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【ラス為】カラム隊長の「怪力」の特殊能力では、どれほどの力が出せるのか

現在TVアニメ開始直後でアツい!
"ラス為"こと「悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします」にハマった民の手記

※物理学は完全に素人かつAIのお試しも兼ねているので、計算や仮定が無茶苦茶です。お覚悟ください

カラム・ボルドーの特殊能力


まずはカラム隊長の持つ「怪力」の特殊能力がどういうものか見ていこう。

・任意で発動できる
・発動中、人間ではありえないほどの力を発揮することができる
 A.成人男性(アラン)を掴んで木製の床に叩きつけ、めり込ませる
 B.崩れ落ちる城壁を単独で支える
 C.金属製ハンマーで、土壁を一撃のもとに粉砕する
 D.全身が金属化した成人を上空に放り投げる
 E.さらにそれを抱きかかえて着地し、クレーターを作る
・使用における各種制限、例えば時間制限や消耗、反動の描写、各種デメリットなし(強いて言えば、泥酔時の危険がある)。
・発動時に自身の内臓や骨へのダメージもないことから、単純に筋力を増しているわけではないと思われる

これらのことから、「怪力」の特殊能力とは

1. 全身の筋力強化
2. 筋力を安全に発揮できる水準まで骨をはじめとした各種器官の耐久強化

がセットになっていると思われる。
「怪力」を発揮する生物になる能力と言ってもよいだろうか。

腕で何か重たいものを投げる描写が多いために腕だけの強化能力に見えるが、投擲には足腰はもちろん、背筋や握力の強化も必要だ。
また、重いものを抱えて着地している描写もあり、やはり脚部の強化も間違いない。ここは全身強化と考えてよいだろう。

■「怪力」の効果のほどは?


ここでは、A-Eの事例について見ていこう。
ただ、物理的な計算までは自信がないため、ここは人類の叡智、AIである"ChatGPT4"の力を借りたい。
そしてAIが計算しやすいと思われるケースから、カラム・ボルドー隊長の力のほどを見せていただくこととする。

A.成人男性(アラン)を掴んで木製の床に叩きつけ、めり込ませる
B.城壁を支える


これは泥酔しながらも手加減をしていたと分析されている。
また状況が曖昧なため、ここではスルーする。
Bについても城壁の大きさや重さが不明のため、計算不能。

C.金属製ハンマーで、土壁を一撃のもとに粉砕する


これは計算しやすそうだ。
ハンマーが壊れない程度の加減をしていたとは語っていたが、土壁の大きさはある程度仮定できる。

まず土壁の高さ。
227.非道王女は越える。によれば、土壁の高さは「大人が肩車しても届かない程」とある。
例えばアラン隊長の身長は186cmある。アラン隊長クラスの騎士が肩車した時の高さでも届かないとしよう。
出番だ、ChatGPTくん!

一度目は身長+身長という頭の上に起立する計算を披露してくれた

肩車では4.1mまで手が届く。
実際は様々な条件で変動するが、4mちょいでは届かないとなれば、仮に5mとしても大きな間違いはないだろう。
それ以上となると、肩車しても届かないという表現にはならないはずだ。

土壁の高さ:5mと仮定

重要な厚みについてだが、壁の上に騎士が立つことができている。
落下に注意する描写がなく、スムーズに登り降りをしている様子からも、あまり薄い壁ではないと思われる。
よって、1mと仮定する。

土壁の高さ:1mと仮定

土壁の材質だが、これはスピード重視の突貫工事で作られたものである。
単に鉱脈採掘などで出た砂なり泥なりを塗り固めただけのものであり、さして耐久力はないとしよう。
実際、作中ではハンマーで何度か叩けば開通している。

さて、いよいよこの高さ5m、厚さ1mの土壁を破壊するとしよう。
騎士団長やアーサーも素晴らしい力を見せつけ、大人ひとりが通れるほどの穴を開けてくれた。
カラム隊長はと言うと、「壁が見事に丸ごと崩れ落ちる」と描写されている。
それまでは成人男性が通れるかどうかという描写だったのが、「まるごと」である。恐らく横も1mでは効くまい。2mは幅があるはず。
つまり、5m*1m*2mの土砂壁を一撃で粉砕したのである。やば。

破壊すべき土壁の体積が5*1*2=10立方メートルとしよう。
土の単位体積重量をt/m3で表すと、1.3~2.1t/m3程度の値になる。
ここは仮に1.3t/m3とする。
すると、破壊目標の質量は13トン

両サイドからサーシスとチャイネンシスの国民がある程度叩けば壁は開通していた。
壁が突貫工事のせいで脆く、仮に大人が全力で30回叩けば崩れるとしよう。

ChatGPTくん、計算をどうぞ。

トラックや乗用車で例えてもらおう。

破壊に必要なエネルギーは406万ジュール
なんと2トントラックが時速100kmで5回ぶつかるより、カラム隊長の一撃の方が重いことが発覚した。
5回。想像しづらい数値だ。

そこで、2トントラックが1回だけぶつかってこのエネルギーを出すとしたら、いったいどれほどの速度が必要なのか。
2トントラックがハリソン隊長(当時)だと仮定し、速度をアップしてもらおう。

想像がつかない。

時速364km
あまりにも想像がつかない数値だ。
新幹線の速度で2トントラックが突っ込んできたらカラム隊長と並ぶということだろうか。
恐ろしい……。

 

D.全身が金属化した成人を上空に放り投げる
 E.さらにそれを抱きかかえて着地し、クレーターを作る

保護対象であるラジヤ帝国奴隷被害者の特殊能力者を無力化する時の行動。
着地時には重さに耐えきれず、少し膝をついている。
保護対象を無力化するために力をセーブしていたのかもしれない。
投げ上げる動作、着地する踏ん張りにどれほどの力が発揮されたのだろうか。

算出のために、まずカラム隊長自身の重さから見ていこう。
彼は身長185.5cmであり、とても筋肉量が多く体脂肪の少ない体と思われる。
筋肉は脂肪より重いため、一般的な体重を上回る体重のはず。
よって一般的な重さである90kgを超え、100kgと仮定したい。
彼らの鎧は軽装のため、10kg程度。
フリージアの剣はとても軽いもの(プライドが振り回せるほど)であるので0.5kg、拳銃も同等とすると、銃弾や団服など、諸々で15kg程度だろうか。
よって戦闘時のカラム隊長の重さは115kg程度と仮定できる。

まず全身が金属化した特殊能力者だが、皮膚だけが金属化したとしよう。
身長180cmの痩せ型で、全身の皮膚ぶんの体積1800cm3を鉄に置き換えたとして考える。

14kg。ここの男性の体重が乗る。

この哀れな特殊能力者の総体重は、諸々込みでいくらだろうか。

80kg前後。なかなか重い。

80kg前後。
カラム隊長が115kgとしたら、二人合わせて195kg。ほぼ200kgだ。

さて、重さが仮定できたところで、ある程度正しいらしいか検証する。
現象と突き合わせてみよう。

この能力者とカラム隊長は実質的に金属の鎧を装備している。
なので、ここでは仮に、二人を鉄球とみなして計算してもらおう。
クレーターの大きさは腰が埋まるほどならそう描写されていると思われるので、1mはないと仮定する。
これらから、二人が落下開始する高さを5mと仮定し、着地時にできたクレーターの深さを0.75mとすることで、必要な二人の重量がどれほどか見てみよう。

202kg!

202kgの鉄球。
仮定条件とばっちり一致した。
数多くの仮定にまみれているとはいえ、
「高さ5mからカラム隊長と全身鉄の特殊能力者(合計200kg程度)が落下すると、着地して1mには少し満たない程度のクレーターを作って着地する
可能性があるということがわかった。
特殊能力者の重量は80kgより重く、85kg程度としてもよいかもしれない。
そうなれば、これでカラム隊長の装備込み重量が115kg、特殊能力者が85kg程度と仮定できそうだ。

重量はわかった。
これで、85kgの特殊能力者を上空5mに投げ上げたカラム隊長の筋力はいかほどか導ける。

通常の人間には出せない程度の力。

4165J。0.1秒で投げたなら41650ニュートン。
1ニュートンは地球上で100gの物体を持ち上げる力なので、41650ニュートンとは4165kg、つまり4トンを持ち上げる力である。
サイヤ人か?
カラム隊長は4トンなら加減しても持ち上げられるということ。あのハンマーのパワーを見れば納得だ。

着地時のエネルギーは先程のクレーター計算より約10,000Jなので、カラム隊長が着地で耐えた力も同等。
両足や腰で吸収したとしても、下半身の筋力も10,000Jはある。
この丁重に加減して10,000Jの脚の筋力と、4トンを持ち上げる腕力をかけ合わせ、さらに金属製のハンマーを両手で振るえば……あのパワーも出せようというものだろうか。

ちなみに片足ずつ5000Jのエネルギーを生み出せるとすると、そのキック力はいかほどか。
プロサッカー選手はボールを70mほど飛ばせるらしい。
(サッカーボールを完全な球体・空気抵抗無しというありえない条件ではあるが)、カラム隊長がボールを蹴ると

1km飛ぶ。

1kmも飛ぶ。
空気抵抗ありなら大幅に減ずるとはいえ、数百mは下るまい。
しかもこれは鉛直上向きなので、サッカー選手のように横に放てばどれほど飛ぶかは、想像もできない。

■暫定結論

カラム隊長のパワーは、腕力で4トンは軽く持ち上げ、脚力では球を数百m上空に蹴り放つ。
重量のあるハンマーを使えば2トントラックを新幹線の速さでぶつけるパワーを出せる。
そして反動もデメリットも一切ない。
これなら崩れ落ちる城壁の瓦礫を、(一時的とはいえ)一棟ぶん支えられるのも納得か。



■あとがき:ラス為のここに惹かれた


いわゆる悪役令嬢ものの長寿作品。
知識や下調べゼロで書かれる王族ものも多い中、この作品は用語を見ても下調べがなされているように感じる場面が多い。

王族ものなので他国とのコミュニケーション・政治的なお話や、悪役令嬢転生ものゆえのシナリオ改変のための動きが多いのだが、主人公のプライドは王族でありながら(やむなく)戦闘に出ることがある。
そしてプライドに代表されるフリージア民の主な戦闘スタイルは、片手に刃・片手に拳銃である。


そう、

やあ、君が新しい狩人かね。

実質Bloodborne!?

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