20代で外車を買うということ③ 〜初めての外車ディーラー〜

こんにちは、ツカサです。

前回、XJを買うことを思い立って中古車を探していた僕は、実物の確認と他の在庫が無いかの確認を兼ねて、中古車サイトに掲載のあったジャガーのとある正規ディーラーまで行くことにしたのでした。

今回からは、外車ディーラーでの実際の出来事と、その対応、顛末について書いていきます。

「外車ディーラーの敷居が高いなぁ…」なんて思っている人はもちろん、ディーラーでの出来事を通して、車やディーラーとは一切関係なく、世間一般的な営業や人間関係に関する話にもなっていますので、様々な人に読んでみていただけると嬉しいです。


1.いざディーラーへ!

初めての外車ディーラーの訪問に緊張しつつ、いざディーラーに着くと、早速セールスの方が案内に来てくれました。

入店するや否やセールスの方が駆け寄って来てくれるのは、国産車ディーラーも外車ディーラーも同じなんだなぁ、と変な安堵感を持ちつつ、早速簡単にご挨拶をしました。

「今日はどんなお車をお探しですか?」と聞かれたので、「XJを見せていただく予定で来ました◯◯です」と言うと、セールスの方の表情が若干引き攣りました。

ですが正直この程度は想定内です。

そもそも僕みたいな年齢層の客がジャガーに来ること自体なかなか無いことだと思ってましたし、それもXJを検討しているなんて、通常の感覚からしたら常軌を逸していると思われる自覚があったからです。笑

ちなみにジャガーには、XJの他にも、もうワンランク下のXF、コンパクトで取り回しの良いXEという2種類のセダンがあり、どちらもXJよりお求めやすい価格帯で、街中で見かけるのも基本的にはこの2車種です。

ですので、そもそもXJを探しに来る人も少ないのに、この年齢でXJを探しているとなれば、まぁ確かに普通ではないんだろうな、と思います。

「あーなるほどXJですか、カッコいいですよね。セダンタイプのお車をお探しなんですかね?」

とセールスさんから言われたので「はい」と答えると、

「XJもなかなか高級なお車ですからねー、それでしたらジャガーには他にも、もう少し価格帯が低めなXFやXEっていうカッコいいセダンがありますので、是非そちらも見てみてください!」

と、僕がとてもラフな格好で行ってしまったせいもあるかとは思いますが、早速やんわりと「君にXJは無理だよ」というニュアンスの返しをされてしまいました。笑


2.XJとの初対面

そんなやり取りもありつつ、まずは車を見てみないことには始まらないということで、早速在庫車を見せていただくことにしました。

ですがセールスの方に案内されて展示場についていくと、お目当てのXJ……ではなく、コンパクトなXEの在庫車に案内されました。

実際、街中を走ってるのをチラッと見た程度で、XJもXFもXEもしっかり見たことは無かったので、「せっかくの機会だし」と思い、XEを見せていただきました。

確かにXEと言えどさすがはジャガー、内装も嫌らしくない程度に豪華で、車体のスタイルも良く、日本での取り回しには優れた車両だな、と実感することができました。

派手さや高級感を主張しすぎない謙虚さ、奥ゆかしさがやはり本当に高級車ブランドなんだということを感じさせてくれました。


しかしXEをいくら見ても、というか見れば見るほど、最上位クラスであるXJへの憧れが強くなるばかり。

「ところであちらの車ってXJですよね?」と僕がセールスさんに水を向けると、

「あぁ…そうですね。少し見てみますか?」

と、何とも歯切れの悪い返答が。

それでも僕は元々XJを見に来たわけで、それも冷やかしではなく購入を前提に見に来たわけですから、ここは引かずにXJも見せてもらいました。

XJはさすがの高級感。
車体も大きく風格がありました。
買う気持ちはあるけども、いざ見ると萎縮しちゃうような、そんな雰囲気を持った車でした。

セールスさんからはここでも、

「お客様くらいの年齢でXJとなると、逆に嫌らしさが出てしまうかもしれませんね」

と、どうにかXJ以外に気を向けさせようという強い意思を感じる発言が。笑

そんなこんなで、他の在庫車も確認していただけるということで、その後は店内に案内され、展示されていない在庫車の候補を見繕っていただくことになりました。


3.セールスさんとの攻防

店内で在庫車を確認していただくと、出てきた資料はXEにXEにXFにXEに……

ってオイ!

XJ買いに来たのにXJが1台も無いやん!!!

ここでもセールスさんから全力でXJを阻止されそうになります。

「XJが欲しい」ということは何度も伝えているのですが、やはりどうしてもXJの話は出してくれません。

XEの在庫車を購入する場合の支払いシミュレーションや、維持費の話など、客を置いてきぼりにするトークが続きます。


と、ここまできてある点が気になり始めました。

何台も何台もXEやXFについてシミュレーションをしてくれるのですが、シミュレーションを組む時点で、頭金がゼロの前提、支払い方法は残クレ前提で、且つ毎月の支払額を1〜2万円の範囲で設定しているのです。

確かにここまで一度も支払い方法や頭金の有無、収入等について聞かれていませんでした。

もうこの時点で既に、

「残クレじゃないと買えない客」
「頭金なんて入れる余裕が無い客」
「毎月の支払いに充てられる金が無い客」


と、勝手にレッテルを貼られていたのです。

下手したら「ローンも組めない客」とまで思われていたのかもしれません。笑

ですのでここで正直に、「残クレじゃなくてローン組んで買いたいんですよね」と伝えると、なぜかまた変な顔をされ、

「それではひとまずローンの仮審査をしましょうか」

と言われ、仮審査用の記載用紙を渡されました。

※念のためお伝えしておくと、ローンの仮審査自体はどのメーカーのディーラーで買うにしても必要なことですので、ここには特に疑問はありません。


ローンの審査用紙には、氏名住所はもちろん、勤め先や年収など、支払い能力を測るために必要な事項を記入します。

僕は別にスゴい肩書きがあるわけでも、高給取りなわけでもありませんが、勤めている会社自体はそこそこ名の知れた会社だったため、勤務先を記入すると、途端にセールスさんの顔色が変わりました

「これなら恐らく余裕で審査通りますね…」

セールスさんはそう言って僕が記入した用紙を事務室に持って行き、戻ってくるとまた新たな資料を持って来ました。

「ローンが通る前提だと、こんなお車もありますね」

そう言って新たな在庫車とローンのシミュレーションを取り出して説明を始めました。

相変わらずその候補にもXJはありませんでしたが。笑


ですがこの時点で僕は、このセールスさんは『客を見た目だけであまり良くない方向に判断した上に、そうじゃないかもしれないという情報が出てくると一気に掌を返す人』という印象になってしまいました。

もちろん人を見た目で判断してしまうことはある程度は仕方ないですし、自分もそういうことはあります。

しかしセールスとして客に接する以上、それは表には出さず、何気ないやり取りの中で相手の本当のところを探っていくなど、もっと良いやり方があったんじゃないかと思いました。

僕は金持ちでも何でもないので、逃したとしてもセールスさんには大したダメージは無いと思います。

ですが仮に、僕が実は若手実業家でメチャクチャ金持ちだったり、今をときめくYouTuberでメチャクチャ稼いでる人だった場合、この対応では客を怒らせてしまったり、セールスとしての大きなチャンスを逃すことにも繋がりかねません。

人は見た目だけでは本当に何も分かりません。
言い方が悪いですが、金持ちに見えない金持ちなんて、世の中にゴロゴロいます。笑

そういう意味でも、僕はこのセールスさんに良い印象を持てなくなってしまいました。

ただ、僕もここまで熱心にXEやXFをオススメされ続けると、「確かに価格も手頃だし、最初からXJじゃなくてもいいのかもなぁ」という思いも芽生え始めました。

また、初めての外車ということで、ディーラー系中古車を買うことで安心感を得たいという気持ちもあり、セールスさんの印象が良くないのも、この人個人の問題だろうとポジティブに捉え、この時はディーラー以外の中古車販売店で買うことはあまり考えていませんでした。

維持費という観点でも、分かりきっていることですが、当然XJが一番お金がかかります。

日頃の整備や税金、保険、はたまた故障してしまった時などを考えても、下手したらXEやXFのほうが直前に売却した愛車よりも維持費が安く上がるかもしれません。

それなりの車格で自動車税がウンと安くなるのも正直とても魅力的でした。笑

ですが自分は元々XJの購入しか考えていなかったため、 XFやXEの知識はほぼ無く、この日に初めて色々知ったような状態でした。

また、日を空けることで今日見た車両以外の車両の用意もできるとのことでした。

そのため、さすがにジャガーディーラーに初めて足を踏み入れたこの日にいきなり購入を決めるという勇気を体現するような行動をすることはなく、シンキングタイムも兼ねてこの日は一旦帰ることとしました。


初めての高級車ディーラー体験は、それなりに想定していたとはいえ、個人的にはなかなかに強烈な経験をしたなぁと思いました。

しかし、まさか2回目の訪問でさらに強烈な洗礼を受けることになるとは、この時はまだ知る由も無いのでした…


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