駐在員は顔で選べ!?~人格は顔に出るという話


リンカーンは「40歳になったら自分の顔に責任を持て」と言ったそうだ。

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Facebookで「●●歳になりました」といった投稿が上がっているのをよく見る。そうした方の写真を見ていると、人格は生き方の積み重ねだから、本当に表情に人格が出てくる、というのがとてもよくわかる。

40歳になるまで必死で夢を追ってきた人は、まっすぐ、そしてキラキラしたまなざしをしている。

40歳になるまで愛を与え、また愛に包まれてきた人は、愛に溢れた温かい表情をしている。

40歳になるまで環境や周囲の人を批判しながら生きてきた人は、どこか人を疑ったような、そういう表情をしている。

写真を撮る時ですらそうなのだ。いわんや、普段の生活や仕事での表情はさらにリアルにそういう表情をしているだろう。40を超えた人の表情は、残酷なまでにその人の性格、人格を表している。

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個人的には、40歳になるまでにどういう業界や会社に身を置いていたかの影響は大きいと思っている。

世の中には、ヘラヘラ笑っている事が許されない業界、会社というのはある。そういう会社に10年、20年と身を置くことは、表情筋も固くなるし、人生の中で笑顔で過ごす時間の総量は少なくなるだろう。

ある会社では「仕事中に歯を見せるな!」という指導をついこないだまでしてたという。さすがにこういう会社は減ってきていると思うが、昭和の頃は結構あったんじゃないか。

「組織のエンゲージメントを高めるとは、別な言い方をすると組織の中の笑顔の量を増やすことだ」と言う考え方があるが、僕もその考えに同調する。

笑顔の多い組織は社員の幸福度も大きい。もし40歳の時に良い顔をしていたかったら、20代のうちは笑顔の多い職場を選んだ方がいいんじゃないか、と僕は思っている。

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ところで、ここ微笑みの国タイでは、基本的にはみんな一日の大半を笑顔で過ごしている。

僕の会社は、まさにヘラヘラ笑って仕事をする職場になっている。もうちょっと厳しさがあっても良いかなと思いつつも、みんな仕事を頑張る子たちばかりだし、国民性や文化というのは基本的には変えがたいものなので、これでいいかと思っている。

ところが日本からタイに赴任してきて、この「ヘラヘラ」が耐えられない日本人というのは結構いる。「仕事中におしゃべりすんな!お菓子食うな!」とイライラをぶちまけたりして、ローカルスタッフから総スカンを食らってしまうケースもある。

基本的に、微笑みの国タイでは「怖い顔」はNGだ。

世の中のものごとに良し悪しは必ずしもないが、「笑顔」と「怖い顔」の2択で言ったら、殆んどの場合は「笑顔」でいたほうがよい事の方が多い。怖い顔をする人は、自分も相手も幸せにならない。「不機嫌は最大の罪」とゲーテも言っている。

さらに、「コミュニケーションの93%はノンバーバル(非言語)」という有名なメラビアンの法則というのもある。海外で、しかも英語圏じゃないと、コミュニケーションの非言語への依存度が急激に高くなる。そんな時に、険悪な表情で会話をするというのは自分のコミュニケーションの効果をさらに下げることに繋がってしまう。

僕が見る限り、タイで成功する日本人は「笑顔」の人だ。笑顔だから必ず成功するわけじゃないけど、笑顔じゃない人はあまり成功していないんじゃないか。これはまぁまぁ相関性があると勝手に思っている。

そして、人間40歳、50歳になると、人格が表情にあらわれてしまっていると述べた。なので、タイで仕事をする人は笑顔に自信がある人が来た方が良いし、また駐在員を人選する人事部は「笑顔がある人かどうか」はちゃんとチェックしておいた方が良い。

一般的に「顔採用」はよろしくないとは思うが、一定の人生経験を経た駐在員は、「顔採用」も必要だと思う。顔は人格やコンピテンシー、色々なものを表しているのだから。

そんな話を昨日のバンコクでのセミナーでちょこっとしたので、書いてみました!

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