見出し画像

日本酒の値段は今のままでいいのか

コンビニに行って、つまみに合う酒を買うとしたらビールか酎ハイです。

日本酒という選択肢はレアケースです。日本国内の酒類消費は7割以上をビールなどで占めているのです。

長ーいデフレの影響で、日本人の大半が外で飲むことが減ってきていて、コンビニやスーパーでお惣菜を買って家で酒を飲む「イエノミ」という選択をする方も増えてきました。お酒の販売コーナー冷蔵庫の目立つところには「缶ビール」「酎ハイ」の売れ筋が鎮座していて、日本酒はまあ無いですね。あっても少し、冷蔵庫の下の方にひっそりと佇んでいます。

----////----

かつて家庭の晩酌は日本酒が相場と決まっていました。冷蔵庫もまだまだ高価だった時代、酒は土間や食卓の隅に置かれていてそのままの温度で飲んでいました。

しかし時代とともに技術も進化し、どんな家庭でも冷蔵庫を持つようになり、冷えた飲み物が家庭でも簡単に保管でき、提供できるようになりました。今までは、外でしか飲むことができなかった「キンキンに冷えた飲み物」が家庭でも飲めるようになったのです。特にビールなどはパッケージのバリエーションの豊富さから、冷蔵庫で保管することが容易です。それに比べて日本酒は一升瓶が基本のサイズ。とてもじゃないが一般家庭の冷蔵庫で保管ができるサイズでは無いんです。

価格も350mlの缶ビールが1本約200円前後です。日本酒は本醸造酒の一升瓶で1800円くらい。消費者として選択するならば、保管のしやすい方、値段の安い方を買うと思います。私も買うとしたら保管しやすい方ですしね。

ただ、この日本酒(本醸造酒)一升瓶の値段、高いように思いますが実は昭和50年代頃からほとんど変わっていないんです。ビールや焼酎などは価格が1割から2割上がっています。なのに日本酒だけどうして?

価格はなぜ時代とともに変化していかないのか

消費量の減少や業界自体の変化に対応できなかった。特約店制度という価格決定の暗黙のルールがある。というのも一因かと思います。消費者を思っての決断をしていたのもあると思います。

しかし物価が上がっていく中で価格を据え置くというのは、製造や販売側の負担が増えるばかりで利益が上がらない。そうするとその先の投資、新しい商品を製造するための開発や蔵の設備にお金をかけられなくなってしまう。そして廃業が相次ぎました。結果として最盛期には日本酒を製造する4000以上の蔵元がありましたが、今は1500程度まで減少しています。

美味しいものをできれば安く飲みたい

とは消費者の心理でしょうが、消費が落ち込む業界にそれだけを求めていては大手の一人勝ちとなり発展は望めないかもしれません。パックのお酒が悪いんじゃ無いです。そういう大量生産酒とは別に、丁寧に少しの量を作り込んだ酒、新しい技術を投入し開発した日本酒、そういうお酒にはもっと見合った値段があってもいいのでは無いかなと個人的には思うんです。

あまりまとまりませんでしたが、とにかく今の値段は安すぎるのでは無いかと思っています。


最後まで読んでいただきありがとうございます。 他の記事も是非どうぞ。 スキやSNSでシェア、サポートしていただけたらとても嬉しいです!