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サラリーマン最後の日に、オヤジと飲んだ話。「正解ってなんだ!?」

2023年9月30日(土)。

この日は、20年働いた会社の在籍、最後の日。

諸事情あり、会社には最後の出勤はできない。

この日偶然、オヤジに飲まないか
と誘われた。

そして、夕方6時久しぶりに実家へ1人で向かった。

驚いたことに、
近所の仕出し屋の弁当が用意されていた。

そして、キンキンに冷えたビール。
控え目に言って、最高だ。

それぞれの飲みなれた銘柄を、
それぞれ手酌で飲む。

これがなかなか、いいもんだ。

今日が、会社最後の日だと告げる。

オヤジは、ウンウンとうなずいて、一言。

人生色々あるからな。
別に終わった訳じゃないからな。
人間、棺桶に入るまで何があるかわからんで。

この言葉は、私を大きな安心感で包んでくれた。

そして、何より説得力があった。

思い返せば、30年ほど前。
私が思春期真っ只中の10代の頃だった。

オヤジの浮気が発覚。

これを機に、家はおかしくなった。

そして、しばらくして、

オヤジが上司とケンカをして、
会社を辞めてきた。

これで家は、むちゃくちゃになった。

それから、オヤジは職を転々としていた。

そして、

突然、パン屋を開店した。

家族が驚いた。

ほどなくして、パン屋は閉店した。

早かった。

借金ができた。


私の稼いだバイト代や、
私が就職してからも給料は、
焼け石に水であることは、わかっていたが、
ずっと家に入れる続けることになった。

そして、オヤジは、
再び職を転々とする生活へ。

不思議なことに、
最初の退職以外は、職が途切れることはなかった。


オヤジが、最初の辞めてきた会社は、
準公務員というような位置付けのとても安定している会社だった。
時間もきっちりしていて、なに不自由ない会社だったと思う。
それから、
かれこれ十数社を渡り歩き、
今の職場は、老人介護の職場だ。

この老人介護施設には
もうかれこれ20年以上勤めているようだ。

強制的に身体を動かす必要があり、
重労働。三交代制で夜勤もある。

けれども、オヤジにはこの介護の仕事が
合っていたようだ。

人間、何が合うかってのはなかなかわからないもんだ。

安月給だが、つまらない責任もない。

今年で70歳となる、嘱託社員として、
元気にいきいき働いている。

酒と、タバコはやめられないようだ。

何より、孫たちに囲まれて幸せそうな毎日だ。


そして、オヤジにたずねた。

あの安定していた会社を辞めて後悔はないか?

そしたら、オヤジは、即答で、

あのまま続けていたら、60歳までには死んでいたと思う。

と言った。


デスクワークで、身体を全然、動かさない。
週に2~3回 酒を飲み歩く生活。
あのまま続けていたら、
兄貴と同じように、くも膜下出血かなんか脳の病気かなんかで
1人目の孫が見れるかどうかくらいで死んでいたと思う。

気がつけば、
7人の孫に囲まれて現役で働いている。
今が一番幸せや。

人生、何が正解かなんてわからない。

だったら、進んだ道すべてが正解ってことじゃないか!?

そんなことを、
思いながら家路に向かいました。

本当に、美味しいお酒でした。
そして、やけに月が綺麗な夜でした。

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