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中国サッカー・スーパーリーグが開幕!SIPGの経営状態は?

コロナパンデミックからいち早く回復を果たした中国。今週からサッカー・スーパーリーグが苏州と大连の2都市で集中開催される。私が現在上海に留学していて中国サッカーチームの中では上海上港のファンなので今回は上海上港の経営状態やパフォーマンスについて見ていきたいと思う。

上海上港は昨年3つの大きな大会に出場。中国サッカー・スーパーリーグでは3位、国内カップ戦では優勝、ACLではベスト8という結果に終わった。優勝賞金70億円とも言われる中国サッカー・スーパーリーグでは優勝するしないはその後の経営に大きく関わってくる。

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これは親会社である上海国際港務グループ(SIPG)が公表している財務表に記載されている上海上港FCの売上高だ(単位:万人民元)。年々売り上げは増加しているが、2019年は約20億元(約320億円)と前年比-14%となっている。それでもJリーグのチーム(ヴィッセル神戸が2018年に売上高日本プロサッカー史上最高額の96億6600万円を達成)と比べるといかに中国サッカーの市場規模が大きいかが見て取れる。2018年の売上は2011年から中国サッカー・スーパーリーグで7連覇を成し遂げていた広州恒大を破り優勝したことが大きいと思われる。

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続いて営業利益を見ていきたいと思う。2016年は6000万ユーロ(約72億円)というアジアのクラブで発生した金額としては歴代最高額の移籍金で獲得したオスカルの影響もあってか営業利益が約-1億5000万元(約24億円)となっているが、2019年には約3000万元(約4億8000万円)と黒字に転じている。大金をばら撒いているだけで育成に力を入れていないとよく批判される現在の中国サッカー。しかし、年収が30億円を超えるオスカルや約24億円のフッキ、20億8000万円のアルナウトビッチが所属する上海上港が黒字経営をしていることには感心する。

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2020年から中国スーパーリーグは方針転換をし、2019年11月20日以降に契約した外国籍選手の給与額が300万ユーロ(約3億6000万円)を超えてはならないという上限が設けられることになった。オスカルとフッキの契約期間は2020年12月と今年いっぱいだ。契約更新となるとかなりの減俸になってしまうため、今後の2人の去就には注目したい。

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上海上港は苏州で7月27日(月)20時35分(日本時間)から天津泰达と対戦する。

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