フランスの大学でイギリス文学の授業を受ける

何の因果か日本では全く興味のなかった文学の授業を聴講しています。ただ、フランス文学ではなく、イギリス文学の授業です。授業は全部英語で行われ、教科書を使わないフランスの大学では珍しく、分厚い教科書を使います。

この授業では「ディストピア文学」というものを学びます。

「ディストピア文学」はこういう社会であったらいいなというポジティブな妄想を小説にして書いた「ユートピア文学」の反対で、これでもかというほどネガティブな世界が描かれ、その小説の中には作者の社会への皮肉が嫌というほどこめられています。

これまでにこの授業で取り上げられた「ディストピア文学」は、トーマス・モアの「ユートピア」、ジョージ・オーウェルの「1984年」と「動物農場」、ジョナサン・スウィフトの「ガリバー旅行記」、そしてオルダス・ハックスリーの「素晴らしい新世界」などです。

個人的には「ガリバー旅行記」以外は読んだことがなく、「ガリバー」も読んだのは子供の頃だったので、これが「ユートピア文学」で作者の皮肉が嫌というほどこめられているものだなんて知りませんでした。

なので、それぞれの小説をウィキペディアで調べてどういう話なのか知識を得るのですが、この作業がとてもおもしろい。

それぞれの小説がそれぞれ世界を展開していて、ものすごくおもしろいです。

たとえば、「素晴らしい新世界」では機械文明が発達し、車の大量生産で名を馳せたフォードが神として崇められ、西暦に代わってフォードが発売された1908年を元年とした「フォード紀元」が採用されているという設定になっていますが、これを最初読んだときはびっくりしたと同時によくこんなことを考え付いたなと思いました。

<今回の表紙絵>

昔のアンジェの町の風景画

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Papico

フランス留学記

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