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イノベーター理論を使ったWeb3の現状[2024年]

Web3の現状をまとめるにあたり、イノベーター理論(キャズム理論)を使って説明をしていきます。

イノベーター理論は、新しい技術や製品が一般に広まる過程を説明するためのモデルです。この理論では、新技術の市場導入が5つの段階を経るとされています。

イノベーター
(革新者): 最初に新技術を試す冒険好きな少数派。彼らはリスクを恐れず、新しいアイデアに対してオープンです。
アーリーアダプター(初期採用者): 次に新技術を採用するのは、ビジョンを持ち、新しいことにチャレンジする意欲的な人たちです。彼らはイノベーターから影響を受けます。
アーリーマジョリティ(初期多数派): ここで「キャズム」という大きなハードルがあります。多くの新技術や製品はこの段階で失敗します。アーリーマジョリティは慎重で、新技術を採用する前にその有効性を確認したいと考えます。
レイトマジョリティ(後期多数派): このグループは、まわりの多くの人が既に技術を採用していると確信してからでないと、新技術を受け入れません。
ラガード(遅れて採用する者): 最後に採用するのは、非常に保守的で、新しい技術に対して非常に懐疑的な人々です。

そして、イノベーター理論と同様に説明されるキャズム理論では、新しいアイデアや製品が広く受け入れられるためには、「アーリーアダプターからアーリーマジョリティへの移行が成功することが重要である」と説明しています。
この「キャズム」と呼ばれる谷を越えることができれば、製品は一般市場で成功する可能性が高くなります。


では、これまで説明をしてきたWeb1(HP)、Web2(SNS)、Web3、そして、2022年末にChatGPTの登場により台頭してきたAI、各種ハードウェアを例に、それぞれがキャズム理論のどこに位置しているか、説明をしてみます。

Web1(HP)

Web1は既にキャズムを超え、普及期を通過し成熟期に入っています。ほとんどの人がウェブサイトの存在と基本的な使用方法を知っており、広く利用されています。%から判断すると、レイトマジョリティ、もしくはラガードの位置にあると言えます。

Web2(SNS)

Web2、特にソーシャルネットワーキングサービスは、キャズムを超え、普及期を経て現在も成長を続けています。ほぼ全てのインターネットユーザーが何らかの形でSNSを利用している状態です。%から判断すると、レイトマジョリティの位置にあると言えます。

私が本業で支援をしている中小企業では、自分でHPを更新できない、HPを上手く活用できていない、これからSNSを使って発信をしたい、というような街の〇〇屋さんがまだまだたくさんいます。
2024年現在で、こうした状況を踏まえると、Web3が大衆の中小企業にまで普及するのは、10年20年先になるんだろうな、と感じます。

ハードウェア

パソコンとスマートフォンはキャズムを超え、広く普及しています。特にスマートフォンの世帯ベースでの普及率は89.9%(2023年)というデータがあります。

一方で、VR機器はまだキャズム前段階にあり、初期採用者の間で主に利用されている状態です。私自身も、2021年末にOculus Quest2(現・MetaQuest2)を購入しましたが、毎度ヘッドセットをつけることに抵抗を感じ、早急に使うことをやめてしまい、メルカリで売却してしまいました。。。

AI(人工知能)

AIはキャズムの段階にありますが、その応用範囲が広いため、特定の分野では既に早期多数派に受け入れられ始めています。一般消費者向けの製品やサービスではまだ初期採用者の段階にあると言えます。


ビットコイン

米SECにビットコインETFが承認されたことをきっかけに、個人投資家や機関投資家の参入が容易になり、投資マネーの流入が大きく期待できるようになります。ETF申請が約10年間も認められなかった、というキャズムをようやく乗り越えたのではないでしょうか。

Web3

 NFTやメタバースのようなWeb3サービスは現在、キャズムの段階(もしくはキャズム以前)にあり、一部のイノベーター層である個人や、アーリーアダプター層となる企業の参入が見て取れる段階と言えると考えます。一部の初期採用者や技術愛好家には受け入れられていますが、一般大衆にはまだ広く普及しておらず、市民権獲得には至っていません。


まとめ

この記事を通じて、Web3やその他のIT関連技術が、どのような段階にあるのかをまとめてみました。

Web1やWeb2がすでに私たちの生活に深く根付いていること、私たちが目の当たりにしているWeb3界隈の動きは、技術の進化と社会の変革の狭間にある、刺激的で重要な時期です。

2024年は、Web3やAI、そしてメタバースなどの新しい技術・サービスが普及段階へと進もうとしているこの時期に、私たちもまた、新しい技術とともに成長し、革新的な未来を築いていきましょう。



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