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国際遠距離恋愛を始めたら死ぬほどメンヘラになった

現在、私は韓国に住む彼と国際遠距離恋愛中である。彼はクリエイティブな職業に就いているので、3日間寝ないで作業しその後2日間寝続けるなんて日常茶飯事だ。国際恋愛なうえに遠距離恋愛になること、そして彼の生活リズムが不規則なこと、そんなことは理解した上で交際をスタートさせたはずだった。しかし気づいた時には手遅れ、私はいわゆる「メンヘラ」へと急成長を遂げていたのだ…。

彼と付き合うまで

※ここでの「メンヘラ」は、恋愛を主な原因として精神的に不安定な状態の人や、心に闇を抱えた人のことを指します。

彼と付き合うまでの経緯を時系列に整理してみる。

出会い:私と彼はインスタグラムを介して出会った。私は元々彼の親しい友達のファンで、偶然彼を見つけてフォローしたところ彼からDMが来た。会話をしていると同い年で誕生日も近いことが判明する。共通の趣味で話も弾み、カカオトークへ移行。

途中経過:毎日のようにカカオトークで連絡をし、私のインスタグラムのストーリーにも彼がリアクションをよくしてくれる。たまにはテレビ電話もして、気づいたら3時間が経過していたり。

顔合わせ:出会う前から予定していた韓国旅行を決行。出会ってから2ヶ月が経過していた。実は半信半疑だったが、本当に空港まで迎えに来てくれる。ゲストハウスのチェックイン手続きまで一緒にしてくれて、その後カラオケ、カフェへ行き、夜はお酒を飲んだ。ここまでスキンシップは全くない。正直、最早怖い。

付き合うまで:酔った私をゲストハウスまで送り届けてくれる。ここでキスをされるが私は冷静を装いコンビニへ誘う(既にベロベロなのに往生際が悪い)。ゲストハウスに戻ってきて突然メンヘラを発動させた私のセリフがこちら。

「私が韓国語をもっと勉強するから貴方は日本語なんて勉強しなくていいし、遠距離が辛かったら浮気してもいい。それでもいいから付き合おう?」(私)

自分でも呆れるダメ女。ただ、そのときの私は「今は仕事が楽しいから毎週のようにデートする時間なんて作れないし、遠距離がちょうどいいの!彼が韓国にも女を作るなら、私だって日本にも彼氏作ればいいし!」なんて思えるほどの余裕の持ち主だった。

「浮気してもいいなんて悲しいこと言わないで…俺も好きだよ。付き合おう。」(彼)

付き合った:無事に彼から何とも信用ならない言葉を勝ち取り、私たちの交際はスタートした。ちなみにこの日は彼も私も仕事やらフライトのスケジュールやらでオール明け。泥のように眠り、気がついたときには翌日の13時という熟睡っぷりをお互いに見せつけた。

私がメンヘラになるまで

さて、ここまで幸せいっぱい(?)の二人をお届けしたが、冒頭でも述べた通り現在私はこれまでにないほどのメンヘラ状態に陥っている。その経緯をお話したい。

付き合った翌日、私たちは2日後の再会を誓ってゲストハウスを後にした。それからの2日間、私は友達と買い物をし、ご飯を食べ、酒を飲み、ライブに行き、それなりに旅行を楽しんだ。

再会を誓った当日、私はなぜか高熱を出して寝込んだ。彼はあの日以来案の定寝ずに作業をしていて、朝には「寝ないでそのまま会いに行く」宣言をしていたがやはり連絡は途絶えた。予想の範囲内だったし、計っていないから結局のところはわからないけれど、私はきっと熱が39度くらいあった。だから会っても何の意味もないし、寂しくはなかった。

翌日も彼から連絡は来ないまま私は帰国した。まあ、これも予想していたから何の問題もない。その日の夜、「ごめん、もう帰っちゃったよね。ずっと寝てた。体調大丈夫?」とカカオトークが来たので私は「病院行ってくるね、移してない?大丈夫?」と都合の良い女の典型みたいな返事を返した。

それからというもの、彼の返事の頻度は低い。インスタグラムの更新率も本当に低いし、仕事の宣伝すらしていないから本当に体調が悪いのか、寝ているのか、何か事件に巻き込まれたのか、ただ私に返信したくないだけなのか、正直全くわからない。返信が来なくなってから2日しか経っていないが、私は友達を引っ捕まえて夜な夜な泣き叫びながらチャミスルをがぶ飲みし、死ぬほど吐いている。まだ彼に鬼電や鬼カトクをする勇気は無い。

なぜ国際遠距離恋愛は人をメンヘラにするのか

自分の引くほどのメンへラっぷりを振り返ってみると、最初は余裕をぶっこいていた女がいつの間にかメンヘラになってしまっていた要因がいくつか見えてきた。国際恋愛に関わらず、遠距離恋愛をしているメンヘラ、そしてメンヘラ予備軍のあなたにも通ずるところがあるかもしれない。ひとつずつ自分と向き合い、深く反省しながら分析してみる。

①オンライン上でしか彼の行動が見えない

遠距離恋愛、特に国際恋愛では月に1度会えたら良い方だ。私たちのケースでは、実際に会っているときには彼が本当に永遠と寝ていることや作業をしていることが確認出来るが、オンライン上で「寝てた」なんて言われても嘘つけ!!としか思えない。彼が自分を好きだという自信がなければないほどマイナス思考のループに陥る。自分に不利な恋愛はしないに尽きるし、遠距離恋愛ではその傾向は顕著だ。でも好きになってしまったんだから仕方ないじゃん…。

②周りからのバッシングでメンタルがやられる

私の周りの友達の彼は基本、日本人で大学生もしくはサラリーマンだ。韓国人のクリエイターと付き合っている私にとって役立つ助言がもらえる可能性は低い。隣国とはいえども韓国という違う文化圏に生きる彼とは考え方も違うだろうに、周りの友達からの助言や恋愛アドバイスサイトを見て落ち込む。元はと言えば、信用できない彼と付き合わないに越したことは勿論ないのだが、既に好きになってしまったものをどうしろと…。

③言語の壁

彼との共通言語が日本語だったらな、と幾度も思う。ある程度の韓国語はできても、仕事の愚痴や日常の面白かった話では翻訳機を使いたくなる。それでも伝わらないことだってある。限られた時間の中で翻訳機を使うのはもどかしいし、電話越しに相手の言葉が100%理解できないのは想像以上に苦しい。90%が分かったとしても、もし残りの10%に彼の真意や本音が詰まっていたら…。言語の壁はどこまでもつきまとうことを再確認した。

以上3点が彼を考えることだけに99.9%もの脳の容量を使っている私が残りの0.1%で苦し紛れに吐き出したメンヘラになる要因である。自己理解の助けにはなったものの、何も解決策は見つからないし、これを書き終わる頃にはさすがに彼から連絡が来ているはずだったが、来ていない。今日も私はOfficial髭男dismのPretenderを聞いて泣きながら眠れぬ夜を明かす。

もっと違う設定で もっと違う関係で 出会える世界線 選べたら良かった

当たり前のように私が韓国で生まれて、彼と出会ったなら。

当たり前のように彼が日本で生まれて、私と出会ったなら。

こんな苦しい思いはしなくて済んだのかな。それでも彼を好きになったかな。

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