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トリセツ

気持ちが沈んでくると判断力が鈍って
時間ばかりが過ぎて身体が動かなくなってしまう。
溶いた卵をぶちまけてしまったような突然の出来事なら、一瞬思考は固まるけど
その後どうやって動けばいいかわかるし、
軽く悲鳴はあげたかもしれないけど、
淡々とやるべきことをやって元の状態に戻すことができる。
でも徐々にやってきた不安は
積もり積もっているから
どこから手をつけていいのかわからない。
何を探して片付けていったからいいのかすら
わからない状態なので途方に暮れる。
気持ちが沈んだ時はいつもこうなる。

問題に向き合って、とは言ってもそもそもその問題があるかどうかもはっきりとしていないのだけど、解決していくというプロセスは手荒れのひどい時ににんにくを下ろした時のようにカーンとした痛みが伴って
はじめる前からさらに沈み込んでしまう。

向き合わないで
なんとなく沈み込む気持ちから浮き上がるために有効なのは手作業だ。

症状が軽いうちは料理をする。
でも状態が悪くなってくる
味覚もなんだかよくわからなくなってきてしまい、出来上がった料理の不出来にさらに落ち込むことになる。

焼き菓子を作る方が成功率が高いので安心だ。
お菓子は料理よりも分量や手順が決まっていて淡々と作れるのでリズム運動に近いのかもしれない。
さらに匂いの効果は絶大。
バターと砂糖とスパイスの香りが立ち込めると呼吸がしやすくなってほっとできる。
でも決して創作菓子は作っちゃだめだ。
ぐちゃぐちゃになってまた落ち込むから。

でもそんな気力のないこともあるから
そんなときどうすればいいのか知りたい。

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