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『JC-data』誕生~現在までの歩みについてお話します!

みなさん、こんにちは。
今回は、2008年のサービス開始から2023年10月現在、約15年経過した、コミュニティチャンネル向けデータ放送サービス『JC-data』の歩みについて、JC-dataに10年間携わった私、営業本部岩村からご紹介したいと思います。
ぜひ最後までお付き合いいただけますと幸いです。


JC-data創成期

JC-dataは、JCCサービスの根幹である『JC-HITS』以外のサービスを検討するために立ち上げた、社内ワーキンググループの中から湧き上がったアイデアを形にすべく、業界初のASP(※)型データ放送サービスとして、2008年から本運用を開始しました。
JC-dataサービス開始当初、トップ画面のバナーにより広告収入を得るビジネスモデル構想があったため、「ベッキーのデジ川柳」「相田みつを作品集」「スペースシャワー」等、日替わりで視聴者が楽しめるコンテンツをJCCが独自に調達し、無料でJC-dataを採用いたただいているケーブルテレビ事業者様(以下採用局様)へ提供していたのが大きな特徴でした。
この特徴は、“JCCがコンテンツも仕入れて提供する”というJC-dataのスタイルとして、今も定着しています。

最初の課題~私がJC-dataにJoinするまで

JC-dataサービス開始当初はデータ放送に詳しい人材が社内で不足しており、全て外部ベンダーに依存する割合が大きくなっていました。
そのため、何をするにも時間とコストがかかることになり、採用局様から多くの不満の声が出るという悪循環となっていました。
そこで、データ放送に詳しい人材を含めた人材の確保を行い、体制を強化しました。

少し自分の話になりますが、私は前職で、2000年のBSデジタル開始からデータ放送制作に携わり、地上波民放各社にデータ放送コンテンツを納品してきました。
その経験を買われてJCCへ来たわけなのですが、初めてケーブルテレビ事業者様のデータ放送を見た時、「おくやみ」「おめでた」の情報コンテンツがあることに衝撃を受けました。
それまで、ドラマのあらすじやスポーツ中継のデータ放送を中心に制作していたので、こういった地域のローカルな情報がコンテンツとして成立することに驚き、まだまだデータ放送でやれることはあるのだなぁと、とても感銘を受けたことをよく覚えています。

「おくやみ」画面例

課題への試行錯誤、「とりこみ君」の誕生

少々話がそれてしまいましたが、このような流れでJC-dataに関わるようになりましたが、当初は「メール取得ひとつで高額な費用がかかる」「CMSが使いにくい」等、問題は山積みでした。

そこで、ひとつひとつ解決していくことにしました。
まずは「メール取得ひとつで高額な費用がかかる件」について、このままでは採用局様側も気軽に情報を増やすことができないので、メール、ホームページ、csvファイル等、ある程度想定したフォーマットであれば汎用的に取り込める自動連係システムを構築することにしました。
そうして出来上がったのが自動連係システム「とりこみ君」です。
当時はよくお客様に「CMSが難しい。説明書が難しくてわかりにくい」というお声をいただいていたので、わかりやすく親しみやすいイメージを持っていただくためにイメージキャラクター「何でも取り込むとりこみ君」も考案しました。
下図の忍者服を着た黄色い子が「とりこみ君」です。
現在あまり表立って使われていないのが発案者としては少々残念なところです。いつかグッズ化の声が沸き上がらないかなと密かに思ってます(笑)

自動連係システム「とりこみ君」

「防災に強いデータ放送」を目指して

2011年、CMSのリニューアルを検討し始めた頃、東日本大震災が起こります。
この大震災により被災された宮城県の気仙沼ケーブルネットワーク様のお話を伺い、JCCにも何か出来ることがないかと一緒に考えさせていただいた結果、「防災に強いデータ放送」を目指して防災情報を充実させていく道を進むことになります。
ただ、防災情報だけだと有事の時にいきなり情報を見てくださいといっても、普段使っていないものをいきなり使うことは難しいものです。そこでコミュニティチャンネルのデータ放送を平時にいかに見てもらうか、いかに視聴習慣をつけるかが大事、という考えが生まれ、「視聴習慣をつけるための生活情報」も大事にする今のJC-dataのスタイルの素地が出来上がりました。

JC-dataサービスコンセプト

はじめてのJC-dataユーザーミーティング

2012年、採用局様30局のうち14局19名の皆様にご参加いただき、記念すべき第1回目の「JC-dataユーザーミーティング」を開催しました。
この時は、CMS改修状況の遅れについて皆さまに謝罪することから始まりました。開始時は不満の声から始まった会でしたが、皆様のご意見を伺いながら、改修内容と今後のJC-dataについてもイメージの共有を行うことで、ランチミーティングの頃には皆様和気あいあいと活発な意見交換が行われるようになり、結果、大盛況に終わりました。

第1回JC-dataユーザーミーティング会場風景
ランチミーティングは復興支援も兼ねた「気仙沼ハモニカ弁当」

この年を契機にJCCでは毎年、採用局様の担当者に集まっていただいて、JC-dataユーザーミーティングを開催しています。
今では、直近1年間に新しくできたサービスについて採用局様に発表していただいて皆で議論する場へと成長しています。
ここ数年は新型コロナウイルス禍で開催を見送っていますが、2019年には33局51名様に参加いただき、活発な意見交換を行っていただきました。
各ケーブルテレビ事業者様のデータ放送担当者がこれだけ集まりデータ放送についてとことん語り合う会は、他で耳にしたことがありません。
実は、ユーザーミーティングに参加したくてJC-dataを選んだ、というお客様もいるとかいないとか。。

防災アプリ『JC-Smart』の誕生

さて、防災情報を充実させていく中で課題になってきたのが、いくら情報を充実させても、テレビをつけないと情報が取得できないのはどうなの?という点でした。
この点を解消するために、2013年5月にスマホアプリ『JC-Smart』のリリースに踏み切りました。
JC-Smartは、データ放送と連携してデータ放送に掲載している地域情報を表示できることはもちろん、ファーストメディア社と連携して全国17万か所の避難所データベースを活用した避難所ガイドを備えた防災アプリです。
テレビを見ていない時でも災害情報をお届けしたいという思いから、採用局様には無料でご提供しています。

現在、そしてこれから

そして2023年10月現在、JC-data採用局数は68局になりました。
2008年の開始当初からここまでこれたのは、ひとえに、応援いただき一緒に歩んでいただけた採用局みな様方のお陰です。
68局様の運用を行いつつ新しいサービスも企画しご提案し続けていくため、随時、社内体制の見直しも行っています。
ご不便おかけすることもあるかと思いますが、よりよくなるための準備期間と捉え見守っていただければ幸いです。
もし、時々迷走しているように見えたら、担当営業、もしくは私まで遠慮なくお知らせくださいませ。

さて、近年、Hybridcast(※)を活用したサービスが注目されているので、少し触れたいと思います。
JC-dataは実はHybridcastの研究には早くから着手しており、2014年に総務省の実証実験に参加したのを皮切りに数々の実証を行ってきました。
そして、2023年10月現在、Hybridcastの技術を活用して、以下のコンテンツを本運用しています。

Hybridcast VOD(エルシーブイ様、伊那ケーブルテレビジョン様、九州テレ・コミュニケーションズ様)
・Hybridcast Live
(愛媛CATV様)
ゆうあいマーケット(伊那ケーブルテレビジョン様)
テレビdeチラシ(エルシーブイ様)

Hybridcast VOD画面(九州テレ・コミュニケーションズ様)

2023年9月に開催した「JC-dataセミナー2023」では、採用局様から「新しいアイデアや、やりたいことを実現できたのがHybridcastだった」というコメントもいただいています。
こちらのセミナー開催レポートもまとめておりますので、ぜひあわせてご覧ください。

ぜひご覧ください!

JC-dataは、未来への拡張性として、今後もHybridcastの開発にも力を入れていく予定です。

おわりに

以上、長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
今まで以上にJC-dataに興味・関心をもっていただけましたら、幸いです。
皆さまからのフォロー&スキをお待ちしております!

もし読後の感想や今後こうして欲しいというご意見等御座いましたら、コメントまたは弊社営業担当までご連絡をよろしくお願いします。
また、現在JCCでは、新サービスの検討も行っております。
JCCと新しい試みに挑戦していただける皆様、ぜひ一言ご相談いただければ幸いです。全国どこへでもお伺いさせていただきます!

※ASP…Application Service Provider
※Hybridcast…:ハイブリッドキャストは、放送波の中にインターネット上のコンテンツの取得を指示する制御信号 を組込み、テレビ放送と、HTML5 で記述された Web コンテンツとの融合を可能にする次世代放送サービスです。スマートフォンやタ ブレット端末との連携も可能なテレビ放送サービスです。ハイブリッドキャスト は日本放送協会の登録商標です。

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