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中級者向け麻雀講座!

 たしか少し前に初心者向けの麻雀解説記事を出した気がするのですが、ほんとに初心者向けすぎてちょっとかじってる人はつまらない記事だったと思います。
 なので今回は中級者向け(じゃんたまでいう雀士1〜雀傑3くらい)の解説を書こうと思います。
 僕は三麻専の人間なんで四麻の打ち方はほとんどわかりませんが、四麻でも通用する技術だと思うので、そのつもりで読んでもらえるとありがたいです(前回よりも長いです...)。

1,ベタオリについて​

 おそらくこの記事を読むに適しているレベル帯の人たちは、攻め方は分かるが、降り方・防御の仕方がわからんという人たちだと思います。
 降り方や防御を知る上でまず避けては通れない道がベタオリを完璧にこなすことです。
 ベタオリとは、自分のあがりを捨て、点棒の流出を最低限に抑えるというものです。多分一度は無理に攻めて放銃してラスに転落したとか勝てる試合を落としたなどをしたことがあると思います。

 ベタオリの方法として、
1,完全安全牌を切る
2,ノーチャンス、ワンチャンスの牌を切る
3,上家が直前に切った牌を切る(合わせ打ち)
4,立直者が立直した後に切った牌(現物)を切る
5,安全牌の筋を切る
の順番で牌を切っていってください。

 まず1ですが、完全安全牌とは他の人がみんな共通して切っている牌のことです。
 麻雀のルールとして、一度切った牌でロン上がりすることはできないので、他家全員が共通して切っている=誰もこの牌でロン上がりすることはできないということになります。
 しかし特に四麻において、他家がみんな切っていてなおかつ自分の手牌にもそれがある状態なんてそうそうあるわけではありません。じゃあ完全安全牌を持っていないときは何を切るの?というときに有効になってくるのは、2のノーチャンス(壁)、ワンチャンスです。
 ノーチャンスは筋の考え方と似ているのですが、例えば3pが自分から見て4枚全部見えている場合、他の人が3pを持っている可能性は0です。その時、14pと25pのリャンメン待ちとカン2pの待ちは絶対に発生しません(23p、34p、13pという待ち方ができないため)。このときの3pを壁、1pと2pを壁スジといい、安全牌読みにおいてとても大事な考え方です。
 下に壁スジの早見表をおいておきます。ちなみにいくら壁スジだといえ、シャンポン待ちなどには普通に当たるので、絶対に信用できるわけではありません。また、真ん中の方、特に456の壁スジは、嵌張待ちでの引っ掛けもできるので端っこの12、89ほど信用してはいけません。他の牌を切るより確率が低い程度に考えてください。

