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地中海の港町で「休める働き方」を考える

今日の話題は、「自分に合った新しい働き方はできないだろうか?そしてそれにはどのような人になるべきなのか?」についてです。特に、1日の労働時間が4時間程度で、春・夏・冬の休みも確保できる働き方は実現可能なのかを考えてみたいと思います。

子供との時間を大切にしたいし、やりがいのある仕事もしたい

このような働き方を思い描くきっかけとなったのは、私の仕事をパートタイムで支えてくれている方の言葉です。

その方は女性で、小さなお子さんがいらっしゃいます。彼女は現在、子供との時間を大切にしたいと感じています。そのため、子供との暮らしを基準に自身の生活を組み立てています。

しかし、それと並行して、自分自身も働きたい、充実した仕事をしたいという想いもあります。彼女の希望は、単に時間を売って得られる収入ではなく、限られた時間の中ででもやりがいのある仕事に取り組むことです。

それでも、子供との時間が最優先であるため、実際に働ける時間は午前10時から午後3時の間、通勤時間を考慮するとコアタイムは11時から2時の約3時間程度となります。また、春・夏・冬休みは子供が一日中家にいるため、その期間中に外出して働くことは難しくなります。これらの話を聞いて、私は新しい働き方の可能性について考えるようになりました。

地中海の港町のレストランにヒントが

1日4時間労働と春・夏・冬休みを取れる働き方を一度に考えると長文になってしまうので、今日は春・夏・冬休みを取れる働き方にフォーカスして考えてみたいと思います。

普通に考えて、そんな働き方無理でしょって思いますよね。例えば、一定の期間がまるっと休みになった場合、その期間の業務をどうやって補うのか、また誰が補うのかという問題があります。さらに、同じようなバックグラウンドを持つ人々が集まるとすると、休みを取りたいタイミングが同じになることもよくあります。

その解決策のヒントを得たのは、私が仕事でよく訪れるヨーロッパの地中海沿岸の港町でした。この地域は美しい海が広がり、新鮮な魚が手に入る観光地です。ピーク時期には多くの人々が長期滞在し、のんびりと休暇を過ごす様子が見られます。このような町では、魚料理を提供するレストランが人気になるのですが、そんなお店を訪れてみると、満足できるけど特別美味しいわけではない料理だったりします。もちろん例外はいつもあって、高級店で美味しい料理を出す店もありますが、カジュアルな価格で特別に美味しい料理を出すお店というのはあまり出会えません。

そんな特別に美味しいわけではないけど、まあ普通に楽しめる地元の伝統的な料理を出すお店が、それでも多くの旅行客を集める街にあるために、ピークシーズンは客足は絶えず、中を覗くと店内は活気に満ちていたりします。

こういう風景を見ると、人々が集まる魅力のある街という資源を上手く活用して仕事をしているなと思います。

そして、観光地という性格上、オンシーズンとオフシーズンがはっきりしていて、特に海辺の街などでは夏に客が多く訪れ、その時期に年間の売り上げをのほとんどを稼ぎ出すみたいなことがあると言います。それにより他の時期は比較的ゆっくり過ごすことができる…そんな姿からインスピレーションを得て、新しい働き方のヒントになるのではないかと思いはじめました。

ずっと稼ぎ続けなくても良いのでは?

私たちは「働く」というと、1年を通じて、忙しい時期もそうでない時期も、何かをしなければならないというプレッシャーを感じがちです。しかし、考え方を変えてみれば、ピーク時にはしっかり働き、オフシーズンにはしっかり休むという選択もあるのではないでしょうか。

日本の主な雇用関係では、年間通じて一定の時間を働くことが前提となっています。たとえ仕事がない時期でも何かしらの仕事を探さなければならないというプレッシャーがあります。しかし、もしそのビジネスがある時期に集中して、沢山の価値を提供できるのであれば、オフシーズンを休むという選択も可能にならないでしょうか。

もちろん皆が観光地で働くわけではないので、自分がやっているのが、どんなビジネスであるか、どんな仕事であるかを考えて、自分たちの国、町、ビジネスモデルなどで何ができるかを考える必要があります。

ただ、もしそのような視点で考えれば、春休み、夏休み、冬休みを取りながら、その他の期間でしっかりと価値を提供して対価を得るという新しい働き方も可能になるのではないでしょうか。

ここで大切なのは、必要以上に働くことで少しでも利益を出そうとする考え方を改め、あるビジネスが一年間で必要な利益をまかなえた時点で仕事としては十分であるという考え方を持つことです。

このような視点を持つことで、休日を取りつつも、その他の期間でしっかりと価値を提供し対価を得るという新しい働き方を提供し、生み出すことができるのではないでしょうか。

ポッドキャスト

このnoteは、日々思い浮かぶアレコレを整理するためにはじめたポッドキャストを書き起こして再構成したものです。

まったく誰得?な内容のポッドキャストですが、よければ寝る前にでも聴いてみてください。


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