お店を休むということは、という話

昨年8月末に日本酒バーを一時休業にした。

お休みの理由は単純で、複数店舗運営している中、メイン店舗のシェフが突然退職。そのため日本酒の店を回すだけのメンバーが全く足りなくなってしまったからです。

お休みをもらっている最中

「早く復活してほしい」「お休みが終わったら行きますね」とそれ以外にも沢山の応援や励ましをいただきました。本当にありがたいです。

そもそもお店を始める段階で何をやるかというのは決まっていなかったのです。

店があり何ができるかというところから始まりました。とんでもない出発ですよね。ただ、始めるとしても、近隣他店と同じ形態では例えば5年後に生き残ることは難しいと思っていたので、このあたり(上伊那地域)にはないものにしようと考えていました。

提案したのは現在の会社に転職してから、私自身がのめり込むように好きなっていった「日本酒」をメインに据えたカフェのようなバーでした。

社内でのプレゼンは大方OKをもらいましたが、やっぱり銀行に提出する事業計画書を書くのは大変で、予算や収支の計画、返済のプランや、工事の費用まで内容は多かったです。マジで調べるのは大変ですね。そういうのネットで調べても出てきませんから。

その後、銀行の借り入れもスムーズに進み、着工。幸い工事も遅れることなくオープンすることができました。そんな苦労をして開けた日本酒バーもオープンから半年はある程度の売り上げは計上していましたが、その後は中々売り上げの上がらない月が続きました。そんな中でのスタッフの退職による休業となったわけです。

休み中、店舗を飛び出し他店でお酒をサービスする機会などにも恵まれ、いろんなところからご指名で呼んで頂くことが多くありました。

ただ日本酒を飲みたいだけではない!会いたい。話したい。サービスを受けたい。と思っていただける方がいたんです。

このようなオファーが複数あったことは予想外でしたし、価格には含まれないサービスだけではない店舗体験を受けるため多くの方が来店されている。そしてその行動には、どうしたいかという動機付けになる理由が必要だと再認識しました。

嬉しさだけではなく責任も感じます。再オープンしても、今度売り上げが上がらなければ本格的な閉店が待っています。美味しいもの美味しいお酒だけならネットや量販店、チェーン店で事足ります。そのものをただ単に陳列するのではなくそれをどう伝えていけるのか。そこから何を感じ取ってもらう場所にするのか?これから先、個人店が単純に食事を提供する場としての生き残りはもうできません。どのようにしていくかは店舗にいる人間の魅力が上がらなければいけない。それは私だけではなく他のスタッフの魅力が上がっていく必要もあります。

店舗をお休みすることによって、通常なら閉店に追いやられた後に体感するであろう教訓を一つ教わりました。

再オープンまで後半月。魅力を磨き続けていきますね。


Photo by rawpixel.com on Unsplash

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

時間があれば他の記事もいろいろ見てください。ぜひぜひ。

38歳になりました。
7

主に日本酒です。

飲食店を運営している側からの考察を「酒」や「食」を中心にした話にしてお伝えしていきます。
1つのマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。