ジュエリー業の独立・起業のキホン

ジュエリー業で独立・起業をしようという方に向けて、基本的な情報をまとめておきます。

今回は法人の設立(株式会社や合同会社)については省略します。

1 税務署に個人事業の開業届と青色申告承認申請書を出す

個人事業を始めたときに、必ず出さなければならないのが、所轄の税務署へ個人事業の開業・廃業等届出書です。

このときに決めなければならないのが、以下の事項です。

① 青色申告をするのか否か

これはどちらでも良いのですが、控除額が65万円まで増えるなど、白色申告よりも圧倒的にメリットがありますので、マストだと思われます。

青色申告を受けるためには、経理の仕方が白色申告より面倒だといわれますが、いまはクラウド型のアプリなどもありますので、すごく簡単にできますよ。

② 消費税に関してどんな届出をするのか

課税対象法人になるかどうかの目安として、半期の売上げが1000万円くらいになってきたら考えるとして、とりあえず後回しでも良いでしょう。

③ 給与の支払方法はどうするのか

これも従業員を雇う予定がさしあたりないときは後回しで良いでしょう。

フリーランスや個人事業の開業についてはわかりやすい本も出ているので、おすすめです。

📖個人事業のはじめ方がすぐわかる本

毎年改訂版がでているので最新の情報を確認することができます。各種申請書の記載例なども豊富です。

📖フリーで仕事を始めたらまっさきに読む経理・税金・申告の本 笠原 清明

こちらは出納帳の書き方や経理の仕方なども丁寧にかいてくれているので、開業一年目の新人ジュエラーはとても重宝しそうです。確定申告シーズンがおっくうというジュエラーは意外と多いようなので、これは手元においておいて良い本かもしれません。

2 警察署に古物営業許可申請を出す

材料を仕入れて製作・販売のみを行う場合は特に古物商である必要はありませんが、最近はジュエリーリフォームのオーダーを受けることも多いようです。

貴金属などの下取りをする(リフォームのときに、地金代をそのグラム数割り引く)ときには、古物営業許可が必要ですので、持ち込みによるリフォームなども行う予定があるときには早めに取得しておきましょう。

費用は1万9000円で、申請書類もさほど難しいものではありません。

許可をとったあとの実務についてのおすすめのガイドとしては、リユース業協会のリユース検定テキストにもなっている「リユースハンドブック」がわかりやすいと思います。

本格的に買取店をやりたいとか、アンティークジュエリーを扱いたいという場合は、「わかりやすい古物営業の実務」が警察実務にも準拠していますし、最近改訂版がでたばかりなのでおすすめです。

3訂版 わかりやすい古物営業の実務 古物営業研究会 https://www.amazon.co.jp/dp/4809014177/ref=cm_sw_r_tw_dp_ZG9E2NTN8CJ56SXVG9FV


3 ドメイン取得・ウェブサイトの作成

店舗はまだでも、ネットでまずは売っていくという方が多いかもしれません。

現代ではウェブサイトは店舗以上の看板ですので、しっかり創りたいですね。

そもそもブランド名(屋号や店舗名も含めて)をどうするのかというのが最も重要な問題だと思うので、ここはじっくり考えましょう。

・SEO(海外含めてほかに似た名前のブランドがないか)

・ドメイン名や、インスタグラムのアカウントを取得できるのか(他業種を含めて先にとられていないか)

・商標登録ができる名前なのか(商標登録はマストでないですが、あとでとりたいときに不可能な名前ではじめるのは考えもの)

この部分は各種セミナーでもお話しているように、これから独立・開業するジュエラーにとっては最も重要な部分かもしれません。

まとめ

以上、独立・開業を目指すジュエラーの方にむけて、「これだけは」という情報をまとめてみました。

独立・開業時はいろいろ考えなければならず、何かと大変だと思われます。

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こんなパンデミックで大変な中、新たなチャレンジをする方をJewelry and Lawは応援します!

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