'19 #金鯱賞 (GⅡ)≪レース解説≫

この記事は'19 金鯱賞(GⅡ)のレース回顧、解説になりなます。

'19 金鯱賞(GⅡ)(中京,芝2000m,稍重,別定)
1着 1.ダノンプレムアム
2着 11.リスグラシュー(1.1/4)
3着 8.エアウインザー(3/4)

【レース概要】
タイム:2:00.1
ラップ:12.7 - 10.8 - 12.1 - 12.5 - 12.9 - 12.3 - 12.2 - 11.6 - 11.3 - 11.7
前半1000m:61.0、後半1000m:59.1

【レース展開】
レースは5.タニノフランケルが逃げ、前半1000mが61.0、後半1000mが59.1と前後半の差が1.9なのでSペースで展開されました。各馬の位置取りを確認すると、1着の1.ダノンプレムアムが前方のインコース、2着の11.リスグラシューが中段の外、3着の8.エアウィンザーが中団の内を追走していました。

レースは最後の直線まで特に目立った動きはありませんでした。直線に向くと、早々に1.ダノンプレミアムが先頭に立ちます。上手く外から11.リスグラシューも伸びてきますし、.ダノンプレミアムの直後にいた8.エアウィンザーも虎視眈々と先頭を伺います。ですが、先に抜け出した1.ダノンプレミアムがそのまま押し切り、2着以下に1.1/4差つけて勝利しました。

【総評】
・1着 1.ダノンプレミアム
一昨年の最優秀2歳牡馬が復権となる勝利を収めました。内容的にも、展開的にもケチのつけようのない完勝だったかと思います。

同じような競馬をした11.エアウィンザーに対して差をつける一方でしたし、今回のメンバーは短距離~中距離のいいメンバーが集まっていたかと思いますので、このメンバーに対して完勝は評価できるのでないでしょうか。元々の力があることは一昨年、昨年の成績を見れば明らかで、'17 朝日杯FS(GⅠ)ではその後'18 マイルCS(GⅠ)を勝つステルヴィオを、'18 弥生賞(GⅡ)では'18 日本ダービーを制覇するワグネリアンを抑えて優勝していますので、この馬の能力に関しては疑いようがないかと思います。

今後はこの馬の距離適性にあったレース選択をして行く、との陣営の見解なので、マイラーズC(GⅡ)を使い安田記念(GⅠ)を目標に調整されるみたいです。すごくいい判断だと思います。まずは国内マイル路線を制圧し、その後に天皇賞・秋(G1)や大阪杯(GⅠ)などの中距離路線に挑んでもらいたいところです。

・2着 11.リスグラシュー
今回は5番人気と人気を落としていましたが、「シルバーコレクター」と言われていたその名に違わず2着を確保しました。外を回ってこの着順ですからこの馬も持ち合わせている能力は高いです。

次走は海外に参戦するのか、国内で牝馬路線を歩むのか把握していませんが、現5歳牝馬のトップクラスとして頑張って頂きたいです。牝馬路線においては、相手は年下の牝馬たちになるかと思います。1つ下の世代がアーモンドアイを筆頭とする強い世代です。今後アーモンドアイと当たることがあるか分かりませんが、その世代の2番手のラッキーライラックやミッキーチャームとの対戦は考えられるので、これらの馬たちにも負けず活躍して頂きたいです。

・3着 8.エアウィンザー
前走'18 チャレンジC(GⅢ)での圧勝を受け、今回は1番人気に推されましたが、惜しくも3着に敗れる結果となりました。特に1着の1.ダノンプレミアムとは同じような競馬をして突き放されているので、能力差を感じる内容なだけに、本番の大阪杯(GⅠ)に向け、暗雲が立ち込めました。

全弟にエアスピネルがいる良血馬としてその活躍が期待されていましたが、クラシック競争への参戦は叶わず、遅咲きの4歳秋に初重賞制覇を成し遂げました。ですが、思い返すと条件戦時代、トリオンフ('18 小倉大賞典,、'18 小倉記念)に2度負けており、しかもそれが3馬身以上つけられての敗戦だったのでこの辺りでこの馬の能力は測れたかと思います。

前走の圧勝劇はどう見ても強い馬の勝ち方だったので、今回の1番人気に繋がりました。ですが、よくよく考えた時に、この馬の戦績はどうか、今年の'19 金鯱賞(GⅡ)のメンバーは勝った'18 チャレンジC(GⅢ)のメンバーに対して強化されているか等を考慮すると、今回1着で買うという選択を思いとどまれたかと思います。一線級の馬たち相手には少し劣るのではないでしょうか。

【その他】
今年の金鯱賞のメンバーも豪華な顔ぶれとなりました。GⅠ馬が5頭も出走する前哨戦も中々ないのではないでしょうか。その中で今回6.ペルシアンナイト('17 マイルCS)や10.アルアイン('17 皐月賞)が目立った活躍が出来ず惨敗しましたが、この馬たちの左回りの実績がないことを考慮すると、そこまで悪くない競馬が出来たかと思いました。本番の大阪杯(GⅠ)へ向け、どの馬もいいメンバー構成でいい競馬が出来たと思いました。

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