コロナ禍の前の話、
親の相続した土地の権利関係で
司法書士に頼る必要がありました。

そういえばアイツ「司法書士」に
なったって噂があったな。

珍しい苗字なのですぐに見つかりました。
早速コンタクトを取り事務所へ。

久しぶりに会った友人は
面影は残しつつも
少しふくよかになっていました。

彼は、高校卒業後
パチプロを目指しているとかなんとか
なかなか荒れた生活をしていると
風の噂で聞いていました。

ところが、
それから数年が経ち
一念発起し
司法書士を目指し
見事、合格したとの
噂を聞きました。

なので、今回彼に相談をしました。
何度か、訪問をし、
無事に親の相続関係のことは解決をしました。

そして久しぶりに、
飲みに行こうと彼を誘いました。

「割り勘で飲むのならOK」

とのことでした。

おごるのも、おごられるのも
困るとのことでした。
なので、割り勘で飲みに行きました。

昔話に花が咲き。
今の自分たちの近況を話し合いました。

正直な感想は、
「ずいぶん丸くなったなぁ」と
思いました。

そして、彼らしいエピソードに
感心しました。

独立して事務所を開設し
イケイケだった頃
成功と言えば「ポルシェ」だろうと
ポルシェを購入したそうです。
最初はうれしかったけれども、
買い物や得意先さんにいく時も
ずっと、駐車場に停めている
ポルシェが気になったそうです。

「傷つけられないだろうか」

常に、ポルシェのことを考えてしまうようになったそうです。

そして、
お得意先さんからも車のことを
ヨイショされていい気分になったそうですが
結局、気づけばみんな去って行ったそうです。

なんか、成功してポルシェに乗りたいと思ったけど
俺の目指す成功はこれではないって気づいたそうです。

そんなことが仕事中に気にならない車を買おうと思って、
たまたま、自分の駐車場の前に止まっていた車が
プリウスだったそうで、
なんとも主張の少ないところに魅了されすぐに
プリウスの購入を決意したそうです。

俺は、ポルシェを買うために
司法書士になったわけではないって
ポルシェを買ってわかったわ。

なんとも彼らしい言葉でした。

刺激を大いに受けた夜でした。
お互い、それぞれの道で頑張ろう。

なんしか、カッコいい大人になろう。

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