとうございまーす!


よろこべるかーーーー!!!!


いやね、いまどきの作家、自分の本が初速でどれぐらい出るかなんてだいたいわかるんですよ。僕なんて同人あがりなんで余計ですが、今回に関しては「編集部が一切告知してない」ので(それもどうなんだって感じなんですけどそれはとりあえず置いておいて)Amazonへの流入はほぼ僕自身のフォロワーだということに確信があるから言えるんですけど

これ予約在庫50じゃね?


いや!いやいやいや!そんなまさか!いくら新人作家のデビュー作で売れるかわからないからといって!あの講談社様が!Amazonに卸す新刊の予約在庫数が50だなんて、そんなわけないじゃないですか!僕もそう思います!そう、そう思ってました…Amazonが在庫切れになってしまって動き出した楽天に表示された残り在庫を見るまでは…

絶対50だーーーー!!!!!!!!

(さっき見たら残り30でした)

なんだこれ!?どこココ!!コミティア会場か!?自分で刷って売ってるときのほうがまだ数多いわ!!!!「売れるかわからないからあんまり数作らない」とかじゃなくて「最初から売ろうとする気ない数」じゃん!!!!

で、昨今は書店員さんがTwitterをされていたりエッセイ漫画を描かれているのでご存知の方も多いと思うんですが、本の取次(問屋さんみたいなもの)ってお客さんから注文があってもその本屋さんに卸せないことがあるんですよ。各書店に卸す数が決められちゃってるんです。(時と場合によります)それで何が起きるかっていうと……

そうなんです。

予約しても発売日には買えないし、いつ届くかも、本当に届くかもわからないんです。

ファンの人が好きな作家の本を手に取る方法が「無い」んです。


「うちの本屋にはその本こないから、注文受けても問屋から出版社に連絡してもらってからになるよ、届くのは1カ月ぐらい先だね。出版社の倉庫に在庫があればだけどね。本当に送ってくれるかは知らんけど。」ってなるんです。いや~思えば数日前、のんきなツイートしてました。「新人だし刷られる数少ないと思うからどうしても本屋さんで買いたい人は店員さんにお願いして予約したほうが良いかも~」とか……

いやまさかAmazonとか楽天に50しか入ってないなんてことあると思ってないじゃん!!!!!!!!どんな数の予定なの!?!?!?そりゃそこらへんの書店なんか配本されないよ!!!!本屋さんだって「ごめんうちに入ってこないかもしれんから予約受けても発売後すぐには渡せないかもしれん……」って言うしかないよ!!!!


でね、僕の連載してるコミックDAYSって、1巻の売り上げが芳しくなかったら2巻以降電子書籍のみになるんです。

え!?!?買いたくても買えないのに!?!?売れないも何も「「「どこにも売ってない」」」のに「お前の漫画おもんないから売れなかったなw2巻は電子書籍だけなw」って言われるってことですか!?!?


は?


一時期「初速が重要だから予約したり発売一週間以内に買ってあげると作家さんのためになるよ!」なんてTwitterでも騒がれてたじゃないですか。まぁ、そもそもそんなことを買う側に求めるのも変な話で、読みたいときに買ったらいいんですよ、漫画なんて。本当は。そんな当たり前の話を作家側からするのだってなんかイヤだし、情けないとは思ってますよ。でももう「そういうレベルですらない」んだなって。「よーしうちの商品売ってやろ~!がんばるぞ~!」っていう気もないんだなって肌で感じます。え、商売やってる会社ですよね?大丈夫?

「お前の漫画が売れなそうなんだから当たり前だろ」って思う方もいるかもしれないんですけど(予約在庫切らしてるんで会社が読み違ってはいるんですけどね)、この問題ってそこじゃないのでもう少しだけ話を聞いてほしいんですが、これって僕がまだコッチ系に明るいからAmazonに充てられた在庫を辛うじて完売させられてそもそもこんな恐ろしく少数しか流通させるつもりがないっていうのが発売前にわかって、あわよくば「なんでこんな少ねーんだ増刷しろクソボケ」って言えるだけで、そうじゃない作家さんだっていっぱいいるわけじゃないですか。ネットが得意じゃない人だっているし、どういう仕組みで本屋に自分の漫画が届くかなんて、本来なら出版社に属して漫画描いてる商業作家が心配するようなことじゃない。「この会社は書影が何日前に出るんだな」とかリサーチしたり1カ月前からAmazonのリンク探したり、ISBNコード調べてわかりやすいように画像作ったり、二週間前ぐらいまでに予約しないと手に入らないかも~ごめんね!なんて読者に向けてツイートするのは作家の仕事じゃないし、しかも会社側はこの手の情報を一切くれないので全部個人的にやったんですけど、(僕の方が漫画売るために働いてるんじゃないか?給料欲しいですね)

そうじゃない作家さんがこのまま発売日迎えて
「予約数少なかったし発売日にもあんまり売れなかったねw(※大して刷ってないから書店に置かれてなくてファンの人は買いたくても買えない)じゃあ打ち切りねw俺たちはやることやった(!?!?)し、お前の漫画がおもんなかったのが原因だよねw」って

アホ?


いままで「この漫画こんなに面白いのに何で打ち切りになっちゃうんだ」って思ってた作品ありませんでしたか?僕はあります。それがもしかしたらこういう状態に置かれてた一つだったらと思うと、僕は一読者として馬鹿馬鹿しくてやってられないんですよ。自分のこと以上に悲しい。っていうか、何ならそっちのほうがつらいし、そういう読者の思いも踏み躙ってない?

そんなグチグチ言うなら辞めたら?って思われるかもしんないけど、いやもう、僕はこんなんいくらでも辞めてやりますよ。でも作家がこれを「おかしい」って言わなかったら誰が言ってくれるんですか。それでもこれ言ったら「じゃあ何も文句言わんやつ使うわw」って言われるから言えない人だってたくさんいる。僕はそんなんどうだっていいから言っちゃうけどさ(自分の作品が人質みたいなもんだしどうでもよくはないんだけど、本当は。)SNSの使い方とか流通を自分で調べて売れるように施策しよ~っていう自主性のある作家しか生き残れないやり方でしか売りませんって「じゃあお前らの仕事なんなの」って思わない方が不思議じゃないですか。漫画賞の応募要項に「僕らは新人の漫画売り出そうっていう気持ちはないし売りたいやつしか売りたくないので自分で宣伝とか全部できる人しか求めてないです><」って書いておいてください。同人の方がマシなんで。

作家の広報力に依存せざるを得ないのを早々に認めてレーベルの公式サイトから作家のTwitterアカウントをリンクしたり、漫画本編をTwitterに載せて拡散させて「印刷とかはウチでやるからね~!」って、関係がなるべくウィンウィンになるようにあの手この手試してる精力的な会社さんもあります。だから一概に業界全体が悪なんて僕は言わんけど、「僕たちも頑張ってるんであんまり悪口言わんといてください」なんてやることやってから言ってくださいよ。そういう試行錯誤して頑張ってる会社にだって失礼じゃんか。デカい会社ほど一枚岩じゃないだろうし、僕の担当が悪いわけじゃない(会社の体質的な問題だと思うんで一編集がどうにかできる問題じゃない)んで担当個人を恨んでるわけじゃないし、だからこそ僕なりに誠意持ってやってきたけど、編集部の公式Twitterは何故か僕の連載のツイートもRTしないし(他のコミックDAYSのアフタ作品はRTされてたりアフタ本誌に単行本の告知出てたりするんですけど黒白がされないのが何でだかは知りません)、投げ込みチラシ(よく単行本に挟まってるやつ)入れたいとか言ってたけどそれいつ発売の単行本に?来月11日に発売になるのに今月末発売の単行本にも入ってないし本当にやるかも怪しいなあ~しかもチラシ見たところで本屋には置いてないから買えないしAmazonは在庫切れでしょ?で、初速悪かったら僕の漫画がおもんなかったことにされて打ち切られるんだ。へ~!へ~!タモリもびっくりだわ!(トリビア)

なんでこんなところに原稿預けなきゃいけないんだろうなんて思いながら漫画描きたくないんだよ。勘弁してくれよ。これ僕が悪いんですかね。悪いんだろうな。はいはい僕が馬鹿でした、こんなところで描くって決めた僕が馬鹿でした。まさか商売やってる会社が「自分ちの商品売る気全然ないけど何でか売れてくれないんですよね大変だ忙しい忙しい~;;;;」なんて言ってると思わないだろ。

それでも原稿はやらなきゃで。

なんだろう、なんか、なんなんだろうな。なんなんだろう、ほんとに。僕のしてきたことってなんだったんだって、これからしていく、これから描く原稿も無碍にされるんだって思いながら描かなくちゃいけないの、なんなんだろうな。

なんなんだろう。


お時間あったらついでにでも漫画読んでもらえると嬉しいです。

気になったから1巻買ってやるよ~って方は以下のページに取扱書店の一覧があるので、ご利用ください。

読んでくれてありがとうございました。


おまけ

発売前なのに数が足りな過ぎて
高額転売をAmazonに出される

なんだこれ…



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Junichi Kubotani

漫画家。講談社コミックDAYSにて「黒白を弁ぜず」連載中。

マガジン2

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コメント3件

こんにちは!ツイッターでバズっていて閲覧してみて驚きました。
出版業界のことにうといので、面白いのに何で宣伝されないんだ?売り切れなんだ?打ち切りなんだ?と色々疑問に思うことがあったのですが、その原因の一部がわかり戦慄しております。
初動アマゾン50部って少なすぎ・・・
作品に命をかけ、その命運を出版社に託している作家さんが可哀そうというか、やりきれないというか・・・
とりあえず応援しています!
四半世紀前、アマゾンがやってくる直前に書店員してました。その頃は、売りたい買いたい本が欲しいだけ入荷しなくて、配本数は取次会社がこれまでの実績をもとに決めてるから…と言われてました。

地方のチェーン書店で「本部の営業」という人が「頑張ってこれだけ配本してもらえることになりました!」と報告してきたのは封神演義1巻の時だったかな…。

当時、店にない本を個人が店の「客注品」として取り寄せるには「早くて2週間」それもコミックスは取り寄せ不可でした。取次会社というものがさせてくれないのだ、ということでした。

アマゾン上陸の前に、流通改革して、今のコンビニ受け取りのように書店受け取りシステムを構築すべきだったと思います。上陸を規制するのにどの政治家に陳情すべきかみたいなことを正社員の役職もちの人は話していたようです。

出版業界、電子書籍の規格についてもそうですが、零細企業ばかりで業界全体の流通改革できる人がいないままなんでしょうね。選民意識も強くて自社商品(の形態)を神聖視してたり、文学愛好のあまり経済や「賢くない人たち向け」の商品を見下してる面があったり。
8年前まで書店員だった者です。
8年経ってもこの業界あんま変わらないなぁと残念に思います。

アマゾンさんは顧客の「欲しいものリスト」もビッグデータとして保持してますので、
此処やツイッターで呼び掛けて、
ファンの方々に「欲しいものリスト」に入れてもらうのも一つの手段になると思います。
既に予約済みでも「欲しいものリスト」に入れることはできます。

実売入荷数を遥かに超える「欲しいものリスト」のデータがあれば、アマゾンも無視できなくなります。
初回入荷を待たず、多くの発注が掛かると出版社も重版しやすくなります。
重版のきっかけとして「欲しいものリスト」のデータはとても役立つはずです。

あとアマゾンの本に限っては
『再入荷予定は立っておりません』
は出版社に問い合わせたけど重版未定です。と同義です。
出版社が重版を決めたらすぐ復活します。

頑張ってください。
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