外国語の世界へ Vol.3 カタルーニャ語はマイナー言語か?

まえがき

イタリアのトレヴィーゾという小さな町に旅行に行った。なぜトレヴィーゾなのかというと住んでいるブダペストからライアンエアーという格安航空会社の飛行機が出てるからとヴェネチアに電車で30分程度で行けるからだ。

大学時代に学校が教室を貸して開かれるオープンカレッジでイタリア語講座を週に1回1年間受講した。その後、フランスに留学し、そこでも1年間イタリア語の授業をとった。その甲斐あってイタリア語は日常会話程度であれば話せるようになった。

しかし、大学を卒業して、ハンガリーに移住するとイタリア語を話す機会はなくなり、せっかく習得したイタリア語力も落ちていった。ただ、イタリア語を話すのは好きだった。

だから、久々にイタリア語を使える機会にドキドキしていた。

トレヴィーゾ空港に到着したときにはすでに夕方になっていた。夕食の時間だ。ピッツェリアに入り、席に着く。さあ、イタリア語で注文するぞ!と意気込んでいると店員さんが来た。

".............This Mushroom pizza please"

極度に緊張している僕の口から出たのは英語だった。普段話していない言語を話すのは勇気がいる。


もくじ

1、まえがき

2、特集「カタルーニャ語はマイナー言語か?」

3、連載 語学2.0 −第3回 寝ながら外国語を聞くとリスニング力があがる?

4、海外ニュース局 ハンガリー政府が家族政策の広告に浮気写真を使う?

5、書籍紹介 『スペイン語の世界』

6、編集後記


特集 カタルーニャ語はマイナー言語か?

「スペイン」というと何を思い浮かべるだろうか?

「マドリード」や「バルセロナ」などスペインを代表する都市をイメージする人が多いだろう。

しかし、バルセロナがある地域のカタルーニャ州はもともとは「カタルーニャ公国」という別の国だった。そして、言語もカタルーニャ語という独自の言語がある。カタルーニャ語は現在もバルセロナなどのカタルーニャ州では使われており、道の標識や店内の表示などはカタルーニャ語で書かれている。

カタルーニャ語を母語として話す人は約400万人おり、第2外国語として話す人は約500万人いる。

時折、「カタルーニャ語はスペイン語の方言のようなものでしょ」と考える人がいるがそれは大きな間違いである。

確かに語彙や文法でスペイン語と同じ部分や似ている部分はあるが、同時にフランス語やイタリア語の要素も含んでいる。

そんなカタルーニャ語はスペイン内戦が起こった1936年から内戦で政権を執り、独裁を行ったフランコ将軍がなくなる1975年までの約40年間厳しい弾圧を受けた。

公でのカタルーニャ語の使用はFCバルセロナのホームスタジアムであるカンプ・ノウ内でのみ許された。FCバルセロナとマドリードのビッククラブ、レアル・マドリードの一戦が「クラシコ」と呼ばれ、他リーグのダービーマッチよりもエキサイトするのはこういった歴史的な背景もある。

カタルーニャ州ではスペイン語が問題なく通じるので、店員さんにスペイン語で注文しても大丈夫である。

しかし、カタルーニャ語で注文すると相手との距離は一気に縮まる。

スペイン語も魅力的な言語だが、カタルーニャ語も同じくらい魅力的で素敵な言語だ。


連載 語学2.0 −第3回 寝ながら外国語を聞くとリスニング力があがる?

スイスの研究チームが起きているグループと寝ているグループにそれぞれ外国語の単語を聞かせ、どのくらい覚えているかという実験を行った。結果は、寝ている間に単語を聞いたグループのほうが多くの単語を覚えているというものになった。

寝てるときに英語のCDを流し、リスニング力をあげようとした受験生は多いのではないだろうか?

寝ている間にリスニング力があがるならそれに越したことはない。

しかしながら、この実験結果は寝ながら聞いた全員が起きているときに聞いたグループに単語の暗記数で勝ったわけではない。つまり、必ずしも寝ているときにリスニング力があがるわけではないのだ。

僕の周りでも寝ながら外国語を聞いたことでリスニング力が上がったという人もいれば効果がまったくなかったという人もいる。

リスニングには大きく分けて2つのタイプがある。

「集中して聞くタイプ」と「流して聞くタイプ」である。

よく、リスニング力をあげるには外国語のシャワーを常に浴びる必要がある。したがって、朝起きたら外国語のニュースやラジオを聴き、出勤中にはケータイで外国語を聞き、家に帰ったら再び外国語のテレビやラジオをつけっぱなしにするといいという人がいる。

これらの行動は後者の流して聞くタイプである。寝ながらリスニングもこっちのタイプである。

流して聞いたことでリスニング力が上がった人は確かにいる。一方で、スクリプトを目で追い、じっくり何度も集中して聞くことを繰り返したことでリスニング力が上がった人もいる。

要するに、リスニング力をあげる方法は人それぞれ違うのである。自分に合った方法を探すことが重要である。


海外ニュース局 ハンガリー政府が家族政策の広告に浮気写真を使う?

この写真を一度は誰しもが見たことがあるのではないだろうか?

彼女と一緒にいる男性が他の女性に目移りしている写真で、それぞれに国名や有名人などを割り当て皮肉ネタ写真として使われることが多い。

もちろん、この写真は実際の目移り場面をたまたま写真におさめたものではなく、お金を払って撮ったフィクションである。

先日、ハンガリー政府が家族政策を発表した。そして、その広告を作成した。

なんとこのモデルが使われているのだ。

ハンガリー政府はおそらく知らなかったのだろう。さもなければ浮気写真に使われたモデルを家族政策の広告写真に起用することはないだろう。

ハンガリー政府はこの広告を使い続けるのだろうか?


書籍紹介 『スペイン語の世界』

著者名:岡本 信照

出版日:2018年7月

現在のスペイン語ができた歴史に焦点をあてた1冊。

スペインのスペイン語はもちろん、南米のスペイン語にも触れられている。

また、「なぜ1人称、2人称、3人称単数そして複数と1人称、2人称では活用が大きく異なるのか?」などスペイン語の文法や単語の謎に対するコラムも読んでいて非常に面白く勉強になる。

スペイン語学習者やスペイン語に興味がある人には必読の1冊!


編集後記

トレヴィーゾには1週間いた。

2日目には緊張もなくなり、"Grazie"など簡単なイタリア語が自然と口から出るようになり、3日目には「予約していたケーキを取りに来ました」などの長めの台詞をいえるくらいにイタリア語を思い出していた。

やはり外国語を話すのは楽しい。

相手に通じたときの感動や興奮は外国語学習の大きなモチベーションになる。そして、モチベーションこそが物事を続けるには必要不可欠なのである。

もしも、外国語学習に対してモチベーションを失ってしまったと感じていたら、その言語が話されている国に言ってみるか、オンラインレッスンなどでネイティブと話して、外国語を話す楽しさを思い出してみるのも手だろう。

イタリアに行き、イタリア語を話したおかげで僕のイタリア語への熱が戻ってきた。

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Papico

外国語の世界へ

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