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ちょっとまった!新しいiPhone SEを買う前に確認しておきたいこと

こんにちは。

Appleから新しくiPhone SEが発表されました。
RAM容量等Appleから開示されない細かい部分は未だ不明なものの、実質iPhone 11相当なスペックを持つ端末をギリギリ4万円台で買うことができる、ということで狙っている方も多いのではないでしょうか。

今回の新しいiPhone SEですが、SIMロックフリー版の発売日が4月24日、キャリア版の発売日が4月27日の予定でした。しかし、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、キャリアからの発売が5月11日に延期されています。
SIMロックフリー版の発売から3週間弱の間が空いてしまうこともあり、
「だったらSIMロックフリー版買ってSIMカード自分で差し替えたろ!w」
と思われている方もいることでしょう。
docomoやSoftBankの場合はiPhone 5(docomoは5の販売がないため5s / 5c)以降の契約であればそのままSIMカードを差し替えるだけで問題なく動作するものと思われますが、実はSIMロックフリー版であっても、auやY!mobileの一部の契約ではSIMカードを差し替えただけでは動作しない可能性があるのです。

では詳しく見ていきましょう。

auの場合

auでは、iPhone 4S等の3G端末、iPhone 7までの4G対応iPhone(旧SEを含む)、Android端末で型番が○○"L"(○○の部分は端末メーカによって異なる)で始まる機種で契約をしている場合、iPhone 8 / X以降の機種にそのままSIMカードを移すことができません。auショップへ出向き、事務手数料税別3,000円を支払い新しいSIMカードに変更してもらう必要があります。

具体的に、iPhone 5からiPhone 7まで、また、Android端末で型番が○○"L"(○○の部分は端末メーカによって異なる)で始まる機種での機種で契約をしている場合、黒い"au 6"と記載があるSIMカード(au Nano IC Card (LTE))が挿入されているはずです。

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au 6と記載がある黒い3G / 4G対応SIM(au Nano IC Card (LTE))
スマートフォンの他にWiMAX2+端末などにもこのSIMが挿入されている

これはauの3G網にも対応したSIMカードなのですが、3G網はすでに停波が決まっているため、auがiPhone 8 / X以降では利用できないようロックをかけています。そのため、"au L"と記載されたiPhone 8 / X以降向けのSIMカード(au Nano IC Card 04 LE)に変更しなければならないのです。

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au Lの記載があるVoLTE対応4G専用SIM(au Nano IC Card 04 LE)
Apple製品の他に一部4Gガラケー、Andoridタブレット、2017年以降発売のWiMAX 2+ルータにもこのSIMが挿入されている

余談ではありますが、auのVoLTE対応4G専用SIMにはもうひとつ"au 9"と記載されたVoLTE対応の4G専用SIM(au Nano IC Card 04 (VoLTE))も存在します。こちらは主にAndroidスマートフォンやガラホに用いられており、実はiPhone 6以降のiPhoneに流用することも可能。また、au Nano IC Card 04 LEもWiMAXルータに挿入されているものを除きiPhone 6以降に流用可能です。

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au 9の記載があるVoLTE対応の4G専用SIM(au Nano IC Card 04 (VoLTE))

Y!mobileの場合

Y!mobileのスマートフォン向けnano SIMにはn101、n111、n141の3種類があり、種類によって対応が異なるため、端末からSIMカードを取り出し、どのSIMカードを使用しているのかを確認する必要があります。

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Y!mobile版iPhone SEを契約した際に発行されたn141 SIM
Y!mobileのn141 SIMを5回線持っている都合で油性ペンで管理用の数字を書いていますがお気になさらず…

n101、n111の場合
Y!mobileでAndroidスマートフォンを契約した場合、また、Y!mobileでSIMカード単体契約を行った場合に発行されるSIMカードです。n101はNFC対応SIM、n111はNFC非対応SIMとなります。
これらのSIMの場合、SIMカードを新しいiPhoneに挿入した後、Y!mobileが公開している構成プロファイルをインストールすることで利用できるようになります。Y!mobileのWebページに手順が紹介されていますので、そちらをご参照ください。

iPhoneで利用する|他社が販売する携帯電話をワイモバイルで利用する|その他のサービス|サービス|Y!mobile - 格安SIM・スマホはワイモバイルで
https://www.ymobile.jp/service/others/simonly/iphone/

n141の場合
Y!mobileでiPhone 5s、iPhone SE、iPhone 6s、iPhone 7を契約した際にのみ発行されるSIMカードです。n101やn111と異なり、APNが(公式では)公開されておらず、事実上Y!mobileで契約したiPhone専用のSIMカードとなっています。
前述した4機種間であれば設定不要でSIMカードを差し替えられるのですが、問題はそれ以外の機種に差し替える場合。APNが公開されていないため、(表向きには)設定のしようがありません。よって、n101にSIMカード変更を行い、n101用の設定を行う必要があります。
n101へSIMカードの変更を行う場合、事務手数料として税別3,000円の費用が発生します。

…と、ここまでが表向きな話。実はn141のAPN、すでに解析済み。
ここにしれっとn141のAPNを記述しておきますので、これを見て構成プロファイルを自力で作成、端末に適用すればもしかしたら認識するかも?しれません。

APN:kqtqjs
ID:tnsrknk
PASS:cmtknrn
AUTH:PAP or CHAP 

ただし非公式であるが故に今後使えなくなる可能性があること、また、n141はCellular版iPadなど一部Apple製品で疎通できない症状が発生しているため、そもそも新しいiPhone SEで使用できる保証もありません。くれぐれも自己責任で。ダメなようならn101へ変更するしかないです。

総括

いくら端末側がSIMロックフリーになろうとも、SIMカードや回線側でロックをかけられている以上このように制約が生じてきてしまうのが現状です。よくわからない場合は素直にキャリア版を待って機種変更するのもひとつの手となりそうです。

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