子供が居るって、時々凄く不思議な気分になる。妹も弟も居たことがないから、自分より小さな子供が同じ家に住んているのがとても不思議な感覚だ。
しかし、まだまだ幼い娘を見ていると、親の勝手で産んでおいて、いずれ親の保護下を離れるのだから、自分の責任で自分の人生を生きよ。なんていうのは、ひどく残酷なことをしている気がしてならない。
なにせ、親だって自分の人生を生きるのが怖いのだ。いつも海の上を漂う筏に乗っているような気分だ。いつ何が起きるとも分からない。どこに行き着くのかもわからない。
生を受けたら否が応でも生きていかなければならない。一度生まれてしまったら、生き物はそう簡単に死ねない。死には必ず一定の苦痛が伴う。
ずいぶん残酷な条理だとよく思う。
まあ、考えてもどうにもならないことはあまり考えないようにするのが人間の知恵なのかもしれない。