夜を「好き/楽しい」で満たしてゆく
雨の22時、リビングのソファに沈み、手のひらの画面に浮かぶアプリのアイコンに、右手の人差し指で触れた瞬間に気づく。
ああ、夜はスマホを使わないことにしたんだった。
「寝る前の数時間は画面から離れよう」と決意しては、無意識にスマホを手に取る自分に気づき、「なんて意志が弱いんだろうか」と自分を蔑むことを繰り返す。そうしてスマホをサイドテーブルに置くと、また手持ち無沙汰な時間がわたしを包んだ。
自分のための時間をとりたいから、スマホはオフに。なるべく目を休めたいから、テレビや