キムタクはアリで、三代目はナシ!?そして、菅田将暉や、コムドットは? 90年代以降の日本における、メンズファッションの流行の変遷と、時代が生む、インフルエンサーについて思うこと。

最近、とあるユーチューバーの動画が目に入った。タイトルは伏せるが、内容はキムタクと3代目のファッションについて語る動画(今さら!?笑)でキムタクは賞賛し、3代目のファッションについてはヤンキーのする格好であり、品が無いとこきおろす様な内容であった。正直、こんな動画を顔出しで真面目にユーチューブにあげている主も主だとは思うが、そこは置いておいて、、この動画、なかなかにバズっている笑。この内容にみんな興味津々と言うことが伺える。だが、この動画だけでは何故キムタクが良くて、3代目が駄目なのかという、明確な理由が見えてこなかった。

感情論ばかりで、これは主の偏見なのでは?と…

そこで、私が今一度、キムタクと3代目のスタイルとファッションについて検証し、そこには明確な差が本当にあるのか、自分なりに答えを導き出していきたいと思う。


今さら、三代目?キムタク??古いよ笑
と思ったそこのあなた、どうかご安心を。
この検証は今旬のインフルエンサーである、俳優の菅田将暉とユーチューバーのコムドットも踏まえた上での検証になっています。


第1章【キムタクと90年代のファッションシーン】


90年代に流行ったものと言えば、あなたは何を思い浮かべますか?エアマックス?G-SHOCK?小室ファミリー?

いえ、誰が何と言おうが、キムタクです笑
そう、日本の90年代のメンズのファッションシーンはキムタク無しでは語れません。

「キムタクはスタイリストから服買ってるから厳密には野口強や熊谷隆志などのスタイリストが提案するスタイルが流行っただけでは?」

鋭い。正解。

90年代初頭の渋谷センター街と言えば、チーマーですよね。彼らは当時のヤンキーの一種として考えられていますが、暴走族の好んだスタイルとは異なり、アメカジスタイルにバイカーが好んで履いたエンジニアブーツ、ゴローズのアクセサリーなど、当時の最新ファッションを身につけ、渋谷のセンター街にたむろしていました。今で言うところの東横界隈の様なものです。あちらは新宿歌舞伎町系ですが笑

90年代初頭のキムタクのスタイルは正にチーマーそのものでした。若者のすべてではリーバイスのデニムにレッドウイングのエンジニアブーツ、ハイライトのタバコ、ギフトではバタフライナイフまで笑

ファッションリーダーのキムタクも当時は若者に流行ったスタイルをちゃんと通っているのが分かりますね。

インフルエンサーとして明確に方向性が定まったのがラブジェネレーションあたりからで、こちらでは、ロレックス エクスプローラーⅠや、PORTER(ポーター) のタンカーなどを流行らせています。ビューティフルライフではYAMAHA(ヤマハ) TW200を颯爽と乗りこなす、超オシャレなカリスマ美容師役。カラフルなコンバースのワンスターに、パタゴニアのカウチンフリース、もちろん、すべて流行りました笑
この後のHEROからの世間への影響度は、もう言わずもがなです。

PORTER(ポーター)は今ではウェアラインのポータークラシックがまた若い世代で流行っていますが、当時も吉田カバンのポーターは大人気でした。

では、そう言ったキムタクのスタイルを仕掛けたのは?一体誰なのか?
それが、先述の人気雑誌のスタイリスト達です。

彼らは90年代からメンズノンノやスマートと言った、人気雑誌でスタイリストをしていて、藤原ヒロシやNIGO、宮下貴裕などの裏原ブランドのデザイナーとも親交があったみたいです。もちろん、80年代にパンクを通った世代なので、バウンティハンターやウルフズヘッド、アストアロボットなど、パンクやロック色の強いブランドや店とも親交が深かったのでは無いでしょうか。
だからこそ、キムタクは当時から様々な最新のファッションに身を包み、誰よりも早く、雑誌やTVで披露できた。

今はネットやSNSの時代ですが、当時はTVと雑誌の時代でした。

さらに、面白いのが、この当時はドメスティックブランドの全盛期だったということです。世界で最もイケてるストリートブランドがどんどん生まれている街が、パリでも、NYでも、ロンドンでも、ミラノでも、ソウルでもなく、東京だったことです。
だからこそ、そんな超人気商品を、キムタクやその周りの業界関係者は店頭に並ぶ前に既に着ているみたいな、今でいう、インフルエンサーの様な状態になっていたと言うわけです。

さて、キムタクの影響力が思ったより、凄すぎて長くなったので、今回はここまで笑
次回はいよいよ、3代目のファッションを検証していきます。お楽しみに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?