壁とカベスジ一覧

 ただ、壁もそうそうできるわけではなく、4枚見えるている状況もあまり多くはありません。そこで使えるのがワンチャンスというものです。
 ワンチャンスは自分から見て場に合計3枚見えている場合のことで、ノーチャンスほどではありませんが早見表の壁スジで放銃する確率が低くなります。
 自分から3枚見えているということはその他の場所には1枚しかその牌がないということであり、相手がそれを使ってリャンメン聴牌をしている可能性は大分少なくなります。
 しかし1枚は自分から見えないところにあり、相手が持っている確率も高くはないにしろ0ではないので、完全安全牌がなく、ノーチャンスでも後述する合わせ打ちができる状況でなく、更にはこれも後述する立直した人が立直した後に切っている牌でもない場合の手段としてお使い下さい。
ちなみに字牌は自分から4枚見えていれば国士以外上がれなく、3枚見えていれば相手は単騎でしか上がれないので、数牌以上に安全です。
 ノーチャンスの牌がない!というときに使えるのが、ワンチャンスの説明でもでた3の合わせ打ちというものです。
 これは説明通り上家(一個前の人)が直前に切ったものと同じものを切ることで、上家は当然その牌ではフリテンのため上がれず、他家も見逃した牌で同巡中にさらに別の他家から上がることもできないので、上家が切った直後のみその牌は絶対に安全牌となります。
 ここで注意点なのですが、二人前の人(四麻だと対面)の切った牌に合わせ打ちしても意味はありません。
 なぜなら二人前の人が切った牌で上家が上がりたくなってしまったとき、二人前は安全だったけど自分の牌は当たり牌となってしまうからです。
 合わせ打ちはその場合のみの絶対的な安全牌だけど、合わせ打ちもできない場合、次点で切れるのが立直者が立直した後に切った牌(現物)です。
 麻雀のルールとして立直した後は待ちを変えることはできないので、立直した後に切れた牌は安全となります。
 そして立直してない他家も、その牌が安全牌であることは分かっているので、攻めたいときも降りたいときも切りたくなる牌です。そのため立直後何巡かたった後でも安全牌のままである確率が高いです。
 なのになんでこんなに順番が下なのかということですが、これは立直してない他家が立直にたいして押し返して来たときに危険牌候補として上がってくる牌だからです。立直が飛んできても手牌が強いから押したいというシーンを経験したことがあると思いますが、麻雀のセオリーとして、裏スジ、跨ぎスジなどは危険だというものがあります。なので立直者の現物の隣の牌などはなるべく切りたくないものです。その中で聴牌したとき、待ちは立直者の既に切った牌になりやすくなります。
 そんなときに立直者の現物を切ってしまうと放銃してしまうためこんなに順番が下なのです。
 最後にこれに該当するもの全てない場合は今まで上げた牌のスジを切りましょう。安全牌のスジなら、リャンメンで上がることができないので安全になるからですね。
 ここでの注意点は、中スジ、端スジを切ることです。
 1が切られている場合の4はたしかにスジですが、47のリャンメンには当たってしまいます。そのため4が安全である確証を得るためには17と切れていないといけません。これが中スジです。
 次の端スジは中スジの逆です。4が切れていれば、14と47どちらも否定できるのでこの状況での17が安全になるということです。
 ただこの牌を切らなくてはいけない状況になって次点で押しすぎですので、かならずいついかなる時も安全牌を抱える打ち方を心がけてください。

2,降りながら上がりを目指すには

 1でベタオリについて説明しましたが基本的にはベタオリした時点で点数のマイナスは確定です。
 麻雀は結局点数を稼がなければ勝てないので、ベタオリばっかしていては絶対に勝てません。
 そこで降りながら上がりに向かうというのはとても大事です。
 じゃあどうするの?ということなのですが、これは牌の切り方というよりは安全牌を抱えながら打っていくという打ち方の話になります。
 例えば完全安全牌を含んだターツと、安全牌を一切含んでないターツとで、どちらのほうが後々安全に上がりに向かえるかといえばもちろん前者です。なぜなら降りようと思ったときに降りられるからですね。
 特に頭に安全牌を抱えていると降りるときに二巡しのげるだけでなく、安全牌の周りのワンチャンス、ノーチャンスが生まれる確率も上がります。
 次に鳴き方です。鳴けば上がりには近くなりますがどうしても自由に入れ替えられる手牌の数が減ってしまうので安全牌を抱えられる量も減ります。  
 鳴きを覚えたばかりのときは風牌や三元牌は鳴けば役がつくからとりあえず鳴こうという考えに至りがちですが、二枚字牌を抱えているということはシャンポン待ちの確率の低い安全牌を抱えているということでもあります。
 なので、鳴くときは、まず他に頭があるか(当たり前)、そしてその頭とその周りが安全牌であるかどうかをよく考えてください。なんなら一枚目は全部スルーでもいいくらいです。その場合一枚目を鳴く条件としてはホンイツが近いく全ツしたい時くらいでしょうか。
 役牌を鳴かずに頭として使ってしっかり役を作って高打点で上がれるようになれば大分強くなれると思います。

3,おまけ・配牌降りについて

 Mリーガーで最速最強の異名も持つ麻雀成人多井隆晴プロが得意としているのが有名ですが、この局で上がらなくても一着が取れる場面や、手牌がひどすぎて上がれる見込みが少ない場面に、自分から放銃しないようにするものです。
 主にこの配牌降りには二種類あり、完全配牌降りと一部配牌降りです。
 1つ目の完全配牌降りは、全く上がる気がないときにするものです。これをして放銃したらもう麻雀をやめてくださいってレベルのものです(流石に言い過ぎ化か)。
 完全配牌降りのときのセオリーは、
1,真ん中の数牌から切っていく
2,対子、暗刻を大事にする
3,安全牌の切る順番を間違えないということです。

 まず配牌をもらって配牌降りをすると決めたら、5<4,6<3,7<2,8<1,9の順番で切り始めます。
 理由は単純で、後々真ん中の牌ほど危険だからです(言い換えれば後で切るのはアホということ)。
 これらを後で残さないように先切りしましょう。
 次に対子・暗刻(特に1,9,字牌の国士に使う牌)はとても安全になる確率が高いので後に残すようにしましょう。
 対子落としをすれば2巡、暗刻落としをすれば3巡は確定で耐えられます。
 ただ、数牌において、対子・暗刻でたくさん持ってるということは他家が欲しがっている可能性があるので、安全牌でない対子・暗刻の危険度は大分高いので注意しましょう。
 そして安全牌の切る順番を間違えないようにすること、これが完全配牌降りの真髄です。
 順番としては、基本的に先程のベタオリの切り方の逆だと思ってもらって構いません。
 立直や他家からの明らかな聴牌の雰囲気が飛んできた場合、むやみに完全安全牌から切っていってしまうと、安全牌がなくなってしまうおそれがあります(例えるなら最初に好きな食べ物を全部食べたら最後に残るのは嫌いな食べ物になってしまう、そんな感じです。特に麻雀では嫌いな食べ物を後で食べると最悪死にます)。
 ベタオリのところで書いた最後の4番(安全牌のスジを切る)だけはあまり信用してはいけませんが、3→2→1の順番で切ることができたら100%放銃することはありません。
 次に一部配牌降りについてですが、配牌をもらって一部配牌降りをしようと決めたら、その手牌でできる一番近い役(基本ホンイツ、チンイツ、トイトイ、七対子、国士のどれか)を決め、後は安全牌のことなんか忘れて全ツです(かなり力技です汗)。
 降りる時に安全牌は必須じゃない?とここまで読んだ方は思うでしょうが、逆に一部配牌降りをされたときのことを考えましょう。
 自分は強くも弱くもない配牌、ただ相手はいかにもホンイツとかチンイツっぽいことしてるという状況になった時、放銃したら痛いのは明らかにこちら側です。そんな状況で押せますか?普通なら無理だなと思うでしょう。これが一部配牌降りのパンチ力なのです。
 しかし関係ないとばかりに押し返された場合、放銃する確率は高くなってしまいます。なのでこの一部配牌降りをする条件としては、圧倒的な点差でオーラスを迎えた場合、一着や一着上と点差が近い状態での二着やラスの場合、どうしても特定の人に上がられたくない場合に使うことになると思います。

4,まとめ

 ここまで長々と書いてきましたが、参考なった箇所はあるでしょうか。
 防御というのはこれだけではなく、相手の当たり牌読みの力、捨て牌を正しく読み取る力が必要になるため攻め方を覚えるより何倍も時間をかけないと完璧には覚えられません(むしろいくら勉強しても完璧に覚えられる人なんでいません)。
 全部読むのがだるいよぉという方は一部だけでも読むと変わるかもしれません。
 僕が雀豪レベルなので上級者向けの記事は書けないため、上級者向けを書くのは大分後だと思いますが、これを読んでうまくなったら書いている身としてはとても嬉しいです。
 僕ももっとうまくなれるよう精進していきます。では。

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