学生の時、エレキギターと同時に
midi音源という、鍵盤の無い
シンセサイザーを使い
曲が作れるとわかったので、

それを鳴らすためのパソコンを
安く探しては、
cpuなど改造してなんとか
動くように部品探しをしていて、

90年台後半の秋葉原には
ガラクタが山のように
積み上がったジャンク部品の
店が溢れていて

皆黙ってその中から
何か使える物がないか
宝探しをしていました。

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少ないアルバイト代を握りしめ
人の多い店の中
ただ夢中に自分のパソコンで
音楽が作れるような機材や
ソフトなどを探しては

憧れのサンプラーや
シンセサイザーを
いつか手に入れると眺めていました。
なんだかトランペットを欲しがる
子供のように、です。

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当時アメリカから3dの
今で言うfpsゲームが流行っていて
日本のパソコンにも移植され始め

不思議なことに、最新のゲームは
ちょうど古いパソコンでは
動かないぐらいの
ゲームとされており

少し部品を足さないことには
起動すら出来ないようになっていました
絶妙ーに何かを足さないと、
もしくは対応した3d機能や
いい音で聴けるサウンドチップが
入っていないと動かないのです。

皆その部品をジャンクの山から
見つけようとぐるぐる、街を
彷徨っています。

中には擬似的にソフトを動かす、など
怪しい部品を売るお店も沢山あり
そんな物を試しては失敗して

なんとか自分の機種に合うパーツが
みつからないかと
チャンスを作っては探索に行っていました。

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ゲームばかりしてパソコンの
知識ばかり増えてきた時
大分後になって気づくのですが

パソコンに詳しくなっても、
音楽は出来なかったです。
本当は音楽のソフトを買い
夢中になってそれを
やるべきだったのでしょうが、

だんだん目的が変わってしまい
パソコンでゲームが出来るよう
改造する事を夢中でやっていました。

それはそれで面白いのですが
本来は小型シンセサイザーを鳴らすのが
目的だったはずが
何処かですり替わってしまったようです

流行で、皆が同じソフトを使い
同じジャンルの音楽を作ったり
同じゲームをしている時
少し離れて自分が何を目指していたか
ちょっと考えるようになりました