「人格がある店」はきっと生き残っていくんじゃないですかね。

大手のチェーンレストランやコンビニ、そういったところでは来客数を増やすために宣伝広告に多くの予算をかけています。

例えばそれは、おいしそうに見える料理の写真だったり、有名できれいなタレントさんが食べてる様子を映して「購買意欲を掻き立てる」という形を長い間とっていきました。新聞広告やお店に張り出されるポスターなどもそういった商品やサービスそのものを押し出すという形で行われてきました。私自身、長い間外食産業で時代の変遷とともに消費者の行動が変わる様を体感してきた一人です。

今や当たり前の話ですがSNSの力は本当に巨大です。

購入、サービスを体験しているのが自分自身のよく知る友人ならば興味を持って購入のきっかけになるかということが多いのではないかなと思っています。

知らない有名人がテレビの中で「美味しい」といってもやっぱり心に響かなくて、でもそれが親しい友人でSNSに「美味しい」とアップしている様子を見れば、その人との関係もあるので信頼して、来店や購入のきっかけになりやすいですよね。

よくある飲食店のSNSあるある

ありがちで間違いになることが多いのは飲食店オーナー目線です。

こんなに高級。と食材のざっくりした説明。

おいしそうでしょ。と料理の写真だけアップ。

多いです。

やっぱり購入につながるきっかけというのは、見た目や食材の内容だけではなく、それを食べることによってどういう体験ができるかというのが非常に大事なのではないかなと思います。同じ料理でも、「この材料を買うのにこういう人のところに行って、こんなことを話してきた。」とか「この料理を作るためにこういう紆余曲折がありました。」という裏側を見せる。そういったストーリーに興味を持って来店する方が増えています。

飲食店の経営者。特に個人、やっぱりまだ勘違いしてしまうんです。

「おいしいものやいいもの出して信じていればきっとお客さんは来る。」というふうに勘違いしている方がまだたくさんいるんです。それは本当にまぼろしのようなことであって、時間とともに廃れていくのが目に見えているような状態です。ある程度年齢が高い層の方に関しては昔から消費行動は変わっていないかもしれませんが、スマートフォンやSNSなので情報得る世代の人たちにとっては、全くその情報は伝わってきませんし、商品の魅力だけではお客さんを呼び込むことは難しいですよね。

必要になってくるのは

店自体のブランド化というか店自体が個人のような人格があるように仕立てていくことなんですよね。お店の名前を売るという意味ではなくてそこで働いているオーナーさんでも、スタッフさんでもなく店自体に人格というものを与えて、そこでの苦労話や幸せな体験みたいなものをきちんとわかるようにしていくこと。そういった店から発信されるものに共感する方がいて、来店が増えてくるというのがこれからの地方の飲食店が生き残る術だと思っています。

以前のコラムにも書きましたけれども地方の個人の飲食店というのはこれからの二極化がどんどん進んで行きます。それは

店舗の「人格」を形成できる店とそうでない店。

SNSの口コミの広がりは止められものではないです。特にこれからはSNS無しでは店自体が続いていくことはありえません。なのでそれに対応ができないというのは生き残っていけないということに繋がるのではないでしょうか。

私自身が運営しているカフェや日本酒バーでも、投稿の内容を見て皆さん店舗へ来店される方が多いです。情報発信の質や頻度の向上ということを非常に大事に考えていきたいと思います。店がSNSできなきゃいけないのかというと

「できなくても生き残ることはできそう。でも大変。」

昔からやっている店で、おじさんおばさんがやってるお店も確かにありますけれど、それはある種特殊パターンというかレアケースとしなくてはいけないですよね。しかし、そういう今のSNSから情報発信をするパターンとは違うお店でも店舗としての人格みたいなものは形成されているわけで、そこに付くコアなファンというものがいて、そういった人たちが勝手に情報発信するからこそ、成り立っているわけです。

ですのでこれから店をはじめようとしているのならば、ファンがつくための情報発信もですが、大事なのは店の「人格形成」をきちんとする必要があるのではないかなと思います。

努力もなしに流行る店もないですし、全ての方に来ていただくみたいな幻のような店というのはもう存在しなくて、ある程度絞り込まれたセグメントターゲットに向けて、来てもらえる店づくりをやっていく必要が地方の小さなお店では必要なのではないかなと思います。


Photo by Benjamin Hung on Unsplash




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主に日本酒です。

飲食店を運営している側からの考察を「酒」や「食」を中心にした話にしてお伝えしていきます。
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