そんな時間。

特に嬉しいこともないけれども、特に悲しいこともない
そういう時間が思ったより幸福であることを何度も何度も自覚し続けていく時間が訪れた。

意味のない言葉を連ねるという姿勢はなんらかの手を動かすという運動による。
これから何を食って生きていくかということばかり考えているうちは宿らない或る種の希望。

そう、特に嬉しいこともないけれども、特に悲しいこともない……。

平凡に過ごすことのかけがえのなさ、みたいな誰でもする話に回収されたくないというか、回収されたとしてもそれは全く関係ない。
だって、私の人生は私の人生だから。誰でもする話に回収されてもその人が体験しているんじゃない。

おとなしい私の心をときめかせていた数々の表現もそれら自体はどういう動機で生み出されたかなんて関係なかった。

そういう表現たちと同じように、私の人生だって、ただひたすらここにこうして存在するだけなのだ。

そのことに価値を置く。その価値を自覚し続けていく時間が訪れた。

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