長女、高校の部活の引退式がありました。

といっても、長女はもう少し続けて、次の大会出場をめざすそうなので、実際はまだ。ですが大半の子はもうこの夏休みで引退です。

写真とったり、先生や後輩への言葉があったり、なんだかんだとプログラムが進行。

と、最後の方で、３年生の一人一人が見に来ているお母さんに一言お礼を言い、お手紙を渡す、というのがありました。ちなみにこのご時世のため、家から1人しか行けなかったので、全員お母さんです。

えーっ、そんなんあったのね。

恥ずかしいような、嬉しいような、泣けてくるような、落ち着かない母たち。

はっきりしっかり感謝のことばを言う子、泣けてきて言葉が進まない子、照れるのか早口で簡単に済ませる子など、いろいろでした。

で、長女の番。

なんつったかな。

「２年半支えてもらってありがとう。これからもよろしくお願いします」

そんなかんじだったと思います。

めっちゃノーマルやなー。

手紙を受け取る時、アタマでも撫でてあげようかな？と思って娘の顔を見たら

目を合わさん。

しかたがないので、さくっと座席に戻りました。

やっぱり長女はあまりこういうの好きじゃないんだなー。でもお手紙を書けと言われて、しぶしぶ書いたんだろうなあ。みじかーくノーマルな感じなんだろうなあと思いながら、最後まで見守りました。

開封

引退式が終わって、母たちがおしゃべりしつつ退場するとき、ひとりさっさと靴に履き替えて、誰もいない外に出ました。

手紙、読もっと。

いつもの小さい字で、一枚、書いてありました。

忘れ物いっぱいしていつも届けてくれたこと。

遅刻しそうになって車でおくってもらったこと。

いろいろとうまくいかなくて、マーにいっぱい当たったこと。

いつも申し訳ないなって思ってた、と書いてました。

あー、悪いとは思ってんねんな、と思いました。

でも、そのあと、

「これからも変わらんと思うけどよろしく」

変わらんのかい。

もう…。まあ正直でいいか。

そして、怪我して入院したとき毎日来てくれたこと。通院にいつも付き添ってくれたこと、がいちばんありがとう、みたいなことも書いていました。

そうそう。靭帯断裂は高校生活でいちばんの事件だったね！なんならいまも続いてるもんね。でもネタとしては思い出深いよ、と読みながら、なんとなく心の中で返事をしていました。

ん？もう一枚メモが…

でも、もう一枚、小さいメモみたいなのが入ってました。

これは何？と開いてみると

「で、脱毛はいつ行ける？」

と一言。

永久脱毛をしたいと言われてて（医療脱毛というやつがいまはあって、それは本当に生えてこないらしい）二十数万円するんで、そんなん無理と言ったんですが

・高校生のうちは安い
・みんなやってる（みんなって誰？）
・バイトできるようになったら返します←つまり親ローン

ということで、まあ、じゃあ…という話になってたのです。

しかし、なんでその話をこんな手紙と一緒に入れるかな？

娘、ニヤリ

帰りのクルマで。

「で、脱毛、いきたい病院とかまた言って。適当に日にち決めるし」

と言いました。そして

「このちっちゃいメモはなに？と思ったら脱毛のハナシやったわ」

というと、

「とりあえず、普通の手紙で終わったらあかんわと思って」

とニヤリ。

「さすがマーの子！っていうかそうだ家（そうだではない）の子！」

と褒めてあげました。

めでたし、めでたし。

お盆のころの雨がうそだったみたいに、夕焼けがとってもきれいな日の引退でした。