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東田臣

JAPAN参戦後、着実に結果を残し続けている東田プロ。2013年度には決勝トーナメント初出場を飾るとその勢いのまま鈴木猛大選手と白熱の決勝戦を演じて初優勝を飾るなどの活躍を見せ年間ランキング42位に。この大きな経験をきっかけに安定感と強さを増して、2014年度は中盤からは好調をキープ。STAGE 16を終え年間ランキング11位とベスト10を伺狙える位置にまで駆け上ってきた。

プレイで見せる強い眼差しとは裏腹に、インタビューでは終始笑顔で楽しくトークを弾ませてくれた東田プロ。彼のダーツとの出会いから、試合に臨む姿勢、さらには得意(?)のものまねについてなど幅広い話題で話を訊いた。

「マイダーツを獲ったどー!!」と言いたくて投げはじめました(笑)

大阪出身、表情豊かに大阪弁で語り、周囲を明るくする楽しいキャラクターだが、実は「ひとりで入り込む作業が好き」なのだという。

「昔、絵を描いていたことがあるんですが、ある意味ダーツと似ている部分を感じます。周囲にとらわれることなく没頭して “あーうまいこと出来たなあ”って自己満足するのが好きなんでしょうね」

そんな東田プロがダーツと出会ったのは大学1年生の時。ダーツバーの常連だったバイト先の先輩たちにとともに初めて訪れた時のことだ。

「その店で3ヵ月の間にカウントアップ500点以上が達成できればダーツをプレゼントというキャンペーンがあったんです。同級生は達成できなかったというのを聞いたら”マイダーツを獲ったどー!”と言いたくなって(笑)」

マイダーツ欲しさに投げはじめたというのは東田プロらしいエピソードだが、3ヵ月を前に500点オーバーを記録し、マイダーツを手にして、これがダーツにはまるきっかけになったそうだ。現在は神戸にあるダーツショップで正社員として勤めながらツアーに参戦。ショップではお客さんと対戦しながら試合への調整を行うのだとか。

「僕は空気が読めないタイプなのかもしれません。お客さんと和気あいあいと楽しく話していても、いざ投げはじめると緊張感を張り詰めさせてプレイに集中しています。お客さんへの気遣いですか? ……いえいえ、いざゲームがはじまれば、相手が誰であろうと容赦しないですね(笑)」

スター性のあるプレイヤーには絶対に負けたくない

ダーツをはじめて「気づいたらプロになっていた自分がいました」という東田プロ。試合にはどんなモチベーションで臨んでいるのだろうか?

「僕がダーツをはじめたのは12年前。まだプロの団体ができる以前からやっていたので、“目の前の相手に勝ちたい”、“ダーツの世界でナンバーワンになりたい”…ただ、その一心で投げていました。その気持ちはプロになった今も同じです。加えるならいまは反骨心といいますか、僕にはルックスからにじみ出るようなオーラや華がないので、格好良くてスター性のあるプレイヤーには絶対に負けたくないと思っています!」

「JAPANはJAPAN16という区切りがとてもいい刺激を与えてくれています」という東田プロは、試合ごとに手応えを感じられるので「モチベーションも高く挑めています」とも。

「JAPANには上手くて強いプレイヤーがたくさんいるので、JAPAN16はつねに壁であり、突破すべきラインとして意識しています。あと、JAPAN16という結果で注目していただけるというのは大きいですね。スポンサードしていただいている方々に“残ったね”と評価してもらえるのはうれしい。プレイヤーとして手応えは大きいです」

2014年度は東田プロにとって「僕の中でのナンバーワンプロ選手」という橋本守容プロに競り勝ったというのも大きな経験となった。

「橋本プロとは過去に2度ほど対戦したことがあったのですが、勝ったことがなかったんです。1度目に負けたときは、メンタルもプレイもずいぶん落ち込んだものです。ボコボコでしたからね。そしてそのときに“キレイに投げたい”、“より美しいフォームで投げたい”そんなこだわりを一切捨てることにしました。自分らしく淡々と投げることを心がけるようになったのは、橋本プロのおかげです」

いつかは世界を舞台に戦える選手に!

東田プロといえば、他のプロのものまねが得意との情報がちらほら。なぜ、ものまねをはじめたのか、そのきっかけを訊いてみた。

「僕がものまねをしているってよくご存知でしたね(笑)。最初は2005年だったかなあ、きっかけはトッププロのいいところを盗みたくてはじめたんです。だから、いろんな方のいいなあと思う部分を組み合わせていました。たとえば安食賢一プロのリズム感に、松本嵐プロの押し方で…など、いろんなものまねで試していました。そういった意味では、さまざまなプロのスタイルがいまの僕のプレイにも活きているかもしれませんね」

今期、中盤以降はJAPAN16の常連であり、トッププレイヤー達との対戦やTHE WORLDへの挑戦と常に高いハードルでプレイに挑み続けている。彼にとって今後の目標とは?

「難しい目標設定かもしれないですが、安定して上位で戦い続けている方々のレベルへ片足でも突っ込みたいと思っています。そして一番の目標はやはり優勝ですね。デビュー前から同じなのですが、常に優勝しか目指していないです」

夢を聞いてみると「いつかは世界を舞台に戦える選手になりたいですね。そのためには技術とメンタルとそれ以外の部分についての課題をひとつずつクリアにしていきたいですね」と前を向いた東田プロ。これまでも目標や夢に対して課すべき課題をハッキリと見定め、クリアしては壁を乗り越えてきたのは、ひたむきな努力があってこそだろう。そんな彼のプレイには、人を惹きつけるオーラや華が生まれはじめているのも間違いない。いつか世界を舞台に軽妙なトークで笑わせ、ひたむきなプレイでファンを魅了する日が来るかもしれない。

-Profile-
東田臣(兵庫県)
2014年間ランキング:11位(STAGE 16 終了時点)
スポンサー:Strato / Fit Flight / SOLAE

JAPAN STAGE 17 岡山
2月1日(日)13:30よりLIVE中継スタート
http://dartslive.tv/

